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書評「スポーツビジネス最前線」

ACAFPの小野さんと金子さんから献本頂きました。ありがとうございます。

本書は様々なスポーツビジネスの最新事例が紹介されているのですが、本書を献本してくださったACAFPと他の事例では明らかな違いがあります。それは、オーナーシップの事例かスポンサーシップの事例であるか、です。

ACAFP以外の事例はスポンサーとして、もしくはソリューションを提供する立場としての関わりですが、ACAFPは違います。ACAFPはアジア初のマルチクラブオーナーシップを企図する事業会社であり、小野さんの言葉を借りるなら「フットボール"で"ビジネスを創るためにやっている」会社なのです。他の事例と異なるが故に、本書では80P以上に渡って、ACAFPの事例が取り上げられています。

ACAFPはベルギー2部のKMSKディンズ、スペイン3部のトレモリーノスという2チームのオーナーでもあります。

ACAFPの取り組みについては、これらの記事を読んでみてください。

僕はスポーツビジネスよりチームづくりに興味があるので、KMSKディンズのデータを活用した取り組み、ストレングス&コンディショニングやリカバリーに関する取り組み、そして開幕してから白石監督契約解除後の立て直しにつながる取り組みに関する記述は、とても興味深く読ませて頂きました。日本のクラブでここまでしっかり基盤を作って取り組んでいるチームがあるのかと。

ACAFPの取り組みはとてもスリルとサスペンスに満ち溢れていて、関係者はとてもとても大変だと思います。ただ彼らが取り組んでいることは、これから日本のフットボールを発展させていく上でとても重要な取り組みだし、日本のフットボールと地続きになっている必要があります。

ACAFPが先陣を切ってくれて広げている突破口をいかに大きなものにして、次の世代や次のフットボールでビジネスを創る人々につなげていくか。彼らは自身が持っているノウハウを公開していく用意があると思うので、次に飛び込もうとする人間がそれを有効に活用し、より発展させていく必要があるのではないか。そんなことを考えました。


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