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美容師の日常のこと

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髪の毛のことが日々、気になります。
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#カラーリスト

色を言葉にする。

色を言葉で表現することは容易ではない。 なぜならば、色の存在には光や空間、その時の温度感や空気感があって初めて色を表現できると思うからだ。 別に哲学的なことを言いたい訳ではないが、色って言葉次第でどうにでも変われるような生き物のようなものだから、 そっと言葉を色に乗せてあげることで、見る人のイメージを膨らませてくれるものだと信じている。

配色欲。

カラーデザインを考える時にいくつかの選択肢を持つようにしている。構築するうえでの要素や引き出しをいくつか用意するみたいな。 その中でも自分の中では外せない要素はある。要素と言えばなんだかデザイナーぽいが、自分の場合、病の発症のように起きる感覚だ。 それは どうしても左右を合わせたくなくなる病と、 どうしても黄色を配色したくなる病があいまって、 よせばいいのに、もう一色配置したくなるような、配色欲が湧き上がる次第でございます。

The Rolling Stones〜新社会人と転ぶ石と苔の話

ある月曜日の朝、その日の夜行われる新入社員歓迎会で述べるかもしれない、店長からの言葉をイメージしてみた。 何か励みになること、ためになること、気の利いた言葉でもかけてあげたいと思う。 月曜日の朝はきまってTRAVELING WITHOUT MOVINGだ。野村訓市氏のラジオ番組である。 毎度たくさんのリスナーの悩みや、質問にタンパクかつ愛情少々、皮肉たっぷりの答えを聴くのがなんとも楽しい番組である。もちろんチルな音楽も必聴です。 あるリスナーからの質問。 「The Rol

毎日人物を撮影することでわかることがありそうだ。なのですきあらば、カメラを持ち出す。

いい男というものはシャープにピントを合わせても、 少々ピント浅めにしてぼかしを入れても カラーでも、白黒でもいい男なんだと認識させられる。 カラーをした女の子、 パーマをかけた男のこ すきあらば、みんなを撮影させてもらう。 それはこちら側が「ちょっと撮らせてよー」といって撮る方が自然な行為になるような気がするが、 「撮って欲しい」と言われて撮るとちょっと不自然な空気感でしかシャッターが押せないような気がしている。この感覚がどんなものなのな、素人の自分には説明づけ

人の気配、残像、景色に色を足す〜③

カラーリストになるということ、 なったことで変わったこと、 そして最近感じることを書いてみました。2600文字くらいあるので、3回に分けます。 ✴︎✴︎✴︎  コロナ禍で、これまでの日常は変化した。  誰もいない街、誰もいない駅のホーム、だれもいない公園はどこか色褪せ、グレーな世界に潜り込んでしまったように感じた。  それは写真のモノクロの世界ではなく、ほんのり色味を感じるほどの色褪せた世界だ。そんな中全ての人が国内に留まり、日本を出ることができていない。まだ1年とわ

人の気配、残像、景色に色を足す〜②

カラーリストになるということ、 なったことで変わったこと、 そして最近感じることを書いてみました。2600文字くらいあるので、3回に分けます。 ですので、よろしければ①からお願いします。 ✴︎✴︎✴︎  東京に出てきて美容室に勤め、絵画を見に行くようになった。それは色への欲求が幼少期の反動のように出てきたものだと自分では正当化しているが、それはただの詭弁である。  反動なんてたいそうなものではなく、ただ単純に興味関心が出ただけだ。色に突き動かされてしまっていた。人間、

人の気配、残像、景色に色を足す〜①

カラーリストになるということ、 なったことで変わったこと、 そして最近感じることを書いてみました。 全部で2600文字くらいあって長く感じてしまいそうなので3回に分けます。 ✴︎✴︎✴︎  全てがグレーだったあの頃、赤色を選ぶという選択肢すら持ち合わせていなかった。    色を感じたという記憶をたどるとそんなに思い出せない。記憶の中にカラフルが存在しなければ、配色という言葉もない。なぜならば幼少期から十代の頃、色を意識して生活はしていなかったし、色に触れるのは小・中学校

