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逃げ恥SPから半年 結婚後の生活は?

「逃げるは恥だが役に立つ」新春スペシャルの放映から半年が過ぎ、新垣結衣さんと星野源さんの結婚が報道されました。おめでとうございます!スペシャルの撮影をきっかけとして今回の結婚に至ったとのことですが、お二人はこのドラマをどんな気持ちで演じていたのでしょうか。なんたって入籍から妊娠、産休、育休などお二人がこれから向き合いそうな内容がてんこ盛りです。ドラマの中で彼らが悩んだり疑問に思ったりした数々のこと。今の社会でどんな動きがあるのでしょうか。

選択的夫婦別姓

これまで事実婚だった二人ですが、妊娠を機に入籍を考えます。「選択的夫婦別姓、ちっとも進んでいませんね」と言うのは新垣結衣さん演じるみくりさん。確かにこの25年間、ちっとも進まず国連から再三にわたって是正勧告を受けていました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFS174XO0X11C20A2000000/

でも今年は違います。最高裁大法廷で審理されることになったのです。2015年以来です。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG097KH0Z01C20A2000000/

さて、判断するのは最高裁の裁判官15人。前回は「夫婦同姓は合憲」と判断した10人全員が男性でした。3人の女性を含む5人は違憲と判断しています。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK301X6030122020000000/

法曹界への女性進出がもっと進んでいたら、違憲が多数だったかもしれません。大法廷判決がこれほど割れていた事例はさほど多くありません

現在の女性はわずか2人。年内に4人の退官が予定されており、後任が誰になるのか注目です。

男性育休

星野源さん演じる平匡さんは育休の取得を試みますが、実際には予定通りにいきませんでした。男性育休については今年、法改正によって一気に利用が広がる可能性があります。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFS2225H0S1A120C2000000

男性の産休制度は子どもが生後8週になるまでの期間に最大4週間の休みを取得できるようにする。2回に分けて休むことを認めるため、子どもの出産時と退院時にそれぞれ取ることも可能だ。育休は男女とも2回に分割して取れるように制度変更する。現行制度では子どもが1歳になるまでの間に原則1回しか取れない。

制度ができても実際に取得することはできるのでしょうか。現時点でも、育休を取ろうとする男性の4人に一人が主に上司からハラスメントの被害に遭っています。多くの女性は長い間、ハラスメントを受けてきました。男女を問わず、働きながら子どもを産み育てるのはとても難しいというのが実情です。産休育休に伴う人員補充がないため周りの理解が得にくいことや、「男のくせに」「母親なんだから」といった根強い性別役割分業意識が影響しているようです。「そもそも仕事を休めないってこと自体が異常ですよね」。みくりさんの気持ち、よく分かります。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF240D60U1A520C2000000/

LGBT

子どもの性別が分からない状況で、みくりさんは「男でも女でも通用する名前にしては?」と提案します。それに対して平匡さんは「生きていく中で性別が変わる場合もありますしね」と応じました。しかし現実をみると、LGBTなど性的少数者への理解増進に向けた法案は、今国会での成立が不可能となりました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA287JS0Y1A520C2000000/

自民党内で法案を巡る議論が紛糾していた。「性自認」や「差別は許されない」といった規定の解釈について懸念が相次いだ。法案の表現だと差別に関する裁判が増えるという指摘も出た。

ドラマの冒頭で新垣結衣さんは官房長官に扮して「令和」の元号を掲げ、「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ、そんな意味が込められています」と説明しました。そんな社会に向けて一歩ずつでも前に進みたいものです。

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