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雑閑

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#現代詩

虚無感の夜這いワルツ

ふとんのなかにはなんにもない暗闇
なんてことはない空虚な思考と踊る

過去と未来はどっちが、先なのだろう
シリウスAとシリウスBの距離を思う
北だけが上になった世界
どこかの車のブレーキや、風が鳴り止んだ音と、残響、
寂寞、寂寞、寂寞……
明日のことを考えながら、眠りかたを思い出す

手が冷たい人は心が温かい なんて言ったのはだれ?
どこを触ってもひんやりしていて、脈を打つむねの中はこんなにも冷た

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傾いて死んでいる名前がいたらそれはわたし

逃げることからも逃げたいだけのループ

早く消えたいって思って泣いて
なのに誰かが悲しむのは嫌だって
これは矛盾ですか、罪ですか
ごめんなさい悪いことが何かはわかってるんだけど

すぐにでも消えたいっていう欲望と
このままで過ごしたいっていう希望
でも次の日を渇望した名も姿も知らぬ誰かの影が引っかかっていて
それに伴う罪悪感に
苛まれてそしてまた失いたくなる

周り見ているつもりで、ほら堂々巡り

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悲しいことも大切にね。

つらいつらいとほざいてたわたしが
めぐりめぐって一体なにができるようになった?
得たものは溢れるくらいいっぱいなのに
零れなかったのは悲しみだけ?

せめて悲しみをいかすことを
せめてかなしみをいかすことを……

進むのはいつだって猛スピード
自分自身の道なのに
いつも、おいてきぼり

悲しいことも大切にね。

2016/10/13 00:02