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「火星に住むつもりかい?」を読んだ

「火星に住むつもりかい?」  伊坂幸太郎  光文社  を読んだ。

住人が相互に監視し、密告する。危険人物とされた人間はギロチンにかけられる―身に覚えがなくとも。交代制の「安全地区」と、そこに配置される「平和警察」。この制度が出来て以降、犯罪件数が減っているというが…。今年安全地区に選ばれた仙台でも、危険人物とされた人間が、ついに刑に処された。こんな暴挙が許されるのか?そのとき!全身黒ずくめで、謎の武器を操る「正義の味方」が、平和警察の前に立ちはだかる!
(amazonより)

全体的に、ずっーと気分の悪い話が続くので、最後まで読んでも、あんまり爽快感がなかった。その原因はこれだな。

「どうすることもできないよ。振り子の揺れを真ん中で止めることはできないからね。大事なのは、行ったり来たりのバランスだよ。偏ってきたら、別方向に戻さなくてはいけない。正しさなんてものは、どこにもない。スピードが出過ぎたらブレーキをかける、少し緩めてやる。その程度だ」

世の中には、完全なる悪も、完全なる善もないということを思いしらされる。

だからこそ、虚構の中では勧善懲悪を望んじゃうのかな。

そんな私は火星に住むしかないのかも。

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