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映像講義の上手な活用法と注意点




対象読者

映像授業とはどういうものなのか、映像授業をどう使えばいいかわからない、お金がかかると聞いていてなかなか手が出せない、映像授業に対して不満点や疑問点がある、そういった方々が今回の記事の対象です。
この記事では、こういった方々のために、映像授業とはそもそもどういうものなのか、映像授業を上手に活用するための注意点について触れていきたいと思います。

まず最初に映像授業とはどういうものなのかを把握しやすいように、映像授業の長所と短所に分けて説明していきます。

映像授業の長所

*理解に強い
これは普通の対面授業にも共通していますが、映像授業は参考書に比べて圧倒的に理解に強いです。それは授業では参考書では書ききれない情報量を伝えることができるというのもありますし、本としての形を取らないので、説明の際話し言葉や本音の部分、文字以外の情報が含まれるという部分もあるからです。紙面としての制限がないことも多いです。特に思考過程の部分は如実に参考書と授業では伝えられる情報量が異なるので差があります。数学や化学の参考書などで、どこからその式が出てきたんだという経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。授業ではこの弱点がかなり克服されていてこの状態に陥ることが少ないです。もちろん参考書でも思考過程がしっかり書かれているものもありますが、文字数が多くなりすぎて読みきれないという方が多発してしまっています(個人的には好きなのですが富田先生の参考書など)。理解、特に思考過程については授業の方が強いと言わざるををえないしょう。
加えて情報量が参考書に比べて多いので、参考書では汲み取れきれない情報や、逃しがちな情報も漏れなく学べるという部分も大きいです。

*導入や上のレベルに強い
この二つのレベルは圧倒的に参考書にしても問題集にしても層が薄いです。もはや存在しない場合もあります。そして前で挙げた長所も合わさって、理解のハードルが高く感じる前半と、高い理解力を要求される後半では特に映像授業の強みが出てきます。無理に参考書でしようとすると、使う参考書を選べなかったり、参考書が無くて対策ができなかったりするので、この二つのレベルに関しては映像授業を積極的に使うようにしてください。

*好きな先生が選べる
対面授業ではその時その時で空いている先生にしか教えてもらえなかったり、地方だと有名な先生に教えてもらえなかったりと、自分が受けたい授業や好きな先生の授業を受けようと思っても、実際に受けるにはかなりのハードルがあります。事実諦めている方もかなりいらっしゃると思います。しかし、映像授業であれば人数制限、時間制限、場所の制限がないので、場所や時間を気にせず自由に自分が受けたい授業を受けることができます。地方で東進が根強く浸透しているのもこれが理由です。

*場所、時間、進度が自由
有名な先生の授業を受けようと思うとかなり遠くの予備校にいかないといけない、部活と授業の時間が被っていて受けることができない、学校より早めに履修したいけど週一のペースだからなかなか先取りすることができないなど、このように対面ではさまざまな不都合が生じてしまいます。しかし、映像授業であればこれら問題点はすべて解決です。好きな場所で、好きな時間に自由に受講することができるからです。好きな場所で受けられるので、無駄な交通費がかかりませんし、好きなように受けられるので進度も自由です。自分が進めたいと思えばいくらでも進めることができます。このように自由度が高いのが映像の強みです。

*人の目がない
これはメリットでもありデメリットでもあるのですが、ここではメリットについて触れていきます。周りに人がいると集中できない。再受験生だから普通の予備校には行きづらい。これらの方々には映像授業は最適です。映像授業は基本的に一対一なので、他者との接触が殆どありません。周りの目がないので、ストレスなく受講することができます。周りの目が気になる、周りに人がいると緊張する、集中できないという方も一定数いらっしゃると思いますので、そういう方は是非映像授業を検討してみてください。

