見出し画像

ニュージーランドで人生初めてのクビを経験した

 はい、タイトルの通り、チェリーピッキングの仕事をクビになりました。
 朝6時からいつものようにチェリーを取り始めると、ボスが自分のところにやってきて、「ここ2日間でチェリーがとれていない。解雇の可能性がある。」とのこと。ひぇーって心臓がキュッとなった。チェリーピッキングの仕事は、はしごを使いつつ、チェリーの木からひたすらチェリーをとるという仕事。5kgのバケツがいっぱいになったら、次のバケツに入れ始める。1日7,8時間働いて最低20個のバケツを満杯にしないと、最低賃金の量に達しない。もちろんそれ以上収穫すると、ボーナスになって1日に2,3万は稼ぐことができる。
 そんな感じで2週間ちょいは仕事を続けていた。そしたら、年明け早々に解雇されるかもという通達。ボスから通達されて、3時間くらい働いたときかな。ボスがやってきて、「いくつ取れた?」と聞いてきた。「バケツ7個。」と答えた。そうすると、「十分な量に達していないから、これで仕事終りね。」とあっさりクビを告げてきた。はい、仕事終了しました。人生で初めてクビになった。さすがにワーホリ初めての仕事でクビになるのは辛いよ。これからの選択肢は仕事をそのまま辞めるか、パックハウス(チェリーを詰めているところ)で働くかの2択。俺は「辞めるよ。」とボスに伝えて、農場を後にした。
 仕事を終えて他の仲間が続々と帰ってくると、クビになったことを伝えた。「これからどうするの?」と聞かれる。翌日の昼までにシェアハウスも出ないといけないから、職なし・家無しの状態になってしまう。なので、Facebookやサイトで仕事を色々探して応募していた。そしたら、「友達につてがあるから聞いてみるよ」、「今の会社のパックハウスか他のチェリーの会社に今から直接行ってみよう」と励ましてくれる仲間たち。これは泣く。困ったときに異国の地で助けてくれる友。本当に助かる。家を出て別の職場を探すつもりだったけれど、マレーシアの子にオフィスに車で連れて行ってもらい、条件を諸々聞いて心機一転、パックハウスで働くことにした。今住んでいる家の住み心地や人間関係のよさ、まとまって働ける時間がとれることが決め手になった。マレーシアのその子が俺を励ましてくれなかったら、俺はそのまま行く当てもなく家を出ていたと思う。大事なのは助けてくる友だよ。いやまじで。
 いやービックリするくらいピッキングができなさ過ぎて、みんななんでこんなに早いの!?と思った。俺よりとれてない人なんて聞いたことない。少なくとも俺と同じくらい。これで国に関係なく、人間として、素早く手先を器用に動かして、テキパキと急かされるようにがんばる仕事は向いてないなと思った。気を取り直してゆるりとやっていこう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?