につき

たぶん詩を書いているはずです。鈍麻にやっとまた気づいたので、スキーマため込むインプット…

につき

たぶん詩を書いているはずです。鈍麻にやっとまた気づいたので、スキーマため込むインプット中。脊髄反射鍛えるためにジムに通ったり。脊髄反射▶スキーマ△クオリアの動きを何とか言語化しておきたい。

マガジン

  • キカリ~星座になった母子熊~【童話・児童文学】

    (あらすじ)北の深い山にまだまだ熊たちが沢山いたころです。熊の中には、神様から生まれたものが混ざっていました。その名を「キカリ」と言いました。これは、そのキカリの母子熊の物語です。(一話冒頭)

  • エッセイ群

    エッセイを集めます。

  • 紅玉原石

    抒情詩たち

  • 物語な詩群

    物語詩を集めます。

  • 三行詩たち

    詩情と呼ばれるテーマが、消えてしまうまでに、言葉が間に合うように。 短くもっと短く / ろうそくの燃えるほどに / 命はこんなに燃えている

最近の記事

残す

砕かれて鋭利な透明の刃と 見知らぬ痛み 忘却だけが知ることを消し去るのだ 橋脚の巨大な影が落ちる 弱さを呑み込んで 濁った潮は満ちていく 唸る命の音が 鳴りやまないサイレンの音源だと 情動の奥にあるもの 知ることの前にあるもの そして 全て忘れ去り 幸せすら忘れ去り 素顔すら忘れてしまった老爺は 誰になるのか 一瞬の光を捉えて離さない力が 目には宿り その光を形にするために 手があるのだ わたしたちは 抗うために残そうとしている まるで初めから何処にもいなかった

    • 消える

      分かってほしいけれど 分かってほしくないから 白色は海へ帆を張った 港は晴れて風は沖へ誘う 波頭は囁き 飛魚が数限りなく飛ぶ しかし 女神は酷薄に嵐を呼び 風は叫び雨は狂った 分かってはいけないことを 知ってはほしくないから 薄紅に夕日は落ちる 山間は遠く棚引く影に染まる 星を呼ぶ儚い虫の声 足元から這い出す闇の雲 そして 目を求めてしまう 手探りでさえ捨てられないもの 知ることの消えることを 刻む歴史に雨が降る どこにも残らずに わたしたちは消えてしまうだ

      • 知らない

        「顔形、心根のどれ一つ、好きではなかった」 そう最後に言い残して、春を待たず 突然その女は姿を消した とても魅力的に そして一方的に女は迫り わたしたちは関係を持った まるで番のような日々に 情熱は確かにあったのだ 見えないものを見えないままである幸せを どうしても奪ってしまうから 囁きから叫びへ至るその前に 消えるのはこれで最後にしたいと 吐いた言葉を 情事の後に、うわの空で聞いていたのだ しかし やがては わたしにも 見えなかったものが見え始めた 秋の彼岸に 路上

        • 夏の影

          最後だった夏は 途切れてしまった かつての凡ての傷 やわらかな声と あたたかな手は ただ墨蹟の染みになり 独りという 始まりと終わりに 口癖だけが残っている 彼らの罪は 光芒に包まれ消えても 未だ忘れぬままに 眩しく 真っすぐに暮れる 晩夏の陽が水面へ照り 鳥も虫も人も 凡てを黙らせて 夏の影だけが 殷々と響き渡っている

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        • キカリ~星座になった母子熊~【童話・児童文学】
          6本
        • エッセイ群
          9本
        • 紅玉原石
          21本
        • 物語な詩群
          10本
        • 三行詩たち
          15本
        • 傷一つない真実
          20本

        記事

          言葉の行く末

          確かである 肉体の繋がり 高まる温度と湿度 不確かである 見えない繋がり わたしたちの全て 信じきれない死 手の中にある生 互いに感覚しあう性 まるでシーツを剥がすように 露になる剥き身の魂 嘘にしている世界の裏側 嘘で嘘を嘘にする 見えないという裏返し 感じている真実の裏側 言葉である前から知っていたのだ 経験則として恐れ続けた死の 本当は無意味なことに 死者が蘇る 眼差しは残り声は聞こえず 己を通して死者は歌う 幾層もある世を渡り 我らはここにいる そしてま

          言葉の行く末

          火星の水

          美しき 緑を湛える 廃墟の水辺を 彫像の乙女が覗く いつからか再び凍り 果てに 地底の洞穴にて 見出だされた乙女は たった一つの命の痕跡 隔絶された廃墟には 数年に一度 星の巡りに乗せ 声を届ける為に カタカタと 機械が訪れるのみ この星には長く もう幾億年も 雨は降らない 乾ききった砂嵐と 雷鳴だけが 窓を震わせる …ガラテア 真白い裸の乙女は 遠く黄泉からの 王の返事を 永劫に果て無く 今も 待ち続けている

          キュートアグレッションと天才

          ためらいながら何もできない 天才には解消できない朝があって 痣を押し付けるまたは、押し付け合う 月の輪熊は素直に罰を待つ昼があって 居着くことを良しとせずそれでも 異なる文字コードを吐き捨てる夜があって それぞれの夢が とても長い年月を経て キュートアグレッションとなって 小麦色のちいさなうさぎをどうにか ため込んだスキーマを語れないままに 石に刻み込んだきり消えた 古い人類にも火はあった 彼らの古代文字は傲慢な意味に解読される こちら側のクオリアでしか分かりえない

