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眠れない夜に

詩 5篇、エッセイ 1篇となっています。

眠れない夜のお供になれたら

水彩

遠い街でも 風は吹いてる
来たる雨は 花を咲かすことでしょう

遠い街でも 夏は過ぎ去り
鈴の音が 次の季節を鳴らす


しずかな日々に 踊る線になる
水彩の糸が 風にゆれてる

しずかな日々に 踊る期待した
繊細な糸は やがて光をつれて


溢る



遠い街にも 風は吹いてる
鉄塔や絵画の 色が褪せても

遠い街にも 夏は過ぎ去り
記憶の束を今
花束に変えて側へ


しずかな日々に 踊る線になる
水彩の糸が 風にゆれてる

しずかな日々に 潜る期待した
繊細な糸は やがて光をつれて


溢る



空に凧を浮かべた
集う想い 
しみこんだ残像 

夏が暮れる


空に凧を浮かべた
集う想い 
しみこんで

鳥に近づいてゆく


暮れる空で 鳥の行先を気にして

鮮明に映る 影もつれて

溢る


31

夕日をペースト状にして
パンに塗って食べよう

満たされないならピザも食べよう


夜空を珈琲みたいに
飲み干してみよう

砂糖みたいに星が光るよ


トースト齧って行く朝がある
カーテンの揺れる昼がある

夕方にベンチに座って
鉄塔を見ていた


笑い顔をラテアートに
あの顔をナスカに描こう

それぞれさ
それぞれさ


朝の光のきらめきでベーコンエッグを作る
満たされても パスタを食べよう


雀ににこやかに 挨拶しよう
ラジオから新譜が鳴って


Morning


Open

夜に窓辺からふと
旅立つ船が見えたりする
散り散りになった光たち
束になって朝を呼ぶ


麦茶を飲み 文を書く
理想を口に出してみたり
繰り返す


僕は僕の儘 私は私の儘
夜は夜の儘 変わらない儘

夜は味方さ 朝も味方さ
そうでありたい 思ってたいのです


夜に街灯がふと
点滅してるのが見えたりする
鮭の様に遡る
星空へと言の葉が


言葉選びが自在すぎて
まるで世界が狭く感じる
その鱗に沁みこんでいく
全ての記憶が夜に浮く


思いを改めなくていいよ
心の底から笑えなくてもいいよ
回る日々に躓いても
面白い方向は待ってる


僕は僕の儘 私は私の儘
夜は夜の儘 心地良い様

夜も見方さ 朝も見方さ
昼も見方さ 思ってたいのです


夜はそう すきな様に
眠れなくても それでも良いから

意味もなく書いた言葉が
優しさだったり含めているから


Rhythm

耳の方に夜が歌ってる

耳の方 よくすませば

すこしずつ集いだす

ちいさな夜






夜が合唱してる夏の声

声が繰りかえす満ちた月の方

細胞が曲を鳴らす





La La La La 螺旋状に
霧雨も踊る様

La La La La スマホ取って
編集する この夜を

ダイブする





耳の方に夜が歌ってる

耳の方 よくすませば

すこしずつ集いだす

ちいさな夜



ネオンを吸っては

果実 噛み締めて

きらめきをマイナーコード

引き出した 弾きだした





畦で華々しく濡れた草

雨の次の晴れを呼ぶ

高らかに光る星の

手の平の街、街、



星が合唱してる夜の声

夜が繰りかえす褪せぬ空の方

細胞が曲を鳴らす

心 集いだす





La La La La 螺旋状に

霧雨も踊る様 踊る様

La La La La スマホ取って

編集する この夜を

ダイブする


Camp

"あの星座の名前は何?"
夜空に指を向けて話す君

細かく星を見ることは
そういえばなかったな

蠍、魚、羊たち
流れ星を手に遊んでる

星の刹那の更なる刹那くらいの僕や
この陸は


透き通った形だけれども
時々、暗がりが沁みていく
笑った顔も むかしの方へ行ってしまいそう

"哀しい顔しないでよ"
そう横から君の声

夜空の星とどこへ行こう



どれくらい遡れば
僕は星々を知れるのだろう
永い永い髪の様な銀の河
しずかに見上げる



透き通った形だけれども
時々、暗がりが沁みていく
笑った顔も 夢のなかのひとつになりそう

"わすれた振りして居ようよ" と
側で笑いを溢す君が
朝を招いてる


朝の顔になる


朝日は幼い果実みたいで齧ってみたい

薄く浮かぶ雲の味


嘘を見透かす あの世界 手を振って

なびいた枯れ葉 何千里 遠い方へ


【エッセイ】星野源さんの曲と生活感

"エピソード"というアルバムが
すきです。

星野源さんの2ndアルバムです。
初期の頃の作品になりますね!

源さんの音楽を知ったのは、
"恋"が社会現象になった時で、
自分は"恋"のCDを繰り返し聴いてるうちに
源さんの過去の曲が気になり、
遡っていきました!


SUN、
くだらないの中に、
フィルム、
夢の外へ と、

源さんの昔の曲をつぎつぎと知り、
そして、曲の魅力に
自分はハマっていきました!

↑の曲はシングル曲ですが、
カップリング曲も気になるようになり、
YouTubeで
源さんのカップリング曲をcoverしている方を見つけて、

こういう歌詞やメロディなんだ!と知ったりもしました。


そしてある日、
自分はTSUTAYAのレンタルコーナーで
源さんのアルバムを借りました。

それが"エピソード"でした。

借りてきてから早速聴いてみました。


1曲目のアルバムタイトルと同名の
"エピソード"は、短い歌ですが、
楽器の音色に温もりを感じるような
曲になっています。


エピソードというアルバムは、そんな風に
日常のさまざまな部分
その部分のなかにある、温もりや
様々な感情を歌にして奏でているアルバムだと
自分は思います。

そして同時に、"すき"や"愛してる"という言葉を使わなくても、
日常のなかにある"愛"を表現したアルバムでもあると思います。

"くだらないの中に"という曲は
それを特に感じます。

歌詞に"すき"といった言葉は含まれないのですが、 
くだらなさのなかにある"愛"
何気なさの"愛" など

日常のなかに溢れる"愛"を表現した歌だと
思います。


アルバムの最後の曲である"予想"は
会えないほど遠くに行ってしまった人の歌です。

水面や空もある
どこかなつかしくなるような遠い遠い地で
今までのことに思いを馳せる

といった歌詞だと自分は解釈しています。


源さんは、エピソードや他のアルバムでも
生活を歌っている曲が多く、

聴いている自分もまた
楽曲を通して日常の近しい物や話などに
結び付けてみたり、

季節や日々が見せる多くの表情と
曲を重ねてみたりします。


暮らしていれば、なにかと悩むことも多い日々のなか、
時々、こうしたアルバムに戻ってきて
日々のなかにある
何気なく、さりげない愛しさ を感じたりする


そうした存在として、"エピソード"
そして源さんの曲をこれからも聴いていくことでしょう


そんな源さんと生活感の話でした!

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