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『社長のテスト』山崎将志

タイトルは「社長」になっていますが、じゃあ自分が社長ではないから関係ないと思わずに・・・プロジェクトリーダーでも良いでしょうし、チームの監督やキャプテンでも良いでしょうから当てはめられそうなところを当てはめてみましょう!

また、上長などの立場の批判に使っても生産的ではないですが、相手を理解する為に考えておくことはスゴく有効だと思います。


p86
「会社は社長が仕事をしなくなったら終わりだ」
藤原氏は続けた。
「私の見たところ、社長は何もしてない。幸い、社員はみな優秀だから、うまく回っている。少なくとも、事故が起こる前まではね。ベンチャーを始めたら、社長が実務をやらなくてよいレベルまで行けば、ひとつのステージに達したことになる。そこから先は2つに分かれる。さらに伸びる社長は、新しいことを考えるのに忙しい。ダメな社長はいまのビジネスを守るだけの管理者に成り下がる」

ここで表す分岐点が興味深いですね。

指導者でもよくありがちなのはもちろん「結果」を向上させる、育成する為に取り組むわけですが「考えること」を仕事にする人と「工場よろしく、生産性向上=管理」にはしり、一律的に同調的に取り組ませるパターンとに分かれていきます。

後者の方が一時的には伸びがありますが、行き詰まるのは必定。絞り出すだけ絞り出したらもうそれ以上打つ手が出ない上「考える」仕事をしてきていないからどうしようもなくなるんですよね。更にパワハラなどの温床になりやすい。

これは「監督」だけでそうなる場合もありますし、組織全体の圧力により起きる場合もありますね。雇われ社長だと「管理者」を求める圧力に抗するのは難しい場合がある。

本来はこういった方法はどんどん減っていかないと勝負していけないし、全体が上がっていかないんですけど・・・


p131-132
「(略)独立しようと考えるサラリーマンは多いが、そのほとんどがそれを実現するわけではない。また、実際に独立したとしてもうまくいかない。なぜなら、その動機がビジネスを立ち上げて軌道に乗せることとは無関係だから(略)」

(中略)

「だから独立したい、って言うんだけど、その"だから"は理由になっていないんだよね。独立するってことは、ビジネスを始めるわけでしょ。世捨て人になるわけじゃない。ビジネスってものは、顧客が求める商品なりサービスなりを提供することであり、それ以上でもそれ以下でもない。どの会社もおんなじ。だから、独立してビジネスをやるには、どういう商品を誰に届けたいかから入らなければならない。でも、そこにたどり着ける人は少ない」

これも駅伝チームに置き換えても良いと思うんですよね。なぜこのチームが「箱根」を目指すのか?選手が本気で目指していなくて、大学側も誰も目指していないのに自分一人で目指すのか?

仲間が出来てくれば良いけど、旗だけ「箱根出場」を掲げても本気の人は集まってこないと思うんですよね。そこにストーリーや目的、人が居ないと意味がない。目指す「理由」がはっきりとした方が動きやすいし、動ける。

安易なスローガンではなく、本気の行動指針になっていないとダメなんですよね。別にこれが「箱根」じゃなくても同じで。関東インカレでも良いし、各種大会でも良い。

自然発生的に同好の士が集まったパターンではなく、わざわざ「立ち上げ」て大きく物事を進めようとするならそこが大事なんですよね。それが大学スポーツの場合、人から始まるか大学側が本気で目標達成する為に投資・支援するかの違いで。


もちろん、本文の主旨通り。「独立する人」が読んで深く考えても役立つと思います。


★★★

ここまででも長くなったので続きはpart2に分けて取り上げます。この本はスゴく分厚いですが、スゴく役立ちますし、刺激になるのでぜひ興味を持って頂ければと思います。part2はこちらのマガジンに収納しますので興味が出た方はぜひフォロー下さい。


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