思い出す音　思い出す匂い

音で見つめる3.11というタイトルで
まとめサイトにある動画が載せてありました。
（現在は記事の期間が過ぎたのか見れなかったです）

東日本大震災での音
津波や家屋が崩壊する音、人の叫び声や
探している声

ありのままを録ったその音を
海外の方にヘッドホンをして聴いてもらっている映像でした。

ある人は呆然として聴き続け
ある人は口に手を当てて涙を流していました
ある人は聴くのが辛そうな表情で眉と口を歪めていました。

動画の最後に子どもが『お母さん…』と泣きながら呼んでいる声が入っていたのがとても衝撃で
この子はお母さんや家族に会えたんだろうか…とみぞおち辺りがギュッとなって掴まれる感覚になりました。

目に見えてなくても触れられなくても
音や香りって記憶に残る気がしてます。

その時が鮮明に思い出されるような
季節が巡る時にもその感覚があります。
桜の頃には葉の匂い
梅雨が近づくとアスファルトが少し濡れている様な
秋から冬は鼻の奥がツンとした感じ

五感で感じる事。
それは嬉しかったり楽しかったり幸せだった事を思い出す時もあれば
辛かったり苦しかったり悲しかったりする事を思い出してしまうかもしれません。

手に触れられなくても
目に見えてなくても
記憶に残るとはそういう事なんだと

人の記憶は凄いなと感じます。

この記事を書いた数日前に
実家に帰国してた友人からお土産で素敵な香水をいただきました。

ふと思い出してくれたことが何よりも嬉しく
パッケージもボトルも可愛くて
早速開けて香りを楽しんでたらふと懐かしくなって
この香りどこかでも嗅いだことがあるような…と。

そういえば昔出張で珍しくお土産に父が香水買ってきてくれたなと、あの香りに似てるんだと気がつきました。

その頃の自分はどんなことしてたかな？と
ぼんやりと思い出しながら

明日もまた楽しめるようにと
眠りにつきました。