歌のこと、もっと知りたい。
ことりは とっても うたがすき
かあさん よぶのも うたでよぶ
ぴぴぴぴぴ ちちちちち
ぴちくりぴい
(童謡『ことりのうた』より)
今日は、新月。
なにかをはじめるのにいい日だという。
そう気づいたとき、「なるほどね」と思った。
昨日、僕は『魂うた®︎』ファシリテーターの看板を下ろし、自分なりに「歌」を人と分かち合う場をつくることを決めたところだったからだ。
『魂うた』、正式には『魂と繋がる歌の唄い方』という歌のワークショップは、2015年11月に自営業をはじめてからずっと、主力のサービスであり、僕自身が他者に提供できる「最もすごいこと」であり続けた。
実は自分でもこのタイミングで手放すことになるとは思っていなかった。
いろいろな偶然が重なって結果的にそうなったのだけれど、二週間くらい前の自分に聞いたら「なんで?」って言うと思う。
会社員をやめたときにも「なんで?」と何度となく聞かれた。
でも、それって、いつもうまく説明できない。
ここに書く前に親しい人たちには伝えたけれど、話しながら「あ、そうそう、それも理由だった」と気づく感じで。
大きい決断の理由というのは、人にわかるようにはできていないのかもしれない。もしかしたら、自分にも。
だから、なんでかは書けないんだけど、どこにいきたいかは書ける。
それはたとえば、この記事の中にあるこの言葉。
<なんてことない二十四歳。なんてことない俵万智。なんてことない毎日のなかから、一首でもいい歌をつくっていきたい。それはすなわち、一所懸命生きていきたいということだ。/生きることがうたうことだから。うたうことが生きることだから。>
生きることがうたうこと。
うたうことが生きること。
それはすなわち、一所懸命生きていきたいということだ。
これと同じようなことを、いままで何度も聞いてきた。
それは「歌がすき」というのとは違った響きがして、そしてなぜか僕は「そうだよな」と思うのだった。
『魂うた』をしていてもそうだった。
なんでこんなに泣けるんだろう。
参加してくれた人は何に感激しているんだろう。
歌って、なんていいんだろう。
そして、僕は「歌のことをもっと知りたい」と思いを爆発させずにはいられなくなった。
これからやっていく場が、どんなかたちになるかは分からない。
たとえば、新元号「令和」が発表されて、万葉集に注目がいっているけれど、和歌にはすごく興味がある。平安の頃は、歌はまさしくいのちそのものだったはずだから。
影舞や未二観といった「きくこと」の探求においても「歌」という言葉が何度も出てきた。だからここで学んできたことも投じることになるだろう。だって「きくこと」は、生きることにとてつもなく密接しているから。
作曲ももっとしていこうと思う。
いま「あなたのうた」という伺ったお話から曲を立ち上げる仕事をしているけれど、ここで起きている信じられないようなことも、たぶんヒントになるはずだ。
そしてもちろん『魂うた』も、自分ではひらかないけれど応援していく。
あんな経験、めったにできない。少なくとも僕は人生が変わったから。
令和のことをさっきちょっと書いたけれど、元号が変わることの影響って小さくない。少なくとも僕は令和にもっていきたいものと置いていくものを仕分けしているようだ。
ということで、新しいなにか、はじまります。
よかったら、ご一緒に。
そして2015年から三年半にわたり『魂うた』でご一緒してくださった100名を超えