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7月感はどこにある?

今年はなんだか、「7月感」が無い。

6月の延長という感じがする。それはなぜだろう。

言うまでもなく、コロナ禍の影響で季節の移りを感じ難くなっていることは一因である。また、大きく、多かった大雨の被害によって、梅雨を体感として引きずっているのもある。

しかし、私の中でもっと影響が強いのは、この時期になると毎年、色濃くなってくる「地元のお祭りの香り」である。

街は年に一度のその祭りに向け、煌めいていく。
テレビには、祭りで踊る踊りの練習風景が映し出される。チームに分かれて踊り競う祭りなので、強豪チームの今年の振り付けや衣装をワクワクしながら見る。

そんな毎年のルーティンが今年は無い。

今日は、近所の神社で小さなお祭りがあるはずだった。今年は浴衣姿の人もまだ見ていない。

7月の手がかり」が、ことごとくない。

ここまで振り返って、「あ、私って結構この時期を楽しんでいたんだな。」と思った。毎年、この香りと空気を心地良く感じて過ごしていたんだと気づいた。

その地元のお祭りは、生まれた時からこの時期にあることが当たり前で、会場まで見にいけなかった昨年は「来年は、絶対近くで見ようね〜」と話していた。その「来年」の今年が、こんな事態になっていようとは…

この祭り始まって以来の、雨天以外での中止らしい。開催できる環境はあるのに、状況が許さない。なんとも歯痒い。

暑さ、日の長さ、扇風機、アサガオ、蚊の出没……。夏を感じる要素はあるけど、7月を完成させるための動的な要素が足りない。それが、風物詩であるお祭りや、それに伴う人の動きなのだと思う。

7月を感じず、7月を終えようとしている。
寂しいことだが、こんな7月もあることを覚えておこう。風情を違うところで感じることを覚えよう。

でも、来年は「いつもの7月」らしく過ごしたい。

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