夕べ見た夢

昨夜見た夢。

急に春の陽気になったからか、満月だったからか、風邪をひいた。

昨日は悪寒がひどくて、すぐに寝た。
そして、こんな夢を見た。

僕はディズニーランドのキャスト(アルバイト)に採用された。
児童館の同僚も同じロケーションに配属されている。

コスチュームの説明を受け、現場までの道をおぼえて初日が終わる。

そして翌日、僕はすっかり出勤日のことを忘れてしまう。
同僚は通勤バスで帰ってきて、宿泊先で佇む僕の顔を怪訝な顔で見ている。

カレンダーのイメージがぐちゃぐちゃになって、僕にはいつが出勤日だったのかすっかり分からなくなる。

こんなふうに、僕はディズニーランドで働き出す夢を何度も見ている。
そして決まって、次の出勤日を忘れてクビになる。

その焦りや混乱する感じを、僕はよく憶えている。

夢はまだ続く。
結局、ディズニーランドでも働けなくなった僕は、奥さんにつれられて宿泊先のホテルの長い廊下を歩いている。

奥さんは手をつないでいるが、うつむいて何も言わない。
それで自分が気の毒に思われているのがわかる。

僕はまるで赤ん坊になったかのような無力感をおぼえている。
どうにかしたいけれど、自分ではどうにもできない。
自分が自分であることが申し訳なく思う。

このシーンが一番つらく、そして、いまの自分に肉薄している気がする。

その扱いにいらだった僕は、一人になると、部屋の壁をドン!と思いっきり叩いた。

その音は隣で営業している中華料理店の厨房まで届いて、怒った店主とスタッフが殴り込んでくる。

僕は怖くなっていち早く部屋を飛び出し、逃げようとするが、まわり込まれて捕まりそうになる。

観念しかかったところに、スタッフが僕の顔を見て、目を輝かせる。

「あなたは、ジョン・レノンですよね」

そう、僕は元ジョン・レノンだった。
でも、歌を唄わなくなってこんな役たたずになってしまったのだ。

僕はすこし誇らしい気持ちといたたまれない気持ちになって、ぎこちなく笑みを返す。

そこで目が覚めた。

現在の僕は、夢の僕よりはだいぶマシだったけれど、夢の僕の焦りや無力感、いたたまれなさはなんだか日常よりも真に迫るものがあった。

それで「夢でよかった」とホッとするよりも、あっちが本当に経験していることじゃないかとすら思えた。本当に苦しくつらい夢だった。

起きると風邪の症状はいくらかやわらぎ、窓からは明るい光がさしていた。

でも、今日は家にこもって静かにすごそうと思う。

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