映像授業の短所

*映像を見るだけで満足してしまう
映像授業は拘束時間が長いことと、理解できたという気持ちになりやすいことが災いして、受けただけで変な達成感を得て満足してしまうことが多いです。映像はあくまで理解を促したり、道具を仕入れたりする場にすぎないので、受けただけではスタートラインに立っているにすぎません。授業内容を正しく使いこなせるようになるためには、自分で手を動かして演習していかなければいけません。授業を受けることは受動的な学習方法で負荷が低く流れがちなせいか、能動的な学習である自習を軽視し授業を聞いただけで満足してしまうこのケースは本当によくみます。
授業はわかりやすいけど、成績があがらないという状態に陥っている方はかなり危険信号です。これは授業が受けることが目的になっていて、演習量が足りていない重要なサインです。

*ノートをとることが大変
参考書とは違いほとんどの場合、授業は一から説明をノートに書き留めていかなければいけません。加えて、授業は参考書よりも情報量がおおいのでより一層メモを取らないといけない情報が増えてしまっています。それだけ学ぶことが多いということの裏返しでもあるので、一概に悪いことだと言えないのですが、意外に時間を取られてしまうので映像授業の欠点の一つだと思います。

*受講者のやる気に成果が左右されやすい
緊張感がないので、どうしても集中しにくかったり、メモをサボったり、考えることをサボったりしてしまいます。対面ではよくメモをとるけど映像では板書内容だけ、対面では考えてと言われたら考えるけど、映像では無視みたいなことはよくあります。対面であればその場の空気でしないことでも、映像であれば楽な方へ楽な方へと流れやすいです。この性質上どうしても人によって授業内容の吸収量に差が出てしまうので、当然成績の伸びにも差が出てきます。人の目がないということが、メリットにもデメリットにもなってしまうということです。

*切磋琢磨しにくく、モチベーションが維持しにくい
人の目がないということは当然周りの状況がわかりません。知る機会がないという方が正確かもしれません。友達がもうここまで来てるから、「私も頑張らないと」のような危機感が、周りの状況がわからないと抱きにくいので、学習のモチベーションが維持しにくいです。これの対策として一部予備校は週に数回、月数回にミーティングをして進捗を話し合う場を設けています。

*疑問点、添削に弱い
目の間に先生いるわけではないので、質問や添削などには弱いです。映像授業で質問サービスがあるところもありますが、質問から回答までの時間が長かったり、質問するタイミングがかなり限られていたり、大学生がフワフワした回答をする事も多かったりするので、あまりに当てになりません。映像授業の形態上どうしても克服できない所だと思います。
全部が全部そういうわけではないのですが、基本的に質問対応や添削は、講師本人ではなくバイトの大学生です。意外と誤解されがちなので注意しておいてください。

*量を稼ぐのには向かない
授業はどうしても時間が決められているので、扱える問題数には限りがあります。そのため、無理に授業で演習量を稼ごうとすると授業が雑になってしまいます。これでは情報量が少なくなり、説明も薄くなり、映像授業の良さを潰してしまうことになるので、なんのために授業を受けているのわかりません。授業は基本的に演習量を稼ぐ場ではなく、道具を仕入れる場です。その点を肝に銘じておいてください。
※演習系の講座が悪いと言っているわけではありません。演習系の講座はそれはそれで、本番に役立つ実践的なアドバイスをいただけたり、全範囲を学んでいるからこそ教えられる分野横断型の視点を学べたりします。

注意点

次にこれら映像授業の長所と短所を踏まえた上で、長所生かし、短所を克服できるような使い方をするためには、何に注意すればいいのか、どう使えばいいのかを伝えていきたいと思います。

*東進が1番というわけでない
かなりの講座を見たので断言しますが、東進にこだわる必要は全くありません。殆どがスタサプや代ゼミ、参考書で代用できます。それに、ものによっては代用というより、東進の講座よりもずっとずっといいものがスタサプや代ゼミ、参考書もろもろにかなりあります。値段をみてこれだけ高いんだから、何かとんでもない秘策がある、他とは比べものにならない圧倒的なクオリティの授業があると感じるかもしれませんが、そんなことは決してありません(もちろん高クオリティのものも"一部"存在しています)。高いからいい授業、安いから良くない授業と思わされるマーケティング戦略にハマらないでください。お金を可能な限り節約するためにも、他の選択肢にも目を向けるようにしてみてください。

