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学研プライムゼミ データの分析の攻略

対象読者

学研プライムゼミの小山先生のデータの分析の攻略が、どのような講座か気になっている方。データの分析が苦手で対策したく受講を迷っている方。

授業内容

約45分×5の授業からなる講座です。最後は総合演習になっています。授業の進め方は、テキストの例題の解説にある基本用語の説明を電子黒板に抜粋し、それを使ってまず説明があります。その後講義問題の解説にはいります。簡単な事は説明しないと思われるかもしれませんが、普通に平均値や中央値のレベルから始まります。逆に簡単な事しか扱わないのかと思われるかもしれませんが、変量変換や仮平均まで扱われていて全範囲扱うので心配ないです。用語説明の時は、その講で扱うものを全て説明していくのではなく、講義問題で必要なものを適宜説明していく形です。そのため、講義問題と用語説明を往復する形になります(講が後になるにつれ、すでに説明したことが増えてくるのでほとんど往復しなくなります)。講によってはいきなり講義問題の解説に入ることもあります。

知識の運用方法や式や図、用語の注意点。長文化しやすいデータの分析の問題文を、要所を押さえつつ効率的に読む方法や、計算が煩雑になりやすいこの分野だからこそ生きる効率のいい検算方法を学ぶことができます。

難関大理系数学と違い黒板ではなく電子黒板を使って授業が進んでいきます。この約45分系の学研プライムゼミの授業は、板書時間を省くためか多くが電子黒板メインです。イメージがつかない方は実際に体験授業をみてみてください。

感想

用語の説明もただ定義を言っていくだけでなく、定義や文字面だけでは捉え間違えそうな所は逐一例を用いながら説明してくださるので正しく用語を理解することができました。割とこの単元は、定義覚えて終わる人も多く無味乾燥に思われがちだと思いますが、小山先生は軽く用語の背景なども教えてくださったり、式の意味を丁寧に教えてくださったりするので、授業を受けることでこの単元に対する悪いイメージも少しは緩和されると思います。式や図もただ定義と対応させて説明していくのではなく、式の見方、図の見方、注意点まで話してくださりますし、数式ばかりで何をしているのか理解しにくいところは、適宜具体例を用いて説明してくださいます。小山先生らしくとても丁寧で理解しやすい授業でした。

講義問題も初見だと面食らいそうな経験しておいた方がいい問題(相関係数を不等式から絞り込んで考える問題、証明問題など)もあり、算数レベルのことが多い単元ですが甘くみれません。会話形式などで、これらの事が話題になる問題の出題も十分考えられるので、本番スムーズに解くためにも経験しておいたほうがいいと思います。

この単元の学習が進んでいない方だと、分散の表し方が2通りあると言われて、すぐに思い浮かばない方も多いのではないでしょうか。定義通り以外の方も知っていないと計算が激しくなりすぎてとてもじゃありませんが時間内に終わりませんし、高確率で計算ミスを起こします。定義通りにしない方を使い工夫して計算してもなおかなりハードな時もあるので、しっかりとこの講座で学習しておいて欲しいです。

個人的に少しだけ悪い点があるので、お話すると講義問題の解答解説が載っていないので、電子黒板に書いてあるのを映さないといけないのが少し悪い点かなと思いました。もともと完成してある電子黒板の板書を使って補足説明していく形(おそらくベクトルの攻略と1a2b重要ポイントも)なので、写す時間がないです。共通テストでしか殆どでない単元なので、解く上で最低限必要な事をメモ書きする程度でもいいと思いますが、国公立や私立で出題歴があり授業中に解答の書き方の注意点にも触れられるので、正しい書き方を学んでおくためにも一度は板書をしっかりと写しておいた方がいいと思います。加えて普段の授業とは違って電子黒板にどんどん書き込んでいくスタイルで、見やすいように書き込みをリセットすることがあります。そのため、先生の書き込み通りそのまま書いていくとかなりゴチャゴチャしてしまいます。したがって、リセットすることを考慮しメモリ方を注意しないといけない所があり少し悪い点かなと思いました。しかし、挙げるとしてもこれぐらいです。内容的な事には一切不満はなかったです。

