【勝手に人生相談】定年控え 気持ちが不安定(埼玉県・60代男性)
雑誌や、新聞などに掲載され、高名な先生方の回答済みの人生相談の中から、この【勝手に人生相談】にピックアップ。身の程知らずの<やまのぼ>が、その相談に対する、独自の回答を試みています。
▼ご相談内容▼
60代前半の男性。
大学教員ですが、65歳の定年を控え、これからの人生をどう生きるか考える日々です。
私は子どもの頃から忘れ物が多く、親から「よくチンポコを忘れないで帰ってくるものだ」とからかわれていたほど。
そんな私ですが、頑張って勉強して大学院も出て現職に就き、重要な役職ももらえるようになりました。
でも大事な会議への出席をうっかり忘れてしまったり、部下の管理がうまくできなかったり、仕事の締め切りに間に合わなかったりと、自分の能力のなさを痛感するばかり。
そのためか定年前で配慮されているのかわかりませんが、世代交代を迫られています。若くて能力のある部下が台頭。妬ましさを感じてしまっています。
私はどういう気持ちで残りの仕事をしたらいいのか、また定年後の人生を迎える準備をどういう気持ちで進めたらいいのか、アドバイスをお願いします。(埼玉県・60代男性)
▼やまのぼ回答▼
ご相談者は、流されてばかりの人生を歩まれて、来られたようです。
60代になって、これからの人生に、不安を抱かれるのは、ご自分の頭で考え、自分なりに悩み苦しみつつ、ご自分の脚で歩いてこられなかったからでしょう。
確かに、ご本人としては頑張って、大学院まで出られたのは、ご立派なことだと思いますが、それも何だか、他人から言われて、やらされたような、受け身の選択だったようです。
その証拠に、重要な役職をもらえるようになりました、という感覚を抱かれている点です。そもそも、役職は与えてもらうのを、待つものではありません。
自らの努力で、勝ち取るべきものです。
ご自分の「努力のなさ」を、「能力のなさ」として逃避してみせる卑怯さを、周囲の人々は見抜いているのです。
あなたが、努力を怠っただけなのです。世代交代を迫られるのは、当然な処遇でしょう。
台頭してくる若くて能力のある部下を、妬ましく思っている場合ではないのです。
さて、あなたに残されたお仕事で、一番重要なことは、後進の育成だと思います。能力があるようでも、若者には経験がありません。
ご相談者が経験から培った数々のものを、惜しむことなく後進の若者に伝授することを生きがいにされることです。
ところで、いきなり定年になるわけではありません。いまさら、定年後を考えるとは、遅すぎると思います。
役職とは単なるバッチのようなモノ。それを外せば、ただのおじいちゃんです。でも、悲観することはありません。
いままで、ご研究されてきた分野を、より極められることをお薦めします。
定年は、決して終着駅ではありません!
単なる乗り換え駅なのです。
いままでのご研究を極めることを、ライフワークにしましょう。
でも、残された時間は限られています。
目的地の設定をお忘れなく!
★次回の【勝手に人生相談】は、千葉県・30代男性のご相談です。「妻が不倫 今も信じられず」を、予定しております。★
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