*取りすぎないために目的意識を明確する
よくある担任がオススメするがままに、講座を取りすぎてしまった。こなすことが目的になってしまって成績が上手く上がらなかったという失敗談を聞くと思います。そうならないために、目的意識を持ち講座を検討することが大事です。今自分ができるようになりたい事を、出来るだけ要素に分解して、この力をつけるためにはこの講座を取る必要があると感じるものだけ講座をとるようにしてください。そうしないと、志望校とは関係のない講座を取らされたり、レベルに合っていない講座を受けさせられたりしてしまいます。講座を検討するときは目的意識を明確にしましょう。

*受講期間と講座数のバランスを考える
残り◯ヶ月しかないのにまだ◯コマ残っている!だから急いで消化しなきゃというのをよくみると思います。これは完全に期間と講座数のバランスが崩れてしまっているパターンです。こうなるととにかく講座を受けること自体が目的になって、まともに内容が身につけられなってしまうので、講座を検討するときは受講期間と講座数のバランスを考えるようにしてください。この際、受講期間が固定(ex.100日間)なのか、年度毎に変わるものなのかによっても予定の組み方が異なるので、必ず確認するようにしてください。
※東進の講座を3月も聞きたい人は延長することを忘れないでください。

*復習することを前提に計画を組む
これは盲点になっている人も多いのでないでしょうか。講座の年間計画を立てる際この視点が抜けている人がかなりいます。1日2コマずつ受けて丁度一講座。来月から〇〇の講座に入れる。という予定を立てる方をちらほら見かけますが、復習はいつするんですか?といつも感じてしまいます。復習は意外と時間がかかり計画倒れの原因になりやすいので、あらかじめ復習も含めた上で計画を組むようにしてください。

*絞る意識をもつ
基本姿勢として講座はできるだけ取らないようにしてください。なんでもかんでも講座で力をつけようとすると、時間もお金もとんでもない量になってしまいます。結果、まともにこなせず無駄金にしたというのを本当によくみかけます。そして受講というのは、先程も話しましたが思いのほか予習、復習だけでもかなりの時間を食います。受講する事自体も時間がかかるので、講座を軸に考えていたら終わるものも終わりません。したがって、参考書学習で伸び悩んでいる科目や苦手な科目だけ受講するというように絞って取ることが大事になってきます。そして、絞って受講する必要がある以上、この科目は守りの科目で時間をあまり割けないから、しぶしぶ参考書を使わないといけないなという場面も出てきます。参考書と映像を単純比較したら映像を取った方がいいことが殆どですが、全体のバランスを見たらあえて参考書を選んだ方がいいこともあります。映像授業は絞る意識を忘れないでください。

*情報収集をする
大抵の方が講座も予備校も多すぎて自分に適切なものがどれかわからないという状態だと思います。わからない状態だとその講座がいいかどうかが判断できませんし、関係のない講座やレベルが合っていないをすすめられても判断しようがありません。講座を選択するときはTwitterやインターネットなどを活用し十分な情報収集をするようにしてください。

*予習を大事に
人の目がないからこそ集中しにくい映像授業で、少ない集中力を必要なところに裂けるように、予習をしっかりするようにしてください(一部例外あり)。映像で先生からつつかれることもないので、なかなか予習のモチベーションがわきにくいかもしれませんが、予習をする事で疑問点不明点が明確になり、いい意味で授業中に集中の強弱がつけられるようになるので、授業内容の吸収効率が格段に変わります。この恩恵を得るために必ず予習をするようにしてください。

*メモをとる
映像授業には何回もきけるという圧倒的な利点があります。これを生かさない手はありません。ノートに板書内容だけ書いている方がいますが、本当にもったいないです。板書内容だけでは参考書の劣化版が出来上がるだけです。それをするなら最初から授業ではなく参考書や問題集をした方がましです。せっかく参考書より情報量の多い授業を受けているのですから、繰り返し聞いてしっかりメモをとるようにしてください。メモをとればノートやテキストを見返した時に、授業内容を思い出しやすくなるので復習効率も上がります。

