ミハヤ【2000字日記】

不定期で約2000文字の日記を書きます。ときに事実とは程遠く、それでいて脳内を鮮明に映…

ミハヤ【2000字日記】

不定期で約2000文字の日記を書きます。ときに事実とは程遠く、それでいて脳内を鮮明に映しとる。1記事100円。マガジンひと月200円。しがない大学院生の研究と読書の合間に。 『ルール▶︎①2000文字以上②一発書き③改行なし(羊羹一本)』

最近の記事

【1000字小説】読書感想文【1012文字】

「読書感想文ってどう書けばいいんだろう。」 春男は昔から思っていた。 小学生の時、毎年と言っていいほど夏休みに読書感想文の宿題が出た。 小学生の頃の僕は、まず本を読むのが苦手だった。 読もうという気はあるのだ。課題推薦図書の中から消去法で自分でも読めそうなタイトルにあたりをつけ、学校の図書館でその本を借りて、いざ1ページ目を開いてみる。 しかし、読めないのだ。全く面白く感じないのだ。 でも、宿題は終わらせなければいけないわけで、じゃあどうするのかというと、最初と最後の10ペー

    • 【2021’4’8】 睡眠 【2157文字】

      注意が散漫であることはろくなことがない。昨日から大学院が始まった僕は、それまでの生活リズムを一度リセットするために早起きをした。その代償として、普段は平均8時間睡眠のところを、4時間ほどの睡眠で切り上げ、大学へ向かった。その日はよく慣れた実験を行った。操作は単純。間違えどこともないわけではないが、まあそうそう大丈夫。なぜか僕は、その日は欲張ってしまい、2つの実験を同時に進めてしまった。結果から言ってしまおう。片方はいつもよりやや結果が悪く、もう片方は失敗した。両者を合算すると

      • 【2021’4’6】 会議 【2161文字】

        作った動画をチームのみんなに見せた。うれしいことに好反応で、修正すべき素直な意見もたくさんくれた。このプロジェクトが始まった当初の話し合い、僕はただ呼ばれてただ参加していたのだが、その会議の進め方は僕の経験上、明らかな地雷パターンで、結局多数決というなんともつまらない結末を迎えそうな雰囲気を察知してしまったので、ついつい会議の進め方の方針を提言してしまった。僕は会議において、まず会議の立ち位置とは何かを考えなければならないと思う。 それはただの情報報告会なのであれば、そもそ

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        • 【1000文字小説】 浮き輪 【1175文字】

          待ち侘びた日がちゃんとやってくるという感覚は、何度経験しても慣れない。 日にちが近づくにつれて、僕は何をやっても手に付かないし、わからないけどいつもどこかが痒い。 何かを紛らわすためにネットで情報を検索しまくるけれども、そんなことをしたってむしろ身体がより浮き立つだけだ。 海は好きだろうか。 北の海は青黒く、たとえ真夏の太陽が照らしていたって、どことなく自然の強大さというか、恐ろしさを感じさせる。 南の海はどうだろう。透明で白く、どことなく自然が生きる生物を歓迎してくれてい

        【1000字小説】読書感想文【1012文字】

          【2021’4’5】 動画編集 【2326文字】

          何故か昨日はずっと動画編集をしていた。今まで動画編集をやったことなんて一度もなかったのだけれど、何故かその仕事を引き受けることになってしまい、はじめてながら6時間ほどかけて30%くらいの完成度まで仕上げた。ちなみになんの動画編集かというと、友人の結婚式の余興ムービーの編集だ。メッセージリレー形式のよくありそうな形式で、そのメッセージの文言の監修まで自分がやった。ただ、一つ言いたいのが、ぼくとその結婚する友人は同じコミュニティ内に属してはいたが、さほど仲良くはない。もちろんステ

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          【2021’4’5】 動画編集 【2326文字】

          【2021’4’4】 後回し 【4080文字】

          いずれはやらなければならないけれど、めちゃくちゃやりたいものではないというものは、どうにも後回しにしてしまう。そして結局はやりたいことを先にやってしまうのだが、やるべきことがチラチラ脳裏によぎってさほど楽しむこともできない。そんなことは何百回、何千回と繰り返しているはずなのに、なかなかその教訓を活かすことができない。本当は締め切りが近づく前に、圧倒的に前もってタスクを処理しておき、そんなことはすぐに忘れて自分のやりたいことだけをただ純粋にやればいいのだが、いつもそれは叶わない

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          【2021’4’4】 後回し 【4080文字】

          【2021’4’2】 痒い 【2117文字】

          昨日はひどく悩んだ。一日中身体がふわふわしていて、何をやるにも手につかない。血液が痒い、脳みそが痒い、身体の組織の内側が痒い感覚だった。何か作業をしていて、それを急にやりたくなくなるときがある。それは慣れなのか、飽きなのか、拒絶なのか、自己防衛なのか、それはわからない。けれど、自分のすべきことが急にわからなくなって、結局は与えられる快楽に身を任せ、最も最悪な結果を辿っていってしまう。過ぎた時間は取り戻せないけど、過去を反面教師にしてこれからの時間を有意に紡いでいくことは可能だ

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          【2021’4’2】 痒い 【2117文字】