「それは真実ではないから。」
今週の日曜日が、参院選の投票日。
フェイスブックのタイムラインにも選挙に関する投稿が増えて、自ずとこの国や社会について考える機会が増えた。
そんな中、シェアされていたこの動画に胸が熱くなった。
トム・クルーズ、レオナルド・ディカプリオ、キャメロン・ディアス、ウィル・スミス、ジュリア・ロバーツ、ハリソン・フォードといったハリウッドスターたちが「選挙に行くな」と呼びかけるよう指示される。
「皮肉(sarcastic)なんだ」とこの演出をしているのは、かのスティーブン・スピルバーグ監督。「前回このやり方でうまくいったんだ」と語る。
そして「一票なんてなんの意味もない(one vote doesn't count)」と「演出」は続く。俳優たちが次々に「一票なんて大したことない」と言う中、たまりかねて、ハリソン・フォードが「そんなこと言えない」と抗議する(このときの表情がたまらない)。
「それは真実ではないから。」
この一言をきっかけに、俳優たちは「真実」を語りはじめ、スピルバーグ監督は台本を破り捨てる。
最後は「VOTE(投票しよう」」の連呼だ。
観ていて、なんだか涙がでてくる。
「VOTE」が「LOVE」と言っているみたいに思えてくる。
いま、日本では「若者は投票するな」という動画が出まわっている。
でも、僕は断然こっちの方が好きだ。
「それは真実ではないから。」
この動画はなんと、2008年公開。
アメリカでは10年以上前に「その先」をやっていたことになる。
I think we should just kind of a little more direct, don't you think ?
(もう少しストレートに言うべきだと思うんだけど、そう思いません?)
これは動画の中のレオナルド・ディカプリオの台詞だけれど、そのとおりだと思う。
いいものをいいと言い、おかしいものをおかしいと言う。
ど真ん中ストレート。
でも「皮肉」ばかりに触れていると、その真ん中が分からなくなってしまう。
だからこそ、
まっすぐに、真実を。
「この世界が、この国が、この社会がいい場所であってほしい」
選挙って、そのことを考える絶好の機会になると思う。
それは結局、自分がどんな場所で、どのように生きていきたいかを考えることにもなる。
そんなことを思っていたからか、昨日、ライブの打ち上げの場なのに、奥さんと選挙やこの国の話ばかりしてしまった。時々、なんとも言えないもどかしさに涙ぐみながら。
「VOTE!(投票しよう)」
若い頃「めんどくせーな」と思っていた僕のような、誰かに伝わればいいな。
と思って、学習支援でいっしょだった大学生に「この記事読んで。できたら投票に行っておくれ」と送ってしまった。
こんなこと言ってどう思われるだろう、いよいよおれも小うるさいジジイになってしまったか、とドキドキしたけれど、
「友達にも読んでもらって選挙いきます!」
と返事がきて、ホッとした。
そうなんだよ、すげー言いにくいんだよ、こういうことって。
でも、
投票いこうぜ。
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