カラーリストとして期待値を超える事。

美容師なので時には美容師らしい記事も書きます。見ていただく方の参考になればと思います。 ここ一年くらいカラーもパーマもされていなかったお客様、 今日は明るいオレンジにしつつ、パーマをかけたい。 しかもしっかりとしたパーマを。 髪の毛の状態は健康。ハリコシのある髪質だし、これはいけるかも。けしてのりで「いけるかも」と算段をしているわけではなく、いろんな状況を踏まえつつ「できる」と判断する。 「いけるかも」の「かも」にはやはり不安、心配というものがつきまとうからだ。明る

「魂を込める」-リライトからの固定記事としての自己紹介です。

自分は美容師という仕事に誇りを持っている。 美容師でない方にとって、美容室は数ヶ月に1度行く場所でありライフスタイルのほんの数%の要素でしかない。(毎日鏡を見て髪の毛を触るという事で言うと、その要素としてはもう数%は増量できそうだけど。) 自分にとっては「仕事」ということでも、「好きな事」という事としてもライフスタイルのほぼ大半を占めている。好きな服をきて音楽を聞きながらお客様と楽しく会話して髪の毛をきれいにして喜んでもらえる。お客様が落としてくれるお金の一部が自分の生活

疑いを持って、ケチをつけるつもりでテイスティングすることにより、あらたな発見をもたらす。

試すものがあれば、比較してみる。 感想を先に持つこと、予想を立てることで、疑問や発見が塗布している時に浮かんでくる。要は剤に疑いをかけることで、ものの本質を見るような感覚である。 時に、どっちがどっちだったかわからなくならないようにカップの色をわけ、わかるように努める。 洒落た本を読むこの金髪ガールは見ての通り地毛がかなり黒い。 黒すぎるがためにパワーが求められ、ブリーチ力は試される。 シャンプー後の写真が下の写真になる。 右が従来使用しているもの。 左が試作品

ヘアカラーを決める時の大切なこと。視覚と言葉。

note記事をみていただいている美容師のお客様Kさんが来店。 以前、接客中にKさんと話していたことを記事に書いていて、それを読んだというリアクションを今日されたのでなんだか小っ恥ずかしい気持ちになった。 でもいじって頂けるだけでもnoteやってて良かったと思える。 そして今日帰りがけに、また読みますからね、と言われれば今日のことも書かずにはいられまい。 ✴︎✴︎✴︎ Kさん「川口さんはお客様にカラーチャート、見せますか?」 この質問は、なんだか懐かしい感じがした。

ヴィーガンコンセプトのシャンプー&トリートメント。おすすめです。

有名どころでいうと、 一風堂がプラントベースのラーメンをメニュー化するなど、少しずつ世の中にヴィーガン的なものを目にするようになりました。 スーパーでも大豆ミート食品をよく目にします。我が家でも大豆ミート唐揚げを「うまい、うまい」と言って食べています。 美容業界でもシャンプー&トリートメントのヴィーガン仕様のものが出てきました。まだサロンへの導入には至らないがいずれ使いたいと思います。 使用感はグッと! 洗い心地、仕上がり感の軽さもいいです。 香りはやや強めです。

「師匠選びも芸のうち」、職場選びは大切ですよね。

スタイリストがいてアシスタントがいる美容室では技術を教える、伝えることがサロンの、そして美容師として未来への第1歩となる。 その場合はこの場所で覚えたことが自分の血となり肉となり、これから美容師として髪の毛を綺麗にしていく上で必要となる。これを怠ると10年後、20年後と先々で安定感のない技術で仕事をする羽目になるので、職場選びはきちんとしたいところだ。 落語家さんも言っておりました。 「師匠選びも芸のうち」と。 まさに どこで、誰に、何を教わるかでこういう技術職は仕

思わず入れたデザインが企業カラーだったということは今日の反省点にしよう。

今日のサロンワークでも思いがけないお客様がブリーチのオーダーをしてきた。 思いがけないがくると、思いがけないカラーを提案してみたくなるものだ。 そうするとお客様も最後に思いがけない笑顔を返してくれる。 なので思いがけなくなりnoteに書いておく 今日のミキシングメッセージはこちら。 PB 6% 40MIN ROOTS→ENDS ACCSENT - M10 EG6 5:1 3%  ROOTS - N8 M8 MT7 G7 3:1:1:15% 2