西村ヒロチョ

ピン芸人の西村ヒロチョです 普段やっている「ロマンティック」から日常の影「リアル」まで…

西村ヒロチョ

ピン芸人の西村ヒロチョです 普段やっている「ロマンティック」から日常の影「リアル」まで素直に書いていきます

最近の記事

自分の汚い部分が全部出た日2

前回の続き 2日目の夜。 動画で確認するまで、この時既に三島さんが僕を疑っていたのは知らなかった。 会議で熱くなり冷静さを欠いたためか、もしくは「ピン芸人はないがしろにされがち」だからか。 僕はこの夜勝負をかけた。 1回目の大喜利で笑いを取り、真っ先に滑狼の疑いから逃れた南條さんを占った。 結果は滑狼。 血がたぎった。 誰もが絶対無実と思った人物が犯人にして黒幕、そしてその事実を僕だけが知っている。 刑事ドラマさながらのシチュエーションに興奮を抑えることがで

    • 自分の汚い部分が全部出た日

      まずはこちらの動画をご覧いただきたい。 https://www.youtube.com/watch?v=dtJUlumDe1A 今年の1月18日に行われた『疑心暗鬼大喜利バトル~滑狼~ヤングゲート』というライブだ。 「滑狼」とは嘘つきを探す心理ゲーム「人狼」のパロディで、わざとおもしろくない大喜利をする人を探すゲームである(人狼と滑狼の細かいルールについてはここでは説明を省略させていただく) 僕は過去に一度だけこの滑狼に出演したことはあるが、嘘をつくのも大喜利も苦手で

      • 遅めの初恋は夏の終わりに

        中学高校とイケてない学生だったため「あの子かわいいなぁ」なんて思うことはあっても恋愛とは無縁だった。 そんな僕の、自分でもはっきりと「これは恋だ!」と自覚するほどの初恋は大学1年生の時だった。 同級生の女の子、黒髪のストレートでほんのりお嬢様系、今まで見たことないタイプの女の子だったので多分すぐ好きになった。 その子にどれくらい心奪われたかというと、朝会って「おはよう」と言えるだけでその日一日が満たされるほどだった。 しかし当時の僕は恋愛初心者どころか恋愛未経験者。

        • 占いは答え合わせくらいの感覚でいい

          芸人の世界にいると占ってもらう機会がたまにある。 占いを妄信しているわけではないが、ひとつのエンターテイメントとして占いは好きだ。 それと、自分では気づいていない、自分の新しい一面を指摘されるのも少し刺激的に感じる。 占いで「頑固」と言われたときは「自分ほど物腰柔らかい人間なんていない!」と思ったが、そう感情的になっている時点で頑固だし、「譲れない信念がある」とポジティブに言い換えればなるほど当たっていると頷ける。 異性に関しては「落とすまで頑張るが、落とすと冷める」

        自分の汚い部分が全部出た日2

          アナリーゼ「心の光」:そういえばあの頃も分析していた

          先日田畑藤本の田畑さんに「ラフマガ」という記事のお手伝いを頼まれた。 アイロンヘッド辻井さんが作曲、インディアンス田渕さんとマチルダのグチヤマさんが作詞した「心の光」という曲の専門的な面から見た感想を教えてほしいとのことだった。 「石橋を叩いて渡らない」くらい行動力が乏しい僕だが、人に頼まれたらすぐやる気質なので、連絡をいただいてから約2時間後には自分なりに分析して感想を送っていた。 (以下リンクを貼るので是非観てほしい) 記事のタイトルに「あの音楽専門家も太鼓判!」

          アナリーゼ「心の光」:そういえばあの頃も分析していた

          カルアミルクだいすきなSUPER GIRLはおしゃれじゃない

          今回は自分の大好きな、憧れている人の話だ(ヒントはタイトル、めちゃくちゃ勘がいい人は画像だけでわかると思う) 数年前ライブで自分の出番を終えた時のこと、先輩芸人に「ヒロチョってオカムラヤスユキ好き?」と聞かれた。 初めて聞く名前に「誰ですか?」と聞き返すと先輩は「ヒロチョのネタ見てたらこの人に似てるなぁって思って、多分ヒロチョめっちゃ好きだと思うよ」と教えてくれた。 早速調べてミュージックビデオを見てみると僕は釘付けになり、1曲終わるまでピクリとも動かなかったと思う。

