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ちょっと昔の世界一周

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タイトル通り《ちょっと昔》に世界一周しました。 時期は2008年〜2009年、8ヶ月間。 今と違いパソコン・スマホを持ち歩く旅人は少なく、かといってネットは少しずつ普及している時…
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2024年4月の記事一覧

【ちょっと昔の世界一周】 #15 《分かり合う気持ち》

【ちょっと昔の世界一周】 #15 《分かり合う気持ち》

街歩き・散歩どの言い方がいいのかは分からないのだが、旅をする前はこういったことをすることはなかった。

それが今や一日の大半を費やしている。

行く当てもなくぶらついていると立派な建物が見えた。

ラオスに入ってからよく見るようになったお寺のようだ。

仏教国であるタイでも見ていたのだが、そこまでの大きさはなくとも街の至る所にある印象があり、ここにもあったかといった気持ちで眺めていた。

塀の向こ

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【ちょっと昔の世界一周】 #14 《勘は進化していく》

【ちょっと昔の世界一周】 #14 《勘は進化していく》

荷物入れに収納されたバックパックが取りづらい位置に押し込まれたのを確認して、私はバスに乗り込んだ。

これまでの旅の中でも、最もと言っていいほどのいい経験をつむことのできたサワンナケートを離れ、私はパークセー行きのバスに乗っている。

昨日確認した通り、宿の時刻表よりも早い時間のバスに乗ることができた。

予定通り着けば昼過ぎにはパークセーに到着する。

『今度もいい宿を見つけられるといいな...

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【ちょっと昔の世界一周】 #13 《私の旅の必需品》

【ちょっと昔の世界一周】 #13 《私の旅の必需品》

バスターミナルから宿へは順調に戻ることができた。

行きのことがあるので昼食を取りながら地図を確認していたが、よく見てみると宿の主人が言っていた【真っ直ぐ】行く道が違っていた。

私が通っていたのは街の中で一番広い大通り。
宿の主人が伝えたかった真っ直ぐの道は、宿を出て大通りとは反対に向かった先の通りの方だった。

確かにその道を通り戻ってくると30分もかからず見慣れた街並みが見えてきた。

昨日

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【ちょっと昔の世界一周】 #12 《人の優しさ》

【ちょっと昔の世界一周】 #12 《人の優しさ》

窓から差し込んでくる陽の光。
近くから聞こえる鳥のさえずり。

サワンナケートの朝はとても気持ちの良いものだった。

昨夜は夕食を終え色々と考えながら宿へ戻ってきた。

フロントでは夕飯前と同じように宿の人たちが談笑中。
私の顔を見ると、どうだった?といった感じで声をかけてきた。

「Very Good !!」

そう答えると、それはよかった。というような表情をしてくれた。

不安はもちろんある。

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