本の記録「不在」
文庫化された、彩瀬まる先生の「不在」を読みました。
なんだかんだと初 彩瀬まる先生。
購入当時(角フェスだったかな、、?)カバーが限定仕様で、
平積みされていました。
「愛っていうのは本当に、気持ちの悪い言葉だよ」という言葉に
惹かれて購入を決定。
感想(ネタバレを含みますので、ここから先は自己責任で!
この作品は、このタイトル以外つけることができない。
最も端的に作品を示す言葉だと確信しました。
ちなみに「不在」という言葉は作中で一度も使用されません。
不在:本来いるべき場所にいないこと
わたしとしては、どうしても明日香に愛を掴んで欲しかった。冬馬くんと幸せになって欲しかった。だけど、わたしがそう思う気持ちもまた、愛ではないものを愛と呼ぼうとする気持ち悪さを含むのかもしれません。
主人公である明日香は、わりと嫌な女でした。ヒステリックなところもあるし、なにより恋人を下に見ている節があります。
だけど、なぜだろう。完璧には嫌いきれなくて、幸せになって欲しいと思う気持ちが溢れてくる感じの主人公でした。(解説の方も同じように言われていて、「そうなんだよ!」とすごく思いました笑)
彩瀬先生の丸みを帯びた優しい文章で辛い現象を描かれる。とりあえず、やがて海へと届くを購入します。
作中に登場する架空の物語も読んでみたいと思ったのはわたしだけでないはず。
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