          カルアミルクだいすきなSUPER GIRLはおしゃれじゃない

          好きなことに夢中になってる自分はちょっと好き

          プロフィールを書く時「趣味:楽器収集、演奏」「特技:サックス、作曲」と書くことが多い。 趣味と似ているが、もし「好きなこと」と書く欄があったら「練習」と書くだろう。 もう少し詳しく言うと「できないことができるようになる訓練や努力」が好きなのだ。 元から練習が好きだったわけではない。 大学でサックスを専攻していた時はレッスンで師匠に怒られないために練習していた。 だがいつからか練習によってできなかった演奏ができるようになることに達成感や快感を覚えるようになったのだ。

          好きなことに夢中になってる自分はちょっと好き

          書くという表現に慣れてない故

          早速何を書いたらいいのか頭を悩ませている。 芸人になったきっかけや今の芸風が生まれたいきさつなんかを書こうと考えたが、長くなってしまいそうなので書くのを躊躇してしまう。 元々普段あまり言えないような愚痴や不満を書こうと思いnoteを始めたが、そういった感情というものは少し時間が経つとあっという間に人肌ほどの温度になり、文章を書くにはあまりにもエネルギーが足りないのである。 人と話していると感情は高ぶるのだが、こうも人と会わない時間が続くと良くない意味で悟りを開いたように

          書くという表現に慣れてない故

          君をのせてオーディションの向こう側へ

          昨日の投稿は、僕は今までテレビのオーディションに通ったことがなくその原因は「よくわからない」ことが原因ではないか、という内容だった。 そして僕はごく稀にあるテレビ以外のオーディションにも通ったことがない。 その原因はネタのような「奇抜性」ではなくシンプルに「実力不足」である。 20代半ばのテレビに出始めた頃、初めて舞台のオーディションが入った。 詳細がよくわからないまま会場に行くと、シュッとしたハンサムな男性たち数人とオーディションを受けることになった。 どうやら舞

          君をのせてオーディションの向こう側へ

          通ったことがない、オーディションには(倒置法)

          ネタ番組のみならず、若手芸人がテレビに出るためにはほとんどの場合オーディションが必要だが、表題の通り今までオーディションを通ったことが一度もない。 短いものでは2分ネタのオーディションのためにネタを考え調整し、片道1時間近くかけて会場まで行き、10分かけてメイクをし、全力で2分ネタをやりきり「はい、ありがとうございましたー」の番組スタッフさんの一言で何の手応えもなく終わる。 そりゃ肌も荒れるわ。 オーディションは「ネタ見せ」がメイン、必要であれば質疑応答があるくらいのも

          通ったことがない、オーディションには(倒置法)

          人のオシャレで笑うなら

          未だに不本意に思っているが、過去に「よしもとダサいランキング」5位になったことがある。 もちろん自分ではダサいと思ってないし、あんまり大きな声では言いたくないが、当時好んで着ていたブランドの服は決して安い服ではない。 ランキングの取材があった日、クローゼットから1軍の服を選んで着て行った。 スタッフさんに「あれ、全然オシャレじゃないですか」と思わせ取材の趣旨を変えてやるつもりだったが楽屋に入るやいなや「あ、もう撮影できる感じですね」と言われた。 御贔屓にしてるブランド

          人のオシャレで笑うなら

          影の部分

          昨今の情勢で家にいる時間が増えた芸人は新しい趣味や特技を始め、SNSやネット上での活動が活発になってきている。 noteを始めた芸人も少なくはない。 みんな面白いエピソードや近況報告、短編小説などを創作して文字という表現で観る人を楽しませている。 ただ僕は文才も無いし一つの文章を書くにも、また書き始めるのにもなかなか時間がかかってしまう。 いわゆるネタ台本も書くのは苦手で、頭の中では「これはオモシロイぞ」と思っても文章に起こすとただの「!」が異様に多いポエムになってし