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7マス目 どんな新規事業? -2

6マス目では判断者が求める事業規模や時期を理解することで

どんな新規事業を検討したらよいか考えました。

このマスでは新規事業といってもどんな種類の事業を考えればいいか

考えていきましょう。

皆さんはアンゾフのマトリックスを知っていますか?

横軸に商品または技術、縦軸は市場とし、

既存技術/新規技術、既存市場/新規市場の4マスに分けて考える図です。

アンゾフ

今の事業は既存商品×既存市場で商売をしています。

アンゾフさんは新規事業を展開するときは、、、

市場はそのままで変えずに新しい商品を生み出して事業拡大する新製品と

商品はそのままで新しい市場へ展開する市場浸透を進めています。

市場も商品も新しい多角化は飛び地とも言われ、

商品の強みも市場の強みも使えないので成功する確率が下がります。

アンゾフさんが言いたかったことは、、、

成功する確率を上げたければいわゆる染み出し(浸透、新製品)で

事業拡大するのが望ましいということです。

しかしながら、この変化の激しい時代において浸透や新商品では

なかなか誰も思いついていないことは少なくありません。

アンゾフのマトリックスでも解釈や捉え方で説明ができるのですが

より分かりやすい図であるリクルートの9ブロックで考える方法を

お勧めいたします。

リクルートの9ブロック.pptx

アンゾフの考え方を発展させた9ブロックは市場を3つ、

商品(技術)を3つの9個のブロックで考えています。

そして既存事業からの染み出しの新規事業(隣のマス)と、

さほど遠くない2マス離れた飛び地の新規事業と

3マス、4マス離れた新規事業に分けられています。

ここでもアンゾフと同じように既存事業から離れれば離れるほど

成功確率は下がりますが、一方で誰も考えていないアイデアであるため

成功すれば独占/高シェアの新規事業になる可能性があります。

ただし3マス、4マスも離れると本当に競合も考えていないの?

未来に巨大市場ができるのなど慎重に考えないといけません。

自社の強みが効きにくい領域ですから。

さらにマスが進んでいった際にもう一度説明しますが、

実行するときの担当部署も9ブロックでは分かりやすいです。

染み出しの新規事業は既存事業にシナジーか強いので

既存事業部内で起こすのがいいでしょう。

飛び地の新規事業は出島なので会社内に新事業部を立上るくらいの覚悟で

提案・推進しないといけないでしょう。

この出島の新規事業は困難ですが研修や経営層はここの新規事業提案を

求めていることが多いです。

非連続の成長や斬新な提案を聞きたいなどよく耳にすることですよね!

ただ3マス、4マス離れるとなぜ自社で取り組まないといけないのですか?

など質問されることになるでしょう。

社内でよく耳にする言葉はこのような相互の捉え方の違いから

来ていることが多いです。

そして大切なことは判断者がどんな領域の新規事業を求めているかを

理解することです。

まさか事業部長に飛び地の提案や本社役員(事業部長以外)に染み出しの

提案をしていないですよね。

判断者は投資家でもあります。

期待されていることを把握して提案できるようになりたいですね。

このマスでは新規事業を9ブロックで分けて考えて、

自分に期待されている新規事業の種類を把握できればOKです。

次回もよろしくお願いいたします。


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