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【2021年1〜8月分K-POP】今更感が強すぎる季節外れの上半期まとめ

早くも8月も終わりに差し掛かり、わずかに秋の気配も感じられるようになってきました。

いやー、気まぐれってこわいですね。

まさか、一年の4/3も終わろうかというこのタイミングで、上半期のK-POPをまとめようとは。大丈夫です、わりと正気です。

手前味噌でたいへん恐縮ですが、昨年末に書いたこちらのnoteが、思いがけず大勢の方にご覧いただけたようで、調子にのってK-POPネタで二匹目のドジョウを狙おうという、なんともさもしい魂胆です。

とは言ったものの、実は上半期はJ-POPばかり聴いていた気がします。

星野源「不思議」をはじめ、aiko「ばいばーい」、ヒゲダン「Cry Baby」、back number「怪盗」、SixTones「マスカラ」等々、パッと思い浮かぶものだけでも枚挙にいとまがないほどの大豊作ぶりで、なんやかんやでそっち方面の印象ばかりが残っています(なお、並びに深い意味はありません)。

なので、K-POPでちゃんと聴いたものって一体どれくらいあったんだろうと、これを機にあらためて振り返ってみたところ、案の定すっかり失念していただけで、あるわあるわ、普通にわんさかありました。

というわけで、年明けから現段階までにリリースされた楽曲の中から、なんかグッときたやーつをピックアップしてまとめてみました。

8ヶ月分というどこが上半期やねんというまとめですが、ひょっとしたらその方がかえって偏屈な自分らしいんじゃないかなとも思ってきました。知らんけど。

よかったらどうぞご参考ください。


Red Velvet / Pose

なぜこのタイミングで上半期をまとめようと思ったのか。

Red Velvetの新作『Queendom』がとても良い内容だったからに他なりません。

様々なウワサが飛び交う中、長い空白期間を経てリリースされた新曲は、まさに起死回生ともいうべき、会心の一撃でした。

我々がRed Velvetというグループに期待するすべてがここに詰まってます。

ファンもグループも長らくモヤモヤしたものを抱えていただけに、こうして最高の形でカムバを果たしてくれて、互いに溜飲が下がったことでしょう。

なんかこれくらいやれるポテンシャルのグループが、当たり前に良い曲出してくれるだけで、心から幸せになりますね。

活動曲だけでなく、練りに練ったと思しきアルバム曲もどれも甲乙つけがたく、SMで唯一KWANGYAとかいうわけのわからん荒野に飛ばされないグループことRed Velvetマジで最高、という気持ちしかありません。

個人的には、『Electric Shock』に入っていてもなんら違和感のない「Pose」に反応してしまうわけですが、まぁ、私はf(の亡霊)なのでそこは大目に見てほしい。

これから先のことは誰にもわかりませんが、今この瞬間、彼女たちが最も輝いていることだけは揺るぎない事実です。

今はその眩い光に身を委ねましょう。


(G)-IDLE / MOON

なんて特徴的な声が揃ったグループなんでしょう。

ソヨン、ミンニ、ウギという、一度聴いたら耳から離れない唯一無二の歌声を持ったメンバーを3人も揃えた時点で、もうほぼほぼ勝利は約束されたようなもの。

オリジナリティ豊かな声をタペストリーのように幾重にも綴れ織ることで、足し算ではなく掛け算のように何倍もの広がりを生み、結果、(G)-IDLEの音楽に、他とは決定的に異なる独自性をもたらしたと言えるでしょう。

新作においては、とりわけ「MOON」におけるミンニの仕事ぶりが素晴らしく、妖艶かつ神秘的なトーンで、我々をどこか遠く、夢幻の世界へと誘ってくれます。

彼女たちの世界に入り込むのに5秒とかからないでしょう。

先ごろ、類い稀なるダンスセンスで強烈な存在感を示していた、ビジュアル面の要スジンの脱退が発表され、順風満帆と思われた彼女たちに大きな試練が課せられました。

これはグループにとっては大きな痛手であり、個人的にも今年最も落胆させられたバッドニュースのひとつでした。

今後のことは神のみぞ知るといったところですが、これまで築いた音楽的根幹が揺らぐとは考えづらく、この先も引き続き優れた楽曲をリリースしてくれるであろうことは、せめてもの救いです。

今回の一件が尾を引かなければいいな。


YUQI / Bonnie & Clyde

個性的な声が揃った(G)-IDLEの中でも、とりわけ特徴的な歌声を備えたメンバー、ウギ。深みのあるディープな低音ボイス、控えめに言って最高です。

グループでも「最強の飛び道具」として随所に良いアクセントをもたらしてくれていますが、このたびリリースしたソロでは、彼女の魅力やポテンシャルをさらにギュギュッと濃縮してお届けしてくれて、なんとも嬉しい驚き。

バチクソクールじゃないですか???

