にしやまけんた

お父さんやお母さんには内緒だよ。

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最近の記事

異文化交流

ウルトラスーパーコバタナックスの田中さんに銭湯に連れて行ってもらった。 サウナに入ると二人組の外国人がいた。 僕らは異文化交流を試みた。 「どこから来たの?」 「ボクタチハドイツカラキマシタ」 「いつから日本にいるの?」 「サクネン12ガツデス」 「日本語上手だね〜!」 「ソンナコトナイデス」 僕と田中さんは交互に話しかけた。 サウナの中は和気あいあい。 足を組んでいたドイツ人の一人、マイクが足を組みかえた。 足を組みかえる一瞬、マイクの陰茎が目に飛び

    • 夏の海

      神奈川県の鵠沼海岸に行った。 サーフィンをした。 ほんの何秒かだけど、波に乗りボードの上から見える景色は最高だった。 例えるなら、何かに例えられないくらい最高だった。 五時間ほど遊んでそろそろ帰ろうかとなった。 海から上がると股間に激痛が走った。 味わったことのない痛みだった。 激痛のあまり膝から崩れ落ちた。 自分の股間を確認した。 キンタマが真っ赤に腫れ上がっていた。 それを見て僕の顔は真っ青になった。 とりあえず原因をネットで調べた。 海 キンタマ

      • 整体

        身体がバキバキだったので整体に行った。 カーテンだけで仕切られているお店だった。 担当してくれたのは50代のおばちゃんだった。 ものすごくおしゃべりな人だった。 疲れていたのでそっとしてほしかった。 申し訳ないとは思いながら勇気を出して僕は言った。 「すいません、ちょっと寝たいのでしゃべるのやめてもらっていいですか?」 「あ、すいません、、、」 そのおばちゃんの声を聞いてごめんねと心の中で謝った。 おばちゃんは話すのをやめ、黙々とマッサージをしてくれた。

        • バイクのマフラー

          地元の友達に石川という男がいる。 彼は中学を卒業して現場仕事をしていた。 彼はいわゆるヤンキーだった。 バカだけど愛すべき男だった。 十六の夏。 ある日石川に呼び出された。 彼はバイクでやってきた。 「発見したことあんだよ!」 彼は興奮気味に言った。 すると突然、自分のバイクのマフラーに唾をかけ始めた。 何度も何度も。 熱々のマフラーはジュ〜と音をたてる。 彼は真っ直ぐな瞳で言った。 「これやると焼きたてのパンのにおいすんだよ!」 そんな事で呼び出

          ワニの背中を食べる父

          幼いとき家族で焼肉屋に行った。 父が一人で何かを食べていた。 「何食べてるの?」 僕は聞いた。 「ワニの背中」 父は平然と答えた。 引いた。 ただただ引いてそれから数日は父の目を見ることができなかった。 あれから大人になった僕。 あの時より知識量も増えた僕。 そんな僕から父に言いたい。 ただのセンマイ刺しじゃねぇかよ。

          ワニの背中を食べる父

          八重歯

          僕にはおばあちゃんがいる。 僕のおばあちゃんはこの世で一番優しい人だ。 歯並びが悪いのがコンプレックスで悩んでいた中学生の僕に「八重歯かわいいね。」と言ってくれた。 それから僕のコンプレックスはひとつ無くなった。 上京してからはおばあちゃんに会う機会も減ってしまった。 東京で生活するようになって3~4年が経ったある日お母さんから連絡が入った。 「おばあちゃんが認知症になって施設に入所したから一度顔を出してほしい。」 僕は東京から地元の愛知に帰った。 お母さんが

          100万ボルトの片割れ

          時を遡ること10年前。 デビュー1年目。 僕は鷲津の家でバガボンドを読んでいた。 「風俗でも行こかー」 突然、パチンコで大勝ちした鷲津が言い放った。 断れば男が廃る。 『Shall we dance?』 Noを言うなんて無粋だ。 僕は二つ返事で行くと答えた。 僕らはすぐさまネットでお店探しを始めた。 しかしネットでどの店を見ても似たり寄ったりで決めかねていた。 困った僕らはスマホを一旦置いて緊急会議を行った。 「どうせ客引きが声かけてくるから話聞いて一

          100万ボルトの片割れ

          noteをはじめることとします。

          はじめまして。 西山犬太(けんた)と申します。 僕はよしもとで芸人をしています。 芸歴10年目の芸人で今までコンビを組んだり解散したりを繰り返し、何の実績も残していないですが今は「100万ボルト」というコンビで吉本興業の末端にいます。 YouTubeやInstagramがブイブイいわせてる今日。 noteをはじめることとします。 何を書こうかとかはまだあんま決めていません。 走り出すだけ走り出してすぐ立ち止まる。 僕の悪い癖です。 でも走り出してしまったもの

          noteをはじめることとします。