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洗い物しながら聞くラジオから流れる「積荷のない船」は格別だったという事と、沢木耕太郎さんが半端ねぇという件。

ラジオの記録

敬意を持って人を語る。

JWAVE 沢木耕太郎のSESSIONSを聴いた。「さん」づけするには慣れ慣れしいので敬称略する。もちろん尊敬しております。

対談でもない、インタビューでもない、それはSESSIONSと名付けられ、これまで多くの俳優、女優、歌手、アスリートと繰り広げられた対話の数々。

ラジコに貼られているリストを添付した方が話は早いのでこちら👇ご確認を。

ていうか、セッションしてきた人達の顔ぶれが半端なさすぎて、やっぱり「様」をつけた方がいいかなとも思う。

モハメドアリなんて、歴史上の人物にも感じる。

沢木耕太郎といえば、自分は「深夜特急」。

この本に影響をうけ、インドにも行ってしまった。こんな感じの人は世の中たくさんいそうだな。
バックパックで乗り合いバスに乗りインドからロンドンまで行くという、今の時代であれば無謀な、いや当時であれ無謀な旅の話。バックパッカーのバイブルとも言える作品です。いつか、インドの話はまとめてnoteしたいなと思う。

なかでも、個人的には井上陽水さんとのエピソードが面白かった。
「深夜特急」がドラマ化されるとき、プロデューサーに主題歌を井上陽水さんにお願いできないかと依頼されたと。沢木さんができることはそれくらいかと思い、井上さんにお願いしたところ、「沢木さんが歌詞を書くなら、作曲しますよ」との返事。その時、自分は「あの曲は、沢木さんが作詞してたんだ」と思い、さすが作家だなと感心した。(あの歌詞はとても胸にしみるんです。) でも、沢木さんの話の続きはこうだ。自分が書こうと思ってもどうしても旅の話みたいになって、いい歌詞が書けなかったと。その事を井上さんに告げると、「そうですか…。」そうだよね、みたいな感じの返事だったのかなと振り返る。その後、井上さんが作り上げた曲は「積荷のない船」という題名で「深夜特急」のエンディングに大沢たかおとともに流れてくる。ドラマではあるが、この曲が旅の途中、日本を懐かしむような哀愁みたいなものを漂わせてくれている。
個人的には井上陽水さんの曲の中では、「少年時代」「最後のニュース」「決められたリズム」と並ぶほど好きな曲だ。もちろん、他の曲もたくさん素敵なものがあるが。

にしても、ラジオで聴く「積荷のない船」は格別だ。自分で聴こうと思って流す音楽もいいが、ラジオからふと流れてくる、その瞬間にこみ上げてくる興奮が自分にとってはラジオの良いところだなと思う。自分のラジオタイムは通勤中か家で洗い物をしているときなんだけど、今回は後者。洗い物しながらインドに瞬間移動した様な感覚になれた。ガンジス川で洗い物、いや淀み過ぎててそれはないか。動かない旅、それが音楽のもつチカラなのかな。そして、その曲の後に沢木さんのエピソードを聴けた、なんとも贅沢な時間だった。


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