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ぼくのランニングクロニクルズ 〜今年3本目のトレランレース 02〜

歩きはじめて、何人もの人が後ろから追いついて、通り過ぎて行きました。
中には声をかけてくれたひともいました。
シングルトラックなどで、追い抜く時は右側から声をかけて行きましょう、というのが一定のルールだったりマナーかなと思いますが、相対的には速いランナーほどそうしたマナーがしっかりしている気がします。


追い抜いて追い抜かれるランナー同士の声かけは大事

ぼくは基本が”遅い”底辺系のランナーという位置付けなので、スタートでも最初から後ろの方にいます。今回のレースは、ウェーブスタートと言って、第1ウェーブから順番に記録の良い集団が50人ずつで形成され、スタートする方式を取っていましたから、なおさら後ろから追い抜かれることは、ケースとしては少ないのです。
ただ、ぼくが参加するような短めのレースの場合、距離の長いロングの部が先にスタートして距離の短いショートの部はその後、ということが多いようです。今回もそのパターンで、ぼくはロングにエントリー。ショートの速いランナーには簡単に追い抜かれるのですね。速いランナーの走りを間近に見る良い機会になります。

速いランナーにはとっくに抜かれた後だったのですが、それでもぼくが足を引いた感じで歩いているので、
「だいじょうぶですか?」
「ファイト!」
と声をかけてくれながら、追い抜いていくひとが何人もいて、なんとも言えないうれしい気持ちになり、ねんざの痛み具合によるけれど、がんばれるところまで完走を目指そうと思い直しました。

もうタイムも順位も関係ない状況で、出来るだけゴールに近づくことだけが目標。というかゴールでもらえる参加賞の”キャベツ”(笑)と振る舞ってもらえる吉田うどんを食べることが目標になっていたので、途中のエイドや関門にいらっしゃるボランティアさんとの会話に時間を使う余裕が生まれました。

ボランティアさんと座って話し込むのもレースの楽しみ?

塩バナナを用意してくれていたエイドでは、半分に切ったバナナでなくまるごと1本をいただき、天気の話や富士山のこと、自分が足を捻ったことなどを話し、次は「残りあと半分の距離」という地点にいらっしゃるボランティアさんからは、「ここからまた上りだよ、休んでいく?」「コーヒーもあるよ」と声をかけてもらいました。
「え?コーヒーですか?」
「え⁉︎いただけるんですか?」
というとクーラーボックスから缶コーヒーを出してきて
「ブラックでいいか?」
「ほら、こっち座る?」
と空いていたアウトドア用の折り畳み椅子を指差して手招きしてくれました。
「やたー、ありがとうございます!」
「おお、スポーツドリンクなんかよりコーヒーの方がいいだろ?」
「ほんとは、泡の出るやつの方がいいよなあ」
「いやいや、それは終わってからにしますよ!w」
「あんたどこからきたの?」
「・・・ですぅ」
「おお、うちの息子、***で結婚式挙げたんだよ、近くだろ。」
「あー、そうなんですね、いつですか?おめでとうございます!」
ナドナド。

一応はレース中なので普通はあり得ない流れだと思うのですが、すっかりくつろいで座って会話をしました。

ゴールできたのは多くの人に支えていただいたから!です

吉田うどんさん

その後も10kmくらい、右足をかばいつつ、歩いたり走ったりして、どうにか先に進みました。すると先ほど声をかけて励ましてくださったランナーさんが。
「あれ?どうしたんですか?」
とお聞きすると
足が攣ってしまって立ち往生していたとのこと。
そこでぼくがいつも常備している足攣りに効く”芍薬甘草湯”をお分けしました。
いつもは人目を避けて、独り言を言うように走っているぼくですが、こんな交流も意外と楽しいものだなあと感じました。
ぼくもどうにかゴールまで帰りつき、念願(笑)のキャベツと吉田うどんをゲットして幸せな(笑)気持ちで帰途につきました。

ねんざは、痛い。生涯初ねんざです。
なんとか早く治して11月26日の次のレースに備えたいと固い決意。
それにしても、おじさんを通り過ぎつつあり、おじいさんの年齢が近くになってきているというのに、里山を走り回って、どろんこハリーのようにどろにまみれたり、転んですり傷や打ち身が絶えないようなことになるなんて、まるでこども。
高校のマラソン大会とか、嫌で嫌で仕方がなかったのに、山を走るとか意味わからんと言っていたのに、今は楽しいなんて、人生はわかりません。

自分と向き合ういい時間。周りに迷惑をかけないことを意識し、ケガなどは致命的にならない程度に気をつけて楽しんでいきましょう。


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