テキスト

例題が20題、講義問題が15題からなります(数え間違ってたらすみません)。例題には参考書以上のかなり丁寧な解説がついており、非常に学習しやすなっています。先程いった例題にそれぞれ小問がついており、実質の問題数は2,3倍ありかなりの問題があるので、これだけで十分な学習ができます。

どのような人にオススメか

共通テストや志望校でデータの分析が出題され対策する必要がある方。模試や過去問のデータ分析の簡単な部分は解けるが、難しい所になると手も足も出ないという方。難関大理系数学を受講していてデータの分析を追加で学習したい方。前述した分散の表し方が2通りあると言われ思い浮かばなかった方などにオススメです。

注意点

講義問題はコピーした方がいいです。最低限グラフ系の問題だけでもコピーをとっておいてください。授業では直接電子黒板の図やグラフに書いていくので、白紙の状態のものを残しておかないと復習ができなくなってしまいます。グラフ系以外の問題の解答解説はできればルーズリーフなどに取ったほうがいいです。そうしないと、あまり空欄は大きくないので板書がかききれません。
用語の説明をする時に、テキストと順番通りではなかったりするので、しっかりと確認をし確実に対応させながら受講してください。
講義問題の解説時にも適宜、着眼点やコツ、解法選択などについて触れられるので、口頭説明もしっかりメモをとってください。ここが小山先生の真骨頂です。ここをメモっておかないと小山先生に習っている意味が薄れてしまいます。難関大理系数学と同様に口頭で大事な事を多く言うので、どんどんメモをとってください。
初学の方は、授業で丁寧に説明されるので、例題を解かずにいきなり受講していただいて構いません。最後の総合演習だけしっかりと予習をして講義に臨んでください。その分復習はしっかりとしてください。
既習者の方は、できれば先に例題、講義問題を解いてから授業に臨んでください。その方が頭への残りやすさも圧倒的に変わります。

事前にしておいた方がいい事

特にありません。基礎から説明されているので、しておいたほうがいい事はないです。初学で全く問題ありません。

受講後にしておいた方がいい事

受講が終わったら共通テストの過去問、予想問題に取り組んでください。センター時代の問題も大して量はないので経験を積むためにも一通りといていただくといいと思います。共通テスト、センター試験については学研プライムゼミのサイトで2017年以降の解説(2020年を除く)がみれるので、データの分析の所だけでも是非みてみてください。2019年以降は2時間前後解説時間がとられていてかなり丁寧に解説されています。 
加えて、ネットで調べたりして、相関係数の値に対応する図を最低6パターン(ex0.3,0.5,0.7)ぐらいは覚えておいたほうがいいと思います。過去覚えているだけで即座に選べる問題がでていますし、2022年の問題も知っていると解きやすかったです。


もし他の事をしている時間がなければ、正直テキストだけで十分な量があるので、テキストだけに集中していただいてもいいと思います。基本的には過去問に触れておいたほうがいいです。

与太話

共テの過去問をする際、センター時代の一年目、二年目の問題の出来は指標にしないでください。中学校のレベルですので、現在とは全く違う難易度になっています。
最近また計算が減少傾向ですがいつ揺り戻しがくるかわかりませんし、見た目で判断する問題の評判がすごく悪いので、計算の比重を上げてくる事も十分考えられます。だからこそ、計算が重くなっても対応できるように計算系の問題もしっかりと対策しておいてください。

講座の途中、四球と死球を間違えて照れて早口になってニタニタするシーンがあるので、楽しみにしといてください笑。このシーンから変なスイッチが入ったのか、さらに間違いを繰り返し一層照れるという先生の姿を見ることができます。


受験生の参考になれば幸いです。


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