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日課を紐解く。 #noteフェス 1日目

#noteフェス 1日目。

坂口恭平さんと有賀薫さんの組み合わせ。

テーマは『暮らしをクリエイトする』。

お二人のTwitterでの発信を見ていると、個人的に、このテーマには頷ける。 

私は、お二人の共通点として

“暮らしを暮らしづけるもの”=「日課」

があることだと思っている。

坂口さんは、「いのっちの電話」、パステル画、畑作業、執筆…が、その発信から読み取れる。有賀さんは、スープ作り、レシピ作り、など、食事と毎日向き合っていらっしゃることが伝わる。

「日課」というとキツそうだが、お二人からはそれを感じられない。 仕事でも遊びでもない、「心地よさそう」に思える“それ”は何なのか?この対談で、見いだせることを楽しみにしていた。


時間を増やす幸福感

「ここ半年(コロナ禍)での変化は?」という質問に対して、有賀さんは「夜の時間の増加」を挙げた。そこから「時増」の話題となった。

時増とは、自分だけの時間を作り出すこと

だと、坂口さんは言う。それを生み出すために、タイムテーブルを作る。タイムテーブル通りに、朝早くに起き、意図的に自分一人の時間を作る。また、そのタイムテーブルの中には、休み時間を多く作る。

坂口さんは、「小学校の15分休みの時間が3時間になると、どうなるかという実験中」でその結果、「幸福感しか増えない」ことが分かったらしい。

たしかに振り返ってみると、あの短い休み時間でも必死に活用しようとしていた。先生に「この問題に正解するまで休み時間はなし!」なんて言われると、問題に取り組む勢いが変わった。それは、「自分が自由に使える時間」を奪われるという意識があるからだろう。

有賀さんは、「時増」した夜の時間でオンラインライブを開き、視聴者との会話に充てていた。坂口さんは、朝には畑作業、夕方はパステル画を描く時間をとっていた。お二方とも、ただ単に増やしたのではなく、自分にとって意味のある時間へと変化させていた。

これが、「日課」という厳しいものではなく、「心地よさ」を感じられる要因の一つなのかもしれない。


話を聞くコツ=話を聞かない

「話を聞くときのコツってありますか?」という質問。これは私も是非伺いたかったことで、「ナイス!」と内心ガッツポーズ。

なにかテクニック的なものがあるのかと思いきや、返ってきた答えは「話は聞かないこと」。

坂口さんは、「いのっちの電話」を絵を描きながらなど、「〜しながら」行っているらしい。1日に100件も受けることもあるという電話、当然だろうと思う。しかし、「〜しながら」聞いていても、相手の心を癒し落ち着けられるとはどういうことだろう。相手にジッと集中していないといけないと思っていた私は驚いた。

実は「話を聞かない」というのは、焦点を当てるところが「話の内容」よりも「」に向いているということだった。

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(▲「声」にも様々な種類がある)

相手の「声」を聞き取り、その声がどういう動きをするのかで、抱えている悩みがどのパターンのものなのかわかるという。

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また、「みんな良いところはそれぞれたくさんあるのに、悩んでいることに関しての根本は同じ」とおっしゃっていたことが印象的だった。

坂口さんは相談者に「本当に聞いているのか!?」と問われることもあるそうだが、自分のスタイルを貫いていることが伝われば、相手も電話を切ることは無いという。


独自スタイルの中にある「優しさ」

自分のスタイルを確立することは、自分を信じられることにつながっている。その自分を信じられる生き方が、「心地よさ」をもたらすのだろう。

自分のスタイルに関して、有賀さんも強いものを持っていると感じた。「包容力の強さの所以」についての質問に対して、「違う人の意見が気にならない」「自分の言いたいことだけを考えているからでは」と答えられていた。

包容力とは、距離があるお答えだと感じたが、その中身は優しさに溢れたものだった。

有賀さんには「食卓についたらみんなでおいしいものを囲むことに集中したい」という強い思いがあり、その場を思い浮かべると個々の意見などは気にならなくなるという。その思いがあると、他者を受け入れられる。

食卓のような落ち着ける場所を作りたい」という強いスタイルが、有賀さんの持つ包容力につながっているのだろう。

「スタイル」というと、なにか「確固たるもの」というイメージを持つが、その中に包容力や落ち着きのような優しいコンセプトが加わることで「心地よさ」につながっているのかもしれない。


日常に点在する「心地よさ」

"お二人の日課に「心地よさ」を感じられるのは何故か"を紐解くために聞いた対談。その中でも、柱となっているのではと思う部分を以上で共有した。

まとめると、

・日課が自分にとって意味のある時間となっている
・自由な時間を作っている
・自分のスタイル持っている
・そのスタイルには優しさがある

この4点が、その答えなのではと思う。


対談中、お二人とも自分の暮らしを、ありのままに話してくださっていたことが印象的だった。仕事でも、休みの日でもない、人の日常というものは興味深いと思った。

お二人の「心地よい日常」を生み出すためのtips(コツ)。今日からでも、自分の日常に取り入れたい。

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