見出し画像

「苦手」と自分に言い聞かせていたこと

僕は数学・数字が苦手だ。
大学受験の本番でも平均点やや下ぐらいを取れれば御の字だと思って戦略を立てていたし、みんなが「一週間本気で勉強すれば余裕で受かる」と言っていた簿記3級も合格するのに1年もかかったほど。(今思い返しても情けない・・・)
今でも仕事をする中で財務諸表をスラスラ読めたり、統計データを自分で組み合わせてデータを活用したりできる人を見ては羨ましいと思っている。

そんなある日、茶道の稽古場でお稽古を終えた10歳の生徒さんがお母さんを待つ間に算数の宿題を解く場に居合わせた。
ちょっと離れたところから様子を伺っていると、先生がとてもいいことを思いついたと言わんばかりに
「そうだ!折角だからのぶくんに算数見てもらいなよ!すごく勉強できるから!」
と提案。思いつかなくてええねんんんん、と内心思いながらも、大人にもプライドというものがある。

「どれどれ、見せてごらん。」
と問題集をのぞき込むと、解いていたのは図形の角度を求める問題。
三角形の角の合計は180度だから~、四角形の場合は~、ここに補助線を引くとどうなる?などと一緒に解いていく。

・・・懐かしい!そして楽しい!
そういえばこの頃は算数が好きで楽しくて、いくらでも問題解いていたなぁと思いだす。
そうだよ。昔はむしろ好きだったのに、いつから苦手だなんて思う様になったんだろう。

そんな引っ掛かりを持ちながら、夜になって『ドラゴン桜』を見ていたら、落ちこぼれ学生たちに数学への苦手意識を克服する為に小学校の算数から解き直させるシーンに出くわす。
数学を得意になる為には反射的に暗算出来る様になるぐらい計算問題を解いて身体に覚えさせること。それが出来れば苦手意識は払拭出来るということ。
そんな趣旨の話を聞いていて、まさにこれだと気づいた。
昔はこれを出来ていたはずなのに、失敗することに恥ずかしさを覚える様になって、簡単な暗算すら電卓を使うようになり、それを数学が苦手だから仕方がないと自分を納得させるようになっていた。
そして苦手という意識が自分に対する悪夢の呪文となって縛り付けるようになっていった。

簿記だって、財務諸表だって整数しか出てこないし、計算すると言っても四則演算より難しいものは出てこない。なのに、数字苦手だからな・・・と思いながら向き合っていたから、ちょっと理解出来なかったときに、ほらやっぱりと理解するのを諦めていた。

さて、これに気がついたところで何をするか。
理想を言えば数学の勉強をやり直して、今後の仕事にも活かせるように統計の勉強などもして・・・といきたいところだけれど、いきなりそんな高い目標を掲げてもまたどこかで挫折するのが目に見えている。なので、まずはドリルでもアプリでも使って暗算をする時間を一日の中に作る。
僕の中で冬眠に入ってしまった数学脳を刺激してみて、目が覚めたら先のことを考えようと思う。

正直自分でもそんなことでいいのかな?という思いもあるけど、考えた結果結局何も続かなくなるのもまたいつものパターンなので、まずは気合を入れなくても出来るところから始めて続けてみようと思う。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?