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40半ばを迎える私が痛感していることがある。経験上、学歴が高い人、頭がいい人、能力が高い人、優秀と言われる人…ではなく、”誰よりも一歩先に足が出る人”が人生における勝率が高い。「何を勝ち、とするのか?」この記事における定義は、サラリーマンにおけるプロモーションや希望通りの人事異動、高いサラリーなどと仮定したいと思う。

もちろんこの要素が勝つ条件のすべてではない。しかしながら、必ずしも学歴が高い人、頭がいい人、能力が高い人、優秀な人がプロモーションしたり、希望通りに異動が叶ったりしてはいないのだ。もちろん、相対的に学歴が高い人は頭もよく、その確率は高くなるとは思う。私が言いたいのは、VUCAの時代においては誰にでもチャンスがあるということだ。前職のように高学歴のビジネスパーソンしかいない会社でも同様の傾向は見られた。

では、”誰よりも一歩先に足が出る人”とはどのような人物像なのか?そして、それはなぜなのか?

1)会議やタウンワークなどで必ず質問やコメントをする人
まず、質問やコメントをするということは、会議において自分の存在価値を示していることになると私は考えている。また、何かしらの発信をするということは何かを考えているということであり、会議に参加した意義を自分なりに見出している。加えて上司や周囲から存在感を認められることになる。ここで注意点がある。あまりにも的外れなコメントや質問は逆効果になる場合もある。新入社員や入社して間もない時期は許容されるが、立場が上になればなるほど、核心を突いたコメントや質問が求められる。一方、海外においては会議において参加しない人を「アホ」扱いする傾向があり、特にグローバル会議においては留意したい。海外では主張することが普通であり、的を得ていなくても、しゃべり続けている人が多い。ただ、存在感を示すことは世界基準で大切なのだ。

2)プロジェクトの募集があった場合、率先して手をあげる人
”仕事の報酬は仕事である”と私は思っている。優秀な人材の定義は個々人により見解が異なるが、私は経験値が豊富な人材は学びを糧にコンピテンシーやケイパビリティが高まっていくと私は思っている。加えて、本業を違ったアングルで捉えることができる可能性があり、創造性や革新性が高まる。その考え方において、プロジェクトは与えられた業務以外の経験値を積むチャンスなのだ。手をあげろということは、Work life balanceが謳われる時代において、逆行する考えなのかもしれない。しかし、多くの経験を積むことが底力を高め、勝者になる確率を高めてくれることもまた事実なのだ。また、プロジェクトは部門横断的であったり、シニアマネジメントの肝入りであることが多く、ここで顔を売ることは人事異動や評価にポジティブなインパクトを与えてくれるのだ。

3)浮いた仕事を率先して拾う人
組織において、明確な役割が決められていても、責任の所在がわからない業務は多数存在する。こういったポテンヒットのようなボールを自ら拾いに行く人は必ずいる。仲間からは感謝されるし、上司からは感謝されると共に泥臭い仕事を担ってくれるため、”組織を運営する上で欠かせない存在”となる。仮に、この人物のケイパビリティやコンピテンシーが期待値から低くても重用される可能性は高い。一方、雑務を受けることのデメリットも存在する。組織においては、”美味しい仕事(自分がアピールできる仕事)”のみキャッチして、その他については見て見ぬふりをする輩もいる。上司へのアピールを最短に考え、効果的に働くという観点では合理的である。しかしながら、上司から評価されても、同僚や後輩からは疎まれる。個人的には好きなタイプではない。

それではどうすれば一歩先に足がでるのだろうか?私なりの判断基準はこうだ。取り返しのつかないリスクが想像できないのであれば、まずは一歩足を踏み出してみるのだ。

ただし、このような判断をする場合の行動特性は人に違うため、自分のタイプを理解した上で決断することが大切ではないかと思う。

①直ぐに行動に移せるタイプ
あまり深く考えることなく、決断して行動に移すタイプ。周囲の反応や評価を気にしないタイプが多いと感じる。この点が良いかどうかは別議論だが、経験値を積むという観点ではメリットが大きい。

②考えが整理できれば、比較的容易に行動に移せるタイプ
その場で瞬間的に判断はできないが、Pros/Consを考え、自分にとってメリットがあると判断できれば行動に移すタイプ。バランスが取れており、失敗が少ない。

③なかなか決断できないタイプ
丁寧な性格をしており、考えを整理するのにも時間を要する。また、決断するメリットがあると頭で理解しても、行動に移せない、もしくは移した後に後悔するタイプ。

勝つために大切なことは無数に存在する。しかし、VUCAの時代において、先の見通しが立たないからこそ、”誰よりも一歩先に足が出る”ことの重要性は高まっているのではないだろうか。待ちの姿勢ではなく、打って出る姿勢が勝機を呼び込むのではないかと私は思っている。

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