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「シダネルとマルタン展 最後の印象派」@美術館「えき」KYOTO

文化の日に文化的な1日を過ごしたのよ、おほほ、ということで2つ目に行った展覧会がこちら、美術館「えき」KYOTOで開催されている「シダネルとマルタン展」。
どこかでポスターを見たときに素敵だな、と思ったものの気付いたら今週末で終わってしまう。危ない危ない、ということで慌てて行ってきました。

展覧会の概要はこちらから↓

大体の日本人が好きな印象派。私もご多分に漏れず好きなのですが、お恥ずかしながらシダネルもマルタンも知りませんでした。
シダネルは名前を聞いたことがあるけれども…と往生際悪く思ったけれども、作品を1つも思い出せない時点で知らないってことですな。

結論から言うと、印象派好きだったら絶対好きだよね!という、安定のきれいな、部屋に飾っておきたい感満載の絵たちでした。
残念ながら図録が完売していて、そこからもこの展覧会は好評だったんだな~と思いました。
代わりにめっちゃ絵葉書買って(でも好きな作品全部ではなかった…)、トートバックも買っちゃいました。トートバックなんてトートバック屋さんできるくらい持ってるのに…

それはさておき。
詳細な感想は後程書くとして、ざっくりとした感想はというと。

個人的にはシダネルの方が好みでした。
モネのように色をぶつけ合うようにキャンバスで混色するのではなく、どちらかというと穏やかな混色具合だったと思います。特に初期の作品。
おかげで穏やかで優しい雰囲気、時にはメランコリックな雰囲気の作品が多かったです。

フランスの小さな村ジェルブロワに移り住み、そこで自宅を薔薇園にしたというのは、モネが睡蓮の池を作ったのとを彷彿させますが、シダネルのおかげで衰退していたジェルブロワが薔薇の町として復活し、今や「フランスで最も美しい村」の1つになったというエピソードが素敵。
その頃の薔薇園と食卓シリーズも乙女心(なんてあったのね)をくすぐる素敵な作品群でした。

対してマルタンは、結構鮮やかな色が特徴的で、特に初期の作品は、個人的にきつすぎる気がしました。
南仏出身ということで、こういう色調になったのかなとも思いましたが、シダネルと一緒に飾ると、対比されてより明るく感じる気がします。

また、シダネルとは異なり、公共建築物の装飾絵画も多数描いており、それを考えると、この明るい色彩は装飾絵画として向いているのかなとも思いました。

と途中までは「シダネルだな…」なんて思っていましたが、後半部分になるとマルタンの素敵な作品が続々登場してきて、考えを改めざるを得ない状況に。

赤く輝く紅葉、しっとりとした雨の景色、透明度の高い海…明るすぎると思っていた色が、やさしく輝く色に変っていった気がしました。なんだか偉そうな言い方ですが。

最後にちょっと残念なことが…(図録がないこと以外で)
美術館「えき」は、小さい美術館ということもあって、作品を遠くから見れないという残念な側面があります。
今回は遠くから見た方がいい作品が結構あったので、仕方がないことではありますが、ちょっと残念だな…と思いました。

と言いつつも、心が洗われるような素敵な作品に囲まれて、幸せな時間を過ごすことができました。

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