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英語 “で” 学ぶ

英語 “で” 学ぶ

皆さんは英語”を”学んだことがあると思いますが、
英語”で”学んだ経験はあるでしょうか。

たった一文字違うだけで内容は結構変わります。
英語を学ぶではなく、英語で学ぶに関して考えてみたいと思います。

”で”という助詞で、2つのことを意識しています。

日本語を介さずに英語を学ぶ

まず一つ目は、学ぶ対象が英語であることには変わりないのですが、
日本語を通して英語を学ぶのではなく、英語で英語を学ぶという意味です。

皆さんの多くは、単語の意味や文法の規則を日本語で説明する英語の授業を受けてきたと思います。
教科書の文章を読むときも、一文一文を日本語に訳しながら内容を理解していたのではないでしょうか。

こういった日本語を介しての学習は、英語と日本語の構造の違いを意識的に学ぶことができる一方、語順の違う英語を訳すには文を前へ後ろへ行ったり来たりする必要があり、コミュニケーションに使うには理解に時間がかかってしまいます。

そうではなく、日本語を使わずに英語を学習する方法があります。
そんなことが可能なのかと不思議に思う方もいるかと思いますが、皆さんも生まれたときから日本語を知っていたわけではないはずです。
周りの物や動きを見ながら言葉と結びつけ、いろいろな文を聞くことで自然と文法を身に付けてきました。

もちろん、母語獲得と第二言語獲得では勝手が違いますが、
英語の学習においても、ジェスチャーや例示などを交えることで、英語での説明だけで語彙や文の規則を身に付けることができます。

文法項目に関しても、その文法に特徴的な文をたくさん例示してあげることで、日本語で説明されなくとも身に付けることができます。

こうした英語での学習方法は、英語脳を獲得するのにうってつけです。
英語脳とは、日本語を介さず、英語を英語のまま理解する思考回路のことです

英語脳を獲得することで、日本語には訳しきれない英語の微妙なニュアンスを感じられるようになります。また、理解のためにいちいち日本語に訳さないので、英語を読むスピードは上がり、会話にもスムーズにつなげられます。

英語脳についての記事はこちら

こうしたことを意識してか、2021年度から、中学校の英語の授業がオールイングリッシュで行われるようになります。
英語 “で” 学ぶことが一般的になってきそうですね。

英語で教わる機会を作るのはなかなか難しいですが、自分のレベルに合った英語の本を読むだけでも英語での学びになります。

知らない単語が出てきても、前後の語から意味を予想したり、見たことのない文法に出会っても、文脈から意味を推測したりすることで、少しずつ少しずつ知識が増えていきます。

こうした学習法は「多読」と言われ、こちらも今人気の学習法です。
この後お話しするもう一つの英語で学ぶにもつながってきます。

英語の文章で様々な社会問題を学ぶ

英語で学ぶもう一つのポイントは、英語の文章を通じて、異文化や社会の様々なテーマについて学ぶということです。

英語の文章は、英語が話されている国の様子を描写しているものが多いので、英語の文章を読むことで自然と海外の文化に触れることができます。
どんな食べ物を食べているのか、どのような祝日は過ごすのかなど、日本にいてはなかなか分からない他国の生活がイメージできるようになります。
日本を紹介する英語の文章を読むのも面白いです。日本の文化が海外からどのように見られているのかが分かり、新鮮な驚きが得られます。

英語のレベルが上がってくると、さらなる語彙の獲得や、複雑な構造の文に慣れるために、自然と少し難しいテーマの英文に触れることになります。

「高齢化問題」や「経済成長」、「地球温暖化」などは、大学入試の英語試験でもたびたび話題になるテーマです。
こうした問題について、何となくニュースで耳にしているけど、詳しく勉強したことがないという人が多いのではないかと思います。
英語を学んでいるつもりが、こうした問題について知らないうちに英語で学んでいるというパターンはよくあることで、英語学習のメリットの一つだと思います。

さらに、英作文の練習をすると、こういった問題に対する意見を考える訓練になります。
「遺伝子組み換え作物に対する賛否」、「AIに対する意見」、「グローバル社会の問題点」。これらは全て大学入試や英検で過去に出題された英作文のテーマです。
一見ハードルが高く、考えるのも嫌になりそうなテーマですが、ある程度英語の実力がついてくると、自分の英語力でどこまで書けるだろうという挑戦心から、自然とこういった問題に取り組むことができるようになるのです。

英語の勉強で取り組まなければ一生考えることがないかもしれないこういった問題に向き合うと、世界に対する視野や思考の幅が広がっていくものです。

2022年度から、高校の英語の授業でディベートやディスカッションを行うようになります。国内の大学でも英語で行う授業が増えていますし、こちらの英語で学ぶも今後一層浸透していくのではないかと思います。

まとめ

英語で学ぶ2つのポイントについてお話ししました。
オールイングリッシュでの英語学習も、英語を使っての様々なテーマの学習も、今後ますます広がっていき、主流になってくるのではないかと思います。

一昔前までは日本語を介して学ぶというのが一般的でしたが、その固定観念に取らわれることなく、英語での学びも視野に入れられると、英語学習と、英語を通してみる世界の幅が広がるのではないかと思います。

是非、英語で学ぶことを意識してみてください。

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