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第一章 サーバントはどんな人?

サーバントのイメージ

この本に出てくるサーバントはどんな人でしょうか。
特別な職業や立場に限定されません。誰でもサーバントになることができます。
完璧なサーバントに出会うことはごくまれです。でも、まわりの人たちの中に、「あっ、この人サーバントかも」という人がいませんか。

理想のサーバントはこういう人です。

・人の役に立つことを使命としている人。持っている能力、時間、財産、関心など、すべてを用いて人を助けたり、支援したりする。それをなによりの生きがい、やりがいとしている。

・他人の気持ちや考えを汲んで行動する人。常に目の前の人に寄り添い、思いや考えをよく理解することができる。自分の利害よりも、相手に対する思いを優先して行動する。

・良いことを願い、強い意志で実行する人。正しいこと、必要なことを見定め、そのためにすべきことを知っている。人の意見、状況や環境に左右されず、成し遂げる。

・助けられやすく、協力されやすい人。自分にできることできないことをわきまえて、人に頼むのが上手。周囲の人が助けを惜しまず、なぜか協力する人の輪ができる。

・小さなことにも忠実に取り組む人。事の大小にかかわらず、与えられた責任をきちんと果たす。人によって態度を変えず、いつも安定している。

・人を誘い、一緒に巻き込んでいく人。誰に、何を、どのように頼むとよいかを知っている。傍観者を当事者に変え、意欲的に取り組むコミュニティを作り出す。

・敵を作らず、まわりから感謝される人。誰も悪者にせず、平和な解決策をもたらす。穏やかさが好意的に受けとめられ、感謝されている。

・役に立つと信頼されている人。困ったときに助けを求められる。一生懸命にやってくれて、どうにかしてくれるだろう、と信頼されている。

・冷静に状況判断ができる人。精神的にいつも安定している。思いがけない状況も冷静に受け止め、的確な判断をし、最善を尽くす。

・与えることで影響力を持つ人。自分の持っているものを惜しみなく与えることができる。その結果、良い信頼関係を築き上げ、影響力を持つ。

サーバントとして歩む利点

では、サーバントとして生きると、どんな良いことがあるのでしょうか。利点と思われることの例をあげてみます。

・目標、生きがい、やりがいを見いだせる
・自分が有益な存在であるという実感が持てる
・いちいち損得を考えて振り回されることがない
・自分を正しく理解してもらうことができ、正直に生きられる
・やりきった感をもって一日を終えることができる
・仲間と協力して仕事をするのが楽しくなる
・人との適切な距離を見いだし、信頼関係を築くことができる
・人の評価を気にすることなく、自信をもって行動できる
・希望をもち、楽観的に取り組むことができる
・生きていること自体が喜びである

あなたにとって一番魅力的なのはどの点ですか。自分のものにしたいことはどれですか。自分とはほど遠いなと感じるのは何でしょうか。

サーバントとして生きることによって、あなたにとって大切なものが手に入るように願っています。


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