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就活しんどかったけど、面接を受けたら回復した話

最近の私は就活をしているのだが、ちょっと前まですごくしんどかった。

しんどさ①自己分析
先に就活を経験した友人や先輩から「自己分析にしっかり時間を割いた方がいい」と言われていたので、私はマ〇ナビの本を始めとした就活本を買いこんで、そりゃあもう真剣に取り組んだ。


幼少期はどんな子どもでしたか、小学生の時は、中学生の時は、高校生の時は…。
大学に入ってからは何をがんばりましたか。
あなたを一言で表すとどんな人ですか。
どんな働き方がしたいですか。
将来どんな人間になって、何を達成したいですか…。

今現在の自分の性格や、将来の展望についてはある程度埋められたものの、過去の自分については書けば書くほど自信が無くなっていった。

なにしろ、例として出てくる過去の就活生が、みんな立派なことを成し遂げているのだ。
〇国に留学した、サークルで〇〇のポジションにいた、どこそこでインターンした、etc...
比べるものではないとわかっていても、自分のしてきたこととスケールの差がありすぎて、なんとなく自信が削がれていった。

しんどさ②「就活生=大学3年生」という前提
大抵の就活本は、学卒を前提として作られている。
例えば、「学生時代に取り組んだこと」を書くワークシートがあるとする。そこには、大学1年生から3年生までしか欄がない。
大学院に進学してからのことなど、そもそも想定されていない。

就活によくある自己分析の仕方で、モチベーショングラフというものがある。
横軸を年齢、縦軸を-100から100として、何歳の時に何があって、その時どれくらい幸せ/不幸せだったかをグラフにしていくものだ。

大学で配布されている就活支援のための本の中にもモチベーショングラフを書くページがあって、真面目な私は拡大コピーして書き込もうとした。そして、はたと気付いたのである。

「このグラフ、年齢軸が最高でも24歳までしかない…」と。

一応、大学院生のことも考慮したつくりにはなっているのだろう。
しかし私は大学院進学後に休学しており、24歳を超えている。
休学はともかく、浪人とか留年とか、そういう可能性は考慮しなかったのだろうか。
そもそも24歳にしたって修士課程で就職するのが前提になっていて、博士を出て民間に就職する人のことはまるっきり無視している。

しんどさ②文系大学院生の扱い
そしてもう1つダメージだったのは、文系大学院生に対する扱いだった。
とある就活本には、「文系で大学院に進むと、就職は厳しい」「特に女性はかなり厳しくなる」とはっきりと書いてあった。

私は文系で、女性だ。
もちろん大学院に進学する時にも散々その手のことは言われたが、その時はあまり気にしなかった。
しかし実際に就活を始めてみると、ただでさえ「内定出るかなあ」と不安を抱えていることも相まって、かなりのダメージを受けてしまった。
それが本当のことであるかどうかはどうでもよく、そんな言説が飛び交っていること自体が残念だった。
私が大学院に行きたいと思って入るためにたくさん勉強したこと、入ってから一生懸命取り組んだこと、すべて否定されたような気分になった。

なんだか、就活って、「いかに世の標準から離れないで、人に誇れる人生を歩んできたか」のテストみたいだと思った。
生まれてから今まで、適度に困難を乗り越えて、適度に何かを達成して。
理系だったら院に行って、文系なら学部で就活して。
休学なんてとんでもない。ストレートで卒業(修了)するのが当たり前でしょう?
そんな風に「普通の」人生を歩んできた人だけが、就活のフィールドで戦えるような気がした。

しんどさを消してくれたのは
そんなわけで私の自己肯定感はかなり低くなっていたのだが、そんな私を回復させてくれたのは、意外にも面接だった。

選考を兼ねた説明会に2度参加して、運よく2社とも次の1次面接まで進むことができた。
大学院に進学したこと、休学した理由などなど、大学のキャリアセンターでも聞かれるかもしれないと言われていたし、私はなんと聞かれても切り返せるよう準備をして臨んだ。

終わってみて拍子抜けした。
2回とも、面接官はいずれの話題にも触れなかった。

社風もあるかもしれないが、2社とも、私の性格や他の人との関わり方、就活で大切にしていることを中心に聞いてくれた。
私の大したことないエピソードを真剣に聞き、そこから私がどんな考え方をする人間なのかを読み取ろうとしているように見えた。
思っていたよりもずっと、私の「普通とは違う部分」に興味を示さなかった。

2社の面接を経て、肩の荷が下りたような気がした。
大袈裟だが、ありのままの自分を認めてもらえたような気がして安心した。
私が思っていたよりもずっと、面接官の方は、私の経歴とか肩書でなく、どんな人間なのかを見ようとしてくれた。
私は私のままやりたいことができる企業を探していいんだと思えた。

そんなわけで、私の自己肯定感は回復した。
ES書くの難しいなーとか、履歴書書くの面倒だなとか、そういうのはあるが、概ね平常心で就活に臨めている。

就活で自信を失いかけたけど、面接を受けたら回復したという話でした。



最後までお読みいただきありがとうございます。 これからもたくさん書いていきますので、また会えますように。