          キュートアグレッションと天才

          鳴き声3つ(短歌)

          命日と命日の間に生きる恐ろしいほど赤い夕焼け 少しだけ屈んで笑う春過日 70’s の eye wear かけて 出棺は雨の日ばかり鳴きもせず青蛇ひとつ見送るばかり

          鳴き声3つ(短歌)

          七月の陽

          水底に影が過ぎ 波が揺れる 七月の陽は遠く そのものである水の冷たさ 一つに迷いなく 水中に線を弾き泳ぐものたち 次第に強まる渦の始まりに 抗うことなく鱗は滑らかに 警告は青く真っすぐな光 途轍もなく澄み まるで飛行する紡錘形 怠惰な水晶は水底で眠る 巨大な山が聳える 深海の闇の中で 雷が閃く 泡となった恋人が 待つことを知らず 金星は独り灯をともす やがてその夜になれば たちまち時は遡り 互いに名を取り戻す 水鏡は再び覆り 全ての天地は水の中へ 星もまた今夜

          鈍麻

          雨の匂いを鈍麻させ 安心したふりをして アマガエルは美しい 薔薇の散る夏の曇りに 水辺を船が過ぎる 帰るところのない旅ならば 壊れた超合金のロボットを まだ探し続けている夢 無価値だと捨てられたもの 白いどこまでも白い 血管のチューブだけが黒い 吐き気のするような懐かしさ 日向の匂いが辺りを覆う 紫陽花が終わるころの カタツムリは辛そうに固く 蒼炎の迷宮に ちいさな陽だまりを 見つけた 誰もいない片隅の 雨の降らない場所に からっぽのしあわせがあった

          夏越しの祓

          夏越しの祓に 騒めく杜の 陰は涼しく 陽は未だ落ちず 明るく提灯を照らす 神職の傍で 子らは黙って 柏手を二つ打つ 声は去り どこかへ消えて 虫の声が響き始める 同じように生きること 言葉にしきれないもの そうして 振り向くよりも 見送るように 残っている 足音がこんなにも美しく 異なる時を生きること 心とはなんて緩やかなもの

          夏越しの祓

          万物礼賛

          諦めても 叶えはある いつも誰もが 低くはない 決して 理想はなく 比べもなく 知らず進んでいる そこに叶えがある がらんどうの中に 広がらず 留まっている 音にならない願い たった一つの言葉 鳥の雛が 卵の殻を破るように 叶えがくる 誰一人として その魂は 低くはない 生まれ来たところへ 原野に還ろうとする 大地のように 命は諦めを知らない

          万物礼賛

          祝いの欠片

          ねこは眠る 蒸し暑い梅雨の夕方に 朽ちた工場の 低いブロック塀の上で 幅に合わせて長くなって ねこは眠る 雨が降りしきる六月の終わり 静かな部屋の中に 清潔な自分だけのベッドで まん丸になって わたしはうなされて 眠ることがある 原因不明の重苦しさ 押し迫る多分日常の姿に くの字になって 変わらない どこが変わっている 大きくは同じ生き物として ねことわたしは 変わらない トカゲすら もっと魚すら 鳥だって 変わりはしない 生きて死ぬこと そして 眠ること どうにか

          祝いの欠片

          白南風

          その文脈は 希少になるほどに尊く 孤独は凍りついてしまう 異なる文脈が やがて流れ出せば 軽薄に単純に 扇動と恣意的な誤解の屑に 成り下がってしまうだろう ポップな曲だけが 昇華と飛躍を担い続ける 文字が一つまた一つ 紙魚に喰われて消えていく 詩想が一つまた一つ 無形のままに忘れられていく 忘れられた星空は 厚い雲に覆われて見えず 避けられる陽光は 経済に喰われ奪われ 唯、街は 狂騒の末に打ち捨てられた 始発の駅のように汚れていく 言葉は過ちを多く含む けれど真実の光を

          AI猫画像からの三行詩二つ

          鉄の声を聴くねこ 真っ赤な声を聴いている/この世に生まれて捨てられた/鉄の叫びを しあわせをあたためるねこ ねこはしあわせをあたためる/家で待ってる/飼い主のために *** AI画像生成ツールで生成した画像です。 β版なのでちょっとあやしいところ(ねこの影?尻尾二本?)がありますけど、まあまあいいのが出来ました。 <https://generativeinfo365.com/?p=3257> 異なる三行詩をそれぞれつけてみました。 でも、ねこが何を考えているのかは本当は誰

          AI猫画像からの三行詩二つ

          祈りと言葉

          生者と死者の違いとは 肉体の有無と何か 肉体は尊い故に 何百年も何千年も 石たちは沈黙したままでいる 叶えられないとは何か 希望とは 夢とは 水は鉱物でありながら 流れ氷る 形に意味はあるか 心は言葉でコーディングされた いつからか そのために言葉はあるか このような問いは 既に答えを導かれている 全て 純粋とは 混ざらないこと 混ざりすぎているこの現在の 人間という何かとは わたしたちは 人間を知ることが出来ない 当事者が遂に客観性を 透徹出来ぬ理により 人

          祈りと言葉