タイトルは、大恐慌時代のアメリカにおいて悪行三昧を繰り広げながらも一部では英雄視された、実在の犯罪者カップル、ボニーとクライドから。

しかし、単に二人を描いたというよりも、ひとりの人間の中に住まう二面性を表現したかったからなのでは?という印象で、歌詞を読む限り「抑圧と解放」かな。

韓国の事務所に所属する、中国出身のウギが、全編英語詞の楽曲を歌う。

「これはK-POPだ」とか「いやいや、洋楽だろ」とか、意見は人それぞれだし、人には人の乳酸菌だと思いますが、ジャンルがどうこうなんて細けえことはいいんだよ。

良いものはボーダレスなんだから。


WJSN / YALLA

WJSNの真の面白さは「アルバム曲」にこそあり。

アーティストとしては活動曲以外にも耳を傾けてほしいと思っているはずなので、なるべくこちらもそういう態度で向き合うようにしてます。

毎作隠れた名曲を世に(ひっそりと)送り出し、界隈をザワつかせている宇宙少女ですが、これはまさにそれを地で行く良曲。

イントロからしてもうハンパなくかっこいいですね。

こういう優れた楽曲を大体どのアルバムにもサラッと入れてくるのが、宇宙少女の怖いところ。

「Happy」のときの「Miracle」のように、活動曲がアレだったときアルバム曲に救われるケースもあり、心の拠り所としても機能しています。

ありがたや、ありがたや。


WJSN THE BLACK / Kiss Your Lips

宇宙少女の中でもダンスパフォーマンスに長けた、いわゆる「男前」なメンバー4人を集めたのがこのWJSN THE BLACK。

ライブを観たことがある人なら、ソロコーナーでお馴染みのあの4人だとピンとくるでしょう。

まとわりつくような粘土の高いクセラップで、どんな曲もベッタベタにしてくれるエクシ(もちろん褒め言葉)が、珍しく普通に歌ってくれているのが、WJSN THE BLACK最大の特徴です。エクシは作曲もしてます。

最高にイケてるわ。ジングルガールカースト上位時代だわ。

WJSN本体よりもクールネスを打ち出した路線で、特に「Kiss Your Lips」はクラブで踊り散らかしたいトロピカルでアッパーなナンバー。

活動曲もなかなかのスルメ曲。派手さはないけど、ジンワリきます。

ソラが髪をほどくシーンがドチャクソ性癖にクるので、思わず62億回リピートしてしまいます。謝りません。

つか、WJSN CHOCOMEってマジでなんだったの????


GHOST9 / Starvoy

白状すると、彼らがどんなグループなのかまったく知らないんですが、これが上半期で一番かっこいい曲のひとつであることは間違いありません。

活動曲は別の曲なんですが、「なんでこっちを活動曲にしなかったん?????」と、小一時間問い詰めたい。ふしぎ遊戯。

というか、活動曲以外みんな良いんですよね。これとか。

活動曲だけ聴いていまひとつピンと来なかった人も、とりえずアルバム全部聴くと印象がガラッと変わると思います。


2PM / My House (Acoustic ver.)

新作を携え、久々に帰ってきた2PM。

酸いも甘いも噛み分けた大人たちが繰り広げる貫禄たっぷりのパフォーマンス、痺れないはずがないでしょう。肉体は正直なEROSすぎて18禁です。

アルバムジャケットも、モノトーンに赤一発というシックな仕上がりで、めちゃくちゃかっこいい。

アルバムの出来もすごく良かったんですが、特に好きなのがこれ。

6年前に出したオリジナルに比べると、ゴージャスな装飾が取り払われてよりシンプルなアレンジになっていて、剥き出しの2PMという感じがします。

なんかこれって、ひょっとしたら、成熟した今の彼らだからこそ完璧に昇華して表現できるヴァージョンじゃないかと思うんですよね。

ミュージシャンとしての自信と成長がうかがえる1曲。


BTS / Butter

「なんでお前がBTS入れてんねん」とか「らしくない」とか「そこまでしてPVが稼ぎたいか」とか「ついに悪魔に魂を売ったか」とか、色々ご意見あると思いますが、好きなものはしょうがない。

時代が動く瞬間に立ち会えるのって、本当に幸せなことだと思うんですよ。


CHUNG HA / Bicycle

なんか、いつもオチみたいに使ってすいません。

でもさ、やっぱり向こうがやる気満々で来るわけだから、こっちもそれ相応の力で返さないと失礼じゃないですか。

で、これですよ。

なんでなん??????????????

0.5秒ごとにクライマックスが訪れ、その度にいちいち止めてスクショしないといけないので、永遠に観終わらないレベル。良い意味で疲れるMV。

もうね、ここまでくると曲が良いとか悪いとかじゃないんですよ。

俺たちのディーバはそういう次元で生きてないから・・・。


Yubin / Perfume

チョンハで終わりと思った人、甘いです。

はい、エスタークばりの裏ボス、ユビンのお出ましです。

FFの「クリスタルのテーマ」みたいなイントロなんなん?????

というか、イラッとしない瞬間がひとつもないって、マジですごくないですか?(もちろん褒め言葉)

チョンハといい、ユビンといい、『キル・ビル』のザ・ブライドと同じく、確実に獲物の息の根を止めにきますね。

ヤツらは我々の急所を知り尽くしている。


SUNMI / YOU CAN'T SIT WITH US

決死の思いでチョンハ、ユビンを倒しても、その裏にはまだソンミが控えてるって、一体どんな悪夢ですか???????????

あまりの不条理さに、不屈の勇者の心も思わずポッキリ折れるほど、圧倒的な層の厚さを見せる、K-POP界最強最悪地獄のモンスタートライアングル。

こりゃ世界も滅びるわ。

地獄の軍団はゾンビじゃなくて、むしろチョンハ、ユビン、ソンミの方ですね。この3人は概念なので、もはやイモータル。

で、この新曲、なんだかやけに「JYP」な音なんですよね。

JYPというか、ワンガの遺伝子が強すぎるのか、はたまた逃れられない永遠の呪縛なのか、巡り巡って結局は行き着くところに行き着いたという感じで、非常に興味深いです。

あと、ソンミとゾンビって踏めますね。知らんけど。

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