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書評「あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド! 2019」

本書を読み終えて、僕はこう感じました。

これだよ、これ。こんな本が読みたかったんだよ。

選手や監督インタジューやレース展望が登場しないガイドブック

本書「あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド! 2019」は、出場選手、出場大学、監督インタビュー、レース展望といったガイドブックにありがちな情報は一切登場しません。

本書に書いてあるのは、箱根駅伝を現地やテレビで楽しむための地図。そして、テレビやラジオでは触れられないけれど、副音声のようにTwitterでツイートされる言葉を解説した用語集やコラムで構成されています。

箱根駅伝のファンによる、ファンのためのガイドブック

本書がどんな本かを説明する例として挙げたいのが、「はじめに」を開いた次のページで、「当日の装備」を紹介しているということだと思います。「服装」「カメラ」「スマホまわり」といった装備について事細かに説明した上で、最後「スマホまわり」の文章をこのように締めています。

小田原あたりでカフェやレストランに入れば、コンセントを刈りられるだろうと思ったアナタは甘い 。この日はどの店も満員。充電をするためだけに、小田原に宿をとることをオススメする(笑)。

そう、本書は徹底的に「観戦者」目線に立ったガイドブックなのです。

観戦者が知りたいのは、選手の情報だけじゃなくて、どこでどんなシーンが見れるのか、何が食べれるのか、写真を撮るのによいポイントはどこか。そして、過去にどんな名シーンがあったのか。本書は細かすぎるほど徹底的に掘り下げ、圧倒的な文章量で、観戦者が欲しい情報をフォローしてくれています。

プロのファンがプロの仕事をして作られた1冊

本書のタイトルに使われている「Ekiden News」は、箱根駅伝をきっかけに陸上競技にのめりこみ、日本中(たまに海外まで)呼ばれもしないのにあらゆる陸上競技の会場に訪れては写真、動画、テキストを使ってレース情報を共有し続けているニュースサイトです。

「呼ばれてないのに見に行く」ということを続けていたら、プレス申請も認められるようになったのですが、会場を訪れる費用はほぼ(たまにスポンサーがついているらしい)自腹。つまり、「プロのファン」なのです。

そして、「Ekiden News」の西本さんは、元ほぼ日の乗組員で、現在は「渋谷のラジオ」の製作部長を務めている、「コンテンツ製作のプロ」でもあります。

ファンの目線で、読みたいガイドブックを作る。それも、徹底的に。面白くないはずがありません。

本書を読んでいると、「スポーツファンが求めている情報」は、スポーツチーム、協会、メディアといった関係者が「欲しい」と感じている情報とは、少し違うのではないかと考えさせられました。ファンが「欲しい」と思っている情報とはなにか。その事を読みながら考えさせられました。

箱根駅伝のガイドブックは、これからたくさん発売されると思いますが、箱根駅伝のガイドブックは、「勝ち負けだけじゃないスポーツの楽しみ方」という有料マガジンの著者として、自信をもっと本書一択!と言い切らせてもらいます。

1月2日、3日は本書と一緒に箱根駅伝を楽しみましょう!


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プロ・スポーツレビュアー。note「勝ち負けだけじゃないスポーツの楽しみ方」で #川崎フロンターレ #ビジャレアル と #Bリーグ のレビュー連載中。趣味は愉快な人同士をつなぐこと。#coffee ☕好き。