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絵本レビュー【くらやみのなかのゆめ】

 クリス少年は宇宙飛行士。段ボールで作ったロケットに乗り込んで、毎日宇宙へ出かけます、というのは空想の中の話。本当は暗闇が怖くて、真っ暗な部屋には不気味なエイリアンがやってくると思うと、心配で眠れません。しかし、ある日、クリスは素敵な夢を見ました。その夢はやがて、その後の彼を本当の宇宙へと導いていきます。

【文字数・・・ちょうどいい】
【内容・・・・少し難しい】

【コメント】
 小学生向けの絵本かもしれませんが、文字数も多くなく、私が読んでみて感動したので、子ども達にも読んでみました。長女 (もうすぐ年長) は楽しそうに聞いていましたが、次女(もうすぐ年中)には少し難しかったかもしれません。

  実話に基づいたお話で、作者のクリス・ハドフィールドさんは、実際の宇宙飛行士です。クリスさんは少年の頃、テレビで、アポロ11号が月面着陸するのを見て、宇宙飛行士を志すようになりました。

 このお話は、

「そしてクリスは、とうとうあるひ、そのゆめをじつげんさせることができたのです」

という文と、宇宙を浮遊する宇宙飛行士の挿絵で終わっています。

 あとがきのようなところに、クリスさんの人生や、宇宙飛行士になるまでの道のりについて色々と書かれていますが(長女にはかみ砕いて説明してあげました)、私が一番感動したのは、「作者からのメッセージ」のページに添えられた、段ボールの中に入ったクリス少年の写真です。

 その写真の下には、「さいしょにつくった宇宙船 1964年」というタイトルが添えられています。

 「つくった宇宙船」といっても、写真を見る限り、ただのボロボロの段ボール箱なのです。翼や窓もついていません。ちょうどいい大きさの箱の中に入って、クリス少年が真面目な顔をしてこちらを見ています。

 どんなすごい人も、誰だって、ここから始まるんだ

 それを子ども達に伝えたくて、この絵本を選びました。宇宙飛行士になるのはとても大変な事で、そうとうの努力が必要で、一握りの人間しか、その夢を実現させることはできません。でも、その一握りの人であるクリスさんも、初めは段ボールを宇宙船に見立てて遊んでいる、普通の少年だったのです。

 現在、長女の夢は本屋さん(絵本作家をイメージしているようです)、次女の夢は・・・まだ定まっていませんが、自分たちの持っている可能性を信じて成長していってほしいと思います。


 このマガジン内では、私のオススメする絵本をたくさん紹介しています。                                                                            主に未就学児への読み聞かせや、一人読みの練習にピッタリの作品をピックアップしているつもりです。
 子どもに絵本を読んであげたいけど、選ぶ時間がない方、どんな絵本がいいか決めかねている方のお役に立てれば幸いです。
(一人読みの練習については、記事内の【文字数】や【内容】を参考にしてください。)


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