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アスゼロのカラー起源


アスエネ株式会社プロダクトデザイナーの堀です!

メンバーを始め、「いい青だね」と言ってもらうことが増えてきたので、アスゼロのサービスカラーについてお話ししていきます。
(デザインの記事は初めてで緊張しますが、カラーへのこだわりを知ってもらえたら嬉しいです!)

当時

私は2022年2月に、内部で1人目のデザイナーとしてアスエネに参画しました。
そして、最初のミッションが「アスゼロカラーの一新」でした。

アスゼロは既に青色でリリースしていたのですが、より「新しさとサービスらしさ」を体現してほしいとの声からこのプロジェクトが始まりました。

既存の青をベースに、新しい色で何を表現したいか、どんな青にするかを決めていきました。

目的の整理

・実現したいこと
とにかく世界中で「この青といえばアスゼロ」と思ってもらえるような色にしたいと思いました。
メンバーのみんなにも、「自分たちのサービスはカッコいいんだ!」と誇りに思ってもらう一要素になればと。

・会社として
アスゼロはCO2排出量を見える化するクラウドサービスです。
会社のミッションである「次世代によりよい世界を」を掲げ、脱炭素社会の実現のためのプロダクトの開発を進めています。
テクノロジーの力で、次世代に美しい地球を残していきたいと思いました。

上記から、

「誰がみてもカッコいい青」であること。
そして「青い地球」を想起できること。

色の方針が決まりました。

とはいえ、青を起用する企業は多く、FacebookやTwitterと、すでに”青”のイメージを確立している企業も多く存在します。
さまざまな青色がある中で、どのような青を選ぶかが最初の課題でした。

青空がヒントに

作成していく中で、ふと、飛行機に乗った際のことを思い出しました。

曇天のグレーな雲の上を抜けた瞬間、上空は驚くほど晴れ渡る空。
暗い雲の中からあの青空をみた時に、とても感動したのを覚えています。
世界のどこにいても青空は万国共通であり、きっとみんなが綺麗と思うもの。

「誰がみてもカッコいい青」
「青い地球」

イメージが見えてきた気がしました。

より成層圏にフォーカスをあてる

雲の真上は”成層圏”と呼ばれ、乾燥しているため雲がない澄み切った青色をしています。
このグラデーションから色を再現してみることに。

カラー検討の一部

少しずつR(Red)G(Green)B(Blue)の割合を変えながら、いくつかパターンを作成してみました。
色はその日によって見え方が異なり、昨日は良いと思っていた色が今日は少し物足りなく感じたりします。
そのため、一定期間色を見続けて微調整することに。(「青漬け」の日々でした笑)


ようやく1色まで絞れてきた青色でしたが、最後の決め手に欠ける、そんな感覚でした。
そこでもう一度、成層圏の写真を見返しました。

温かみのある青ではない、透き通った青。
青の黄ばみがなくシャープなため、白い雲とのコントラストが綺麗に見えました。

暖色を排除してみることに。

鮮やかで理想の青でした。

「#0063FF」

数字とアルファベットの配列が美しく、覚えやすいコード。

この「#0063FF」は数日見ても毎回目が驚くほど発色が良く、新鮮さを感じました。
また、白地が綺麗に見えるので、LPなどの色面で使用するにも最適な色でした。


こうして、アスゼロのサービスカラーとなる青が完成しました。
テーマとなった成層圏に合わせ、グラデーションの作成も行いました。
現在、このグラデーションはシステムメニューバーやグラフにも使用しています。

アスゼロダッシュボード

半年経ってみて

・嬉しいフィードバック
まずはメンバーが「この青が好き」と言ってくれることです。
そして、お客さんからも「綺麗な青」、「目立つ青」と言っていただくことがあり、とても嬉しいです。

・なんと言っても目立つ
半年経った今でも「発色いいな」に驚きます笑
Web画面はもちろん、展示会など、大きな面積で見ると存在感があります。

いいことの反面、作成の裏で苦労もありました。

・印刷部のカラー再現
チラシやTシャツなどの印刷物の色の再現に苦労しました。
素材によってインクの乗り方が異るため、色に差分が出てしまいます。

PANTONE/CMYKカラーの検討

カラーサンプルを比較しては印刷を繰り返して、ポスターや展示会備品などは「PANTONE:285C」、PANTONEが使用できない一般印刷は「#006cb8」に決まりました。

こうして振り返ってみて、改めてこのプロジェクトに関われたことを光栄に思います。
もちろん、プロダクトデザイナーとして、カラー以外にも日々チャレンジし、開発メンバー一丸となって様々な新しい機能をリリースしています。

プロダクト改善に向き合ってきた積み重ねが、このnoteに先立って、先日発表のグッドデザイン賞受賞という形で実りました。

2022年グッドデザイン賞受賞ページ

最後まで読んでいただきありがとうございました!
今後も国内にとどまらず、世界でも認知してもらえる、イケてるプロダクトデザインを作っていきます!


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