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8. 胸の痛み以上にわかる

2018/12/6 Dublin

昨日の夜に急に感じた右胸の痛み。一晩明けると、それは激痛に変わっていた。同じ姿勢をキープしていれば痛みを感じないが、何か物を取ろうとしたり座ったままで態勢を変えようとすると強い痛みが走る。

そのため朝の着替えにいつもの倍くらいの時間を使ってしまった。

学校の始業時間まで時間がない。アンジェラが作ってくれた朝ごはんを食べ、外へ出る。アイルランドの冷たい気候が、今日は一層肌を刺す。

グラマーの授業の終わり間際に講師が、「明日はテストだぞ!」と宣言した。金曜には恒例のテストがあるとのこと。その結果でレベルが足りないと判断されれば、下のクラスへ落とされることもある。

講師は今週入ったばかりのぼくと、もうひとりのトルコ人の女の子に対しては、「君たちは新加入だから気楽に受ければいいよ」と言ってくれる。

そうは言っても英語のテストを受けるのは、かなり久しぶりのことだ。がんばらねば。

午前の授業が終わると、週2回の午後の授業へ参加した。指定された部屋に入ると、中には5人の生徒がいた。驚いたことに、そのうち3人は日本人。つまりぼくを入れて6人のうち、過半数を越える4人が日本人なのだ。

これは学校が配慮してそうしているのか、それとも特に何も考えずにこうなっているのか。

ともかくレッスンが始まると当然ながら日本語は一切使わず、アクティブ・ラーニング的な生徒参加型の授業が2時間半あった。

この授業を受けているころには、胸の痛みはピークに達していた。授業を聞きながらも自分の身体のことが気になってしまう。「大丈夫なのだろうか」「原因はなんなのだろうか」。ネガティブな感情が徐々に心を占めていく。

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