*とにかくしつこく復習を
本当にこれは大事です。授業をたくさん聞いたり、有名な先生の授業を聞いて変な優越感や満足感を抱いているかもしれませんが、聞くだけでは殆ど成績は伸びません。授業も前の内容は定着していることが前提で進んでいくものが多いので、聞くだけになり復習不足だと授業内容も理解できなくなってしまいます。自分がしつこいな、やりすぎだなぁと思ってるぐらいでやっと丁度いいぐらいなので、とにかくしつこく授業の復習をするようにしてください。復習は口で説明できるようになるまでしてください。なんとなくこれ、普通にやればこうなるというように、適当にしている場合は復習しているとは言いません。自分の言葉で言語化できてはじめて理解していることになるので、復習は何もみずに口で説明できるようになるまでしてください。

*自分で演習をしっかりする
わかるとできるは違うというのをよく聞くと思います。人によっては耳にタコができるぐらい言われている方もいるのではないでしょうか。映像授業の短所のところでも述べましたが、映像授業はわかった気になりがちです。そのわかった気にならないためには、自分が何を理解していて、何を理解していないのかを把握する必要があります。しかし、これは自分で把握することが極めて困難です。だからこそ問題演習が大事になってきます。問題演習をすることで、自分のわかっていない所、できない所が浮き彫りになるからです。受講後は問題演習をし、弱点をあぶり出し授業内容の復習をすることで、わかった気になる状態を防ぎ授業内容を確実に身につけていってください。

*検討する講座は自分のレベルよりも下から
人というものは自分の力を過信しすぎる生き物です。俗にいうダニング=クルーガー効果です。特に勉強の始めは、学力不足が原因で自分の実力、目標の高さ、目標との距離感がまともに把握できないです。そのため、自分が思っている実力より一段下、二段下を取ってやっと適切なレベルという場合が往々にしてあります。勉強は下から積んでいかないと、理解できてるつもりでも表面上の理解に留まってしまいます。それに変に難しい講座にこだわるよりも、下から積んでいってその難しい講座に入った方が、スムーズに学習できかえって時間がかからないということもよくあります。焦る気持ちもわかりますが、自分の適切なレベルの講座を取ってください。
※自分の見栄やあせりから上のレベルを取りたがる人が多いですが、自分のレベルや状況に合っていない講座を取っても学力として得られるものは殆どなく、得られるのは一時的な優越感や安心感のみです。だからそこ適切なレベルの講座を取るようにして欲しいのです。自分にあっていない難しい講座は毒にしかなりません。自分の受けている講座のレベルが自分のレベル(東大英語を取っているから英語は東大レベル)とは限らないことを肝に銘じておいてください。レベルが合っていないと思ったら講座のレベルを下げましょう。それだと志望校のレベルまで到達できないとおっしゃる方が出てくるかもしれませんが、それがあなた様と志望校の正確な距離であり、実際はそれより遠いことが殆どです。そこを志望されている以上覚悟を決めましょう。

*受講する講座は志望校のレベルに合わせるのではなく自分のレベルに合わせる
自分は東大志望だから東大対策の講座を取ろう、一橋志望だから一橋対策の講座を取ろうというように、志望校に合わせて講座を選択すること自体は悪いことではありません。目的意識を持って講座を選べているからです。しかし、これには大きな落とし穴があります。それは殆どの場合、現状の自分のレベルと志望校の対策講座のレベルがあっていないということです。同じことが参考書でもよくあります。志望校対策の講座は基本、傾向に合わせた演習色の強い講座が多く、基礎はある程度はできている前提です。当然授業内容やアドバイスもある程度高いレベルを想定しています。そのため、不適切なレベルで入ってしまうと、授業内容をまともに吸収できないですし、貴重なアドバイスも重要だと認識できないので聞き流して学習効果が下がってしまいます。受講する講座は自分のレベルに合わせるようにしてください。


