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建築おすすめ本(入門編)

こんにちは、Akiです。
建築好き通訳ガイドの視点から、建物の魅力について紹介しています。

今回は、建築を見て楽しむために役に立つ、私が選んだ「おすすめ本」を3種類ご紹介します。

いずれの本もイラストや写真をたくさん使い、わかりやすく建築の見方・楽しみ方を解説しています。

通訳ガイドにとっても、日本の建築を紹介する際に参考になる本です。

建築 ARCHITECTURE (TOKYO ARTRIP) 美術出版社

読みやすさ:5 情報量:3 (5点満点)
おすすめの理由:
・有名建築から小さなお店まで東京のさまざまな建物をカバーしている
・写真が豊富で建物の説明が日本語と英語で短くまとめられている
・建物の開館(営業)時間、アクセス、建築家などの情報が充実している
・ハンディで持ち運びやすい

建築史家、通訳案内士、建築家&デザイナーなど、建築に詳しい人たちが東京の名建築を選び、それぞれの建築を日本語と英語でコンパクトに解説した本です。

紹介されている建築は、有名な美術館、博物館から商業ビル、教会や図書館、小さなお店など幅広く、見たことのある建物や、今まで知らなかったり、通り過ぎていたりしていた建物の魅力を知ることができます。
写真が豊富で、読むだけではなくビジュアルも楽しい本です。

建物の開館(営業)時間、定休日、アクセスなどの情報や、建物を設計した有名建築家のプロフィールも掲載されていて役に立ちます。ハンディで気軽に持ち運びできるので、街歩きのお供にも便利です。

英語の説明も併記されているので、外国人にもおすすめできる本です。

建築用語図鑑 日本篇 オーム社

読みやすさ:5 情報量:4 (5点満点)
おすすめの理由:
・難しく感じる「建築用語」をイラストでやさしく解説している
・古代から現代まで有名な日本の建築物の見どころや魅力を知ることができる
・伝統建築だけでなく近現代の建築物に関する解説も充実している
・建物だけでなく時代背景や人々に関連したエピソードが豊富

一見、難しく感じる「建築用語」をイラストを用いてやさしく解説した、「図鑑」という名にふさわしい本です。

古代から現代までの日本の建築、つまり寺社仏閣・茶室・城郭などの伝統建築から、明治以降の近代建築、現代の最新建築まで、有名な建築物を題材に、その見どころや魅力を知ることができます。

普段は目にすることが少ない、伝統建築の細部や意匠だけではなく、近現代の建築に関する解説も充実していて勉強になります。

建物だけではなく、それぞれの時代背景や人々に関連した、おもしろいエピソードが豊富で、知的好奇心を刺激される本です。

プレモダン建築巡礼 日経BP

読みやすさ:5 情報量:4 (5点満点)
おすすめの理由:
・建築の知識がなくても絵本のように楽しめる構成と内容
・豊富な写真とイラストによる解説がとても楽しい
・建築と建築家についての説明が軽快な文章でわかりやすい
・明治から昭和初期の特徴ある有名建築の見どころや魅力を知ることができる

建築専門誌・日経アーキテクチュアの連載記事「建築巡礼」をもとにした本です。
その内容は、専門誌のイメージとは違い、建築の知識がなくても絵本のように楽しめる本です。

軽快でわかりやすい文章と、描写が細かいカラーのイラスト、そして手書き感のある解説はとても楽しく、建築と建築家への親近感がぐっと高まります。

「建築巡礼」シリーズは4種類刊行されており、この「プレモダン建築巡礼」は一番古い年代(明治~昭和初期:1868-1942年)の建物をテーマにしています。
この時代は日本が西洋建築を学び、習得・発展させていく中で、時代性を反映した特徴ある建物が多く建てられました。
その中から現在に残る名建築を巡り、その見どころや魅力をやさしく、そして楽しく解説しています。

冒頭の対談記事も、とてもおもしろくて勉強になる内容です。
本書では、建築史家・風俗史研究者として、「京都ぎらい」(朝日新書)などの著書でも知られる井上章一氏が、ジョサイア・コンドルをはじめとする当時の建築家について語っています。

私はこの「建築巡礼」シリーズのおもしろさにはまり、4冊全て持っています。

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別の記事建築おすすめ本(建築家編)で、日本の建築家を知るための「おすすめ本」をご紹介しています。よろしければそちらもご覧ください。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました! これからもご愛読いただけると嬉しいです!