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(前編) 「隈研吾・西澤明洋が語るアフターコロナの建築とデザイン」を観て

5月14日(木)建築倉庫からYouTubeライブで配信されたこちらの番組。
1時間ぐらいの短い番組でしたが、アフターコロナの建築を考える上で、とても濃厚な内容でした!

今回は番組中になるほど!と思ったキーワードがいくつかあったので、前編・後編(一記事だと長くなってしまうので…)に分けて紹介していきたいと思います。

と、その前に!ちょっと隈さんについて触れたいと思います。

建築家の隈研吾さんと言えば、東京オリンピック2020で使われる新国立競技場の設計で有名ですが、実は80年代からバリバリ活躍している人なんです!

僕はそのあまり知られていない初期の隈建築が好きなので、イラストで紹介させていただきますね↓

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〈M2(1991年竣工)/ 現在は東京メモリードホールという葬式場〉

ヤバくないですか?この柱がドーンって感じ(笑)
実際に見ると柱が予想以上に巨大なので、かなりインパクト大な建築です。
まだ見た事のない方は、コロナが落ち着いたらぜひ行ってみてください!

あと驚いたのが、まさかの内部空間をGoogleマップで探検できます↓↓

この建築を見て「あれ?隈さんって木をたくさん使う温もりの建築家じゃないの?」と思われた方も多いと思いますが、実は木を使う前はゴリゴリのバブリー建築を設計していたんです!

僕はバブル時代のジュリアナ東京とかイケイケな空気がとても好きなので、バブリー建築はたまらんのです。

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さて話がだいぶズレてしまいましたが、ライブ配信でゲットしたキーワードを下記で紹介したいと思います。

キーワード
1.ルネサンス時代から
箱型建築が始まり、現代まで続いている
2.これからの建築はどんどん外に開かれていく
3.建築家はひねくれてなきゃいけない

東大教授でもある隈さん。短時間で歴史的背景も織り交ぜながら、分りやすく解説してくれるなんてさすが過ぎます!

では早速、キーワード1から解説をしていきたいと思います。

1.ルネサンス時代から「箱型建築」が始まり、現代まで続いている
隈さん曰く、ルネサンス以前の西洋都市は、路地とかジメジメしていたり、不衛生な場所が多かったそうです。

そしてペストや疫病で大量に人が亡くなり、こりゃいかん!都市をクリーンにするぞ!という事になり、ルネサンス時代に衛生的な箱型建築、太くて綺麗な道路が確立したそうです。(端折ってまとめると)

その箱型建築が産業革命でオフィスや工場になり、現在のオフィスビルまで続いているとのこと。

う〜むこう考えると、サラリーマン時代に雑居ビルの一室でせまぜまと働いていたのが、何か深い経験に感じてきました。

そしてコロナ前までの人々の生活を、隈さんはこう表していました。

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〈家→電車→職場→飲み屋→タクシー→家〉の解説イラスト

なるほどお。こう考えてみると人生ずっと箱の中というわけです。今まで普通に感じていましたが、こうやって改めて思い返すとちょっと怖いですね〜

さらに隈さんはこう続けます。この箱生活というのは人類の歴史から見て、非常に不自然な事。箱にギュウギュウに入って生産するのが効率良いというのは勘違いだった。コロナにより全人類がその事に気づかされた。」
(言い回しはアレですが、大体こんな感じだったと思います。汗)

キーワード2、3は後編へ続く
2.これからの建築はどんどん外に開かれていく
3.建築家はひねくれてなきゃいけない

プロフィール
ニッパシヨシミツ
イラストレーター/ コラムニスト

最近のお仕事

建築雑誌コンフォルト6月号(2020年5月2日発売)にイラストが掲載されました!掲載ページは「オフィスデザインの潮流」で、1930年代〜現在までのオフィスの変化をイラストで描いています。
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Instagram: @nippashisan
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