*指定された補助教材はしっかり準備しよう(指示には従おう)
授業によっては、テキストに加えて、資料集、教科書、用語集、問題集を用意してあることを前提に作られていることがあります。英語、社会、数学などではかなり顕著です。用意してあることを前提に組まれているということは、当然それらを併用していかないと講座の恩恵を十分に得ることができません。めんどくさいと感じるかもしれませんが、成績を伸ばすためにもしっかり準備するようにしてください。
加えて〇〇を確認しておいて、〇〇の類題を解いておいてという指示系もこれと同じなので、しっかり先生の指示に従うようにしてください。

*映像授業は積極的に使おう
昨今参考書だけで学習できる、授業なんて必要ないという声を聞く機会も多いと思います。しかし、現実はそんなことは全くないです。特に数学や英語の一定以上のレベル、理科、社会の共通テストより上のレベルの学習は、ボリュームゾーンから外れ極端に参考書が少なくなるので、参考書だけでするのは極めて困難です。必要があれば積極的に使うようにしましょう。

*状況に応じて同じ講座でも使い分けよう
同じ講座でも状況によっては受講の仕方を変えた方がいいです。あえて極端な例を挙げますが、試験が一週間後に迫っている場合と、試験が一年後に迫っている場合とでは、同じ講座であっても当然受け方が変わりますよね。一年後であればはじめから聞いていくでしょうし、一週間であれば苦手なところだけ、よく出るとこだけというふうに絞って学習していくと思います。同じ講座でも状況によって使い方を変えたほうが、学習効果が高くなる場合があることを頭の片隅に入れておいてください。

*お金の重みを実感しながら受講しよう
大抵の映像授業は一講座約8万円、年間130万円程度だと思います。受験生の皆さんはこの金額の重みを実感しながら、学習するようにしてください。今はアルバイトや仕事をしていない方が殆どだと思うので、この金額の重みが実感できないかもしれませんが、はっきり言ってこの値段はかなりの大金です。自分のお小遣いに照らし合わせてみると少しはイメージしやすいかもしれません。月八万円といったらかなりのことができますよね。親御さんはこれだけの大金をみさなんに投資してくれているのです。みなさんはこれだけの投資をされていることを意識し、一つ一つ大事に受講してください。

*安心感を得ようとしてなんとなく聞くのはやめよう
このケースかなりあるので要注意です。先生と波長を合わせたい、思考をインストールしたいという思いでなんとなく授業を聞いてる方がいますが、それは殆ど意味がないです。そもそも授業で教える考え方と、先生が実際に問題をみた時の対峙の仕方は異なりますし、ある内容を教える時も頭の中にある事を全てを教えている訳ではなく、一部を部分的に教えるにすぎません。そのため、いくら授業を聞いても先生と同調することはないです。何度も言いますが、あくまで授業を聞くことはスタートラインに立っているにすぎません。自分で手を動かす学習をし、スタートラインから出来るだけ早く出発しましょう。

*一回で理解できなければ何回も聞く
何回もきける、これが映像授業の圧倒的な利点です。この利点を存分に活かしてください。対面では聞き逃しがちな口頭説明を繰り返し聞くことで、確実にメモすることができますし、理解しきれなかった部分を何回も聞くことで一度ではわからなかった事も理解することができます。映像授業のメリットを活かし是非何回も聞くようにしてください。ただ、何回ってじゃあ何回だよという話が出てくると思うので、目安として少し触れて起きます。目安は2回で、それ以降はテキストやノートを見返して不明点が出てきたタイミング、過去問や模試の復習のタイミングでその都度聞いてもらうといいと思います。2回目は1回目の復習が問題を解き直したりノートを見返したりして、自分の中で一旦復習が終わったと思うタイミングがいいです。このタイミングで受けてみると1回目では気づかなかった新たな発見があり、学ぶことも多いと思います。是非やってみてください。

*わからない所を飛ばすのも一つの手
映像授業でわからない所が出てきたらどうしようという不安があると思います。そういった時は講座のレベルを下げたり、参考書で補強したりするのが一般的です。ただし、あえて一旦飛ばすというのも有効です。ずっとではなく一旦です。最初の短所の方でも述べましたが、どうしても映像授業は質問しにくい環境です。質問をしても解答までに時間がかかったり、欲しい答えがもらえなかったりします。そのような物に頼ると余計な時間を取られてしまうので最初から基本的に一人で進めれるような方法を取っておいた方がいいです。一旦飛ばす時は、説明の仕方そのものを覚えてしまうのがコツです。何もせず飛ばしてしまうと本当にただ飛ばすだけになってしまいますが、説明を覚えて飛ばすことでふとした瞬間にあ、そういうことか!と腑に落ちたりします。わからない所を飛ばす時はただ飛ばすのではなく、説明そのものを覚えて飛ばすようにしてみてください。

*聞く時の場所をきめ、体勢を整える
これは一見そこまで大事そうには見えませんが、何気にかなり大事なことです。人間は行動と場所を無意識に強く結びつけているからです。ベットにいけば眠くなりますし、お風呂に行けば入りたくなり、洗面所に行けば顔を洗ったり、歯を洗ったりし、無意識に環境と行動を結びつけていると思います。映像授業は人の目がなくモチベーションを保ちにくいので、行動と場所を紐付ける作業が非常に大事になってきます。ここに来たら映像授業を受けようという気持ちにスムーズになるように、場所を決めや体勢を整えるようにしてください。映像系の予備校でわざわざブースや受講スペースが存在しているのもこれが理由です。

*過去問や模試の復習にも活用しよう
ほとんどの授業は問題を解くための道具を仕入れたり、あることに対する理解を深めたりするためのものです。それに対して、過去問や模試というのは、仕入れた道具を使ったり、あることの理解を試される場です。2つはそのような関係にあるので、当然対応させなければ意味がありません。対応させないと、どれぐらいの頻度で、どのように問われるのか把握できないので、問題を解けるようになるための普段の学習が試験に結びつきにくくなってしまいます。それに模試や過去問の復習で解説を読んでも、対応させる意識がないとその問題は理解できても、理解の仕方がその問題に特化したものになってしまうので、同じポイントを使う似たような他の問題は解けないという事態に陥ってしまいます。そうならないためにも、模試や過去問を解いたら、最低限間違えた問題だけでも普段使っている参考書やテキストを引っ張り出してきて、普段を習っていることをどう使えば点になるかを確認するようにしてください。

*合わないなと感じたら他の勉強法を模索しようやはりどうしても目の前に人がいないので緊張感不足で眠くなったり、集中できなかったり、画面を見続けるのが辛くなったりするという方は一定数いらっしゃると思います。そういった方々は無理に映像授業で学習しようとしない方がいいです。当たり前ですが、高いお金を払ってまで質を下げたくないですよね。今はライブ授業、個別、家庭教師など他にもさまざま選択肢があるので、映像授業授業に固執せず、その他の選択肢を検討してみてください。いくら映像授業の質がよくても合わないものを続けていては効果は半減です。

与太話

今回映像授業についてあれこれ述べてきました。書き方的に悪い部分が目立っているかもしれません。しかし、個人的には映像授業に助けられたことは多く恩恵を多分に受けた側なので、良いイメージの方が強いです。映像授業だからこそ背伸びをすることができましたし、思考が長いタイプの授業にもついていけました。自分のレベルでは対面や参考書では到底ついていけなかったと思います。この記事を読んでくださったみなさんは、記事の内容を参考にし参考書と映像授業の強み弱みをそれぞれ理解して、上手に使ってあげてください。巷で映像授業は悪く言われることが多いですが上手に使ってあげれば自分の強力な味方になってくれます。映像授業で成績があがるのか不安な方もいるかもしれませんが、正しいレベルを正しい使い方をしてもらえれば、間違いなく上がります。自分の選択に自信を持ってください。

読んでくださりありがとうございました。受験生の参考になれば幸いです。スキを押してもらえると励みになります。

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