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イランに行くには

 2024年2月に研修でイランに行ってきました。イランに行く前に友人や家族から立て続けに言われた言葉は...

イランって行けるの?

 実体験を元に述べると他の海外と同様イランに行く事はできます。そして私自身また行きたいと思う程イランに魅了されて帰ってきました。ただ、他の国と比較すると渡航するハードルは高い方だと思います。

 じゃあ何がイラン渡航のハードルをあげているのか。このnoteではイランに興味はあるけど現実的に「イランって行けるの?」という疑問を持っている人のために、イラン旅行に最低限必要な事を紹介していきます。

ビザは必要?

 2024年4月現在観光を目的とした15日以内の滞在であれば、日本のパスポート所有者はVISAなしでイランに入国できます!従って、ビザの心配は不要。ただ、イランへの入国歴があるとアメリカ入国へのハードルがガクンと上がります。というのもアメリカ入国には通常VISAが必要です。しかし、アメリカは38カ国の市民に対してVISA免除システムESTAを設けており日本は38カ国の中に入っています。従って日本のパスポート所有者はESTAの申請のみでアメリカに入国できます。

 しかし、日本のパスポート所有者でもイランへの渡航歴があるとESTAを使ってアメリカに入国することができなくなります。私自身これまで3回アメリカに行ったことがありますが、現状イラン渡航歴があるためアメリカに入国できない状態です。ただ、イランへの渡航歴があるからといって生涯アメリカに入国できないわけではないです。ESTAが利用できなくなる代わりにVISAの取得が必要になるというだけです。

 イラン渡航後すぐにアメリカに行く予定がある方は新たにVISAを取得しなくてはなりませんのでお気をつけください。私も今年か来年あたりにアメリカVISAを取得しようかな〜とボヤッと考えています。

 アメリカビザの取得方法についてはこの方の記事に綺麗にまとめてあるのでご参照ください。


渡航にかかる費用

 イラン旅行にかかる旅費は航空券代だけで約30万は必要になります。現状日本とイランを結ぶ直行便はないので、乗り換えは必須。最短のドバイ経由の一回乗り換えで15時間、往復30万くらいは渡航費としてかかります。渡航費は高いが現地の物価はかなり安いので、渡航費さえ払えればあとはこっちのもの!

 イランは物価がめちゃめちゃ安いです。宿、食費、交通費、お土産代など諸々の費用は日本の半分くらいだと捉えてもらえば◎ 珈琲一杯150円、お昼ご飯をレストランでお腹いっぱい食べても1000円でお釣りが沢山もらえる価格帯です。ヨーロッパやアメリカ旅行のようにサンドイッチと飲み物で3000円ということは絶対に起きないので安心してください。物価は基本安いがペルシャ絨毯はしっかり良いお値段するので、絨毯の購入を検討している方は多めにお金を持っていく事をおすすめします。

 クレジットカードは使えないので、絶対ドルかユーロに換金して現金を持っていく必要があります。現金でも日本円だとイランでは換金してもらえないので注意してください。空港に着いたら両替所があるので、そこでイランの通貨リアルに両替できます。両替所の周りではいかにも怪しそうな人が両替の勧誘をしてきますが、ぼったくられる可能性が高いので両替は信頼できる空港の両替所で行なってください。街中の両替所でも両替はできます◎

 イランでは日本のカードを使ってATMや銀行でお金を下ろすこともできないので多めに現金(ドルかユーロ)を持っていくことをおすすめします〜!

イランでの携帯事情

 イランでは政府によるインターネットの規制が行われているため、自由にインターネットが使えません。特にGoogleやインスタなど普段私達がお世話になっているアメリカのWEBサービスやアプリはイラン国内では利用できません。

 じゃあどうすればイランでインターネットを自由に使えるのか。それを解決してくれるのがVPNと言われるサービスです。私達が普段使うGoogle、インスタグラムをイランで使うためにはイラン渡航前にVPNアプリをダウンロードして契約する必要があります。私はイラン渡航の1週間前に1ヶ月間、2000円くらいで契約しました。現地ではVPNをオンにすればインスタやGoogleなどイランで規制がかかっているアプリにアクセスすることができます。現地のイラン人もVPNを駆使してインスタやFacebookなどアメリカのサービスを楽しんでいました!イランで携帯を使うにはSIMカードの変更ももちろん必須です。SIMカードはテヘランの空港や街中で購入することができます。

実際に使ったVPNのアプリ


 ここまでイランのインターネット事情について述べてきましが、まとめるとSIM +VPNの契約でインターネットを利用できます。しかし、一概にこの2つをやれば絶対にインターネットを使えるわけではないのがイランの面白い所であり不便な所です。2週間イランに滞在してVPNの接続が突然切られて使えなくなったり、機種によってインターネット接続できる人とできない人がいたり(最新版のiPhoneだと繋がらなかった)、SIMのギガ数を超えても余裕で使えたり…。Wi-Fiが街中や飲食店に置いてある事も少なく、ホテルのWi-Fiも基本激弱で繋がってもすぐ切れます。

 こんな感じでイランのインターネットはとても不安定でWi-Fiも頼りになりませんので、イラン旅行中は割り切ってデジタルデトックスを楽しみましょう〜

 逆にイランで安定したネット環境があれば教えて欲しいです。イランのインターネット事情についてこの方が詳しくまとめてくれているのでご参照ください。


英語は通じるのか

 最後にイランで英語が通じるのか問題についてお話ししたいと思います。英語はほぼ通じないと思って行った方がいいです。

 首都のテヘランでは体感2割の人にしか英語が通じませんでした。イランの言語はペルシャ語のため、レストランのメニューや看板も基本ペルシャ語。また地方に行けば更にペルシャ語しか通じなくなるので、イランに行く際にはペルシャ語が話せた方絶対にいいです。ただ今では翻訳アプリも発達しているのでペルシャ語が話せなくても最低限のコミュニケーションは取れると思いますが、先ほどイランのネット事情で述べたようにイランのネットは不安定です。いつネットが使えなくなってもおかしくない事は頭の片隅に入れておいてください。

 結論ペルシャ語が話せると市場で値段交渉をしたりイランのウーバー的な配車アプリが利用できるのでペルシャ語が喋れるに越したことはないが、空港や観光地、首都では英語も通じるのでペルシャ語が話せなくてもイラン旅行は実現できます〜!


終わりに

 今回私自身ペルシャ語が全く話せない状態でイランに行きました。市場でのお買い物やレストランでの注文はペルシャ語が話せる友人達に助けてもらいました。頼もしい友人達、ありがとう。

 イランに限ったことではなくどこの国に行っても現地の言葉が話せた方が旅行の難易度は下がります。ただ、現地の言葉が話せなくても身振りや表情など言語以外のコミュニケーションツールを通して、互いに意思疎通を図ろうとする経験も海外旅行の醍醐味だと思いました。ありきたりな言葉になってしまいますが、言語が通じない場面に遭遇して毎回思う事は笑顔は世界共通の言語だなという事です。

言語を介さなくても心を通わせられる事を教えてくれたイラン人のマジドさんとの写真を添えて



 イラン旅行は海外旅行先としては間違いなくハードルが高い国です。このnoteを通してまずはイラン渡航が可能な事を知ってもらえれば幸いです。次のnoteではイラン現地の様子や、私がイランに魅了された理由について紹介していきます🇮🇷





 このnoteはあくまで私個人の実体験を基にした情報になります。また、ここに述べた情報は2024年2月時点でのイラン現地の情報のため、今後社会情勢を受けて変化する事があることご了承ください。

古賀野々華

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