【1000字小説】読書感想文【1012文字】
「読書感想文ってどう書けばいいんだろう。」
春男は昔から思っていた。
小学生の時、毎年と言っていいほど夏休みに読書感想文の宿題が出た。
小学生の頃の僕は、まず本を読むのが苦手だった。
読もうという気はあるのだ。課題推薦図書の中から消去法で自分でも読めそうなタイトルにあたりをつけ、学校の図書館でその本を借りて、いざ1ページ目を開いてみる。
しかし、読めないのだ。全く面白く感じないのだ。
でも、宿題は終わらせなければいけないわけで、じゃあどうするのかというと、最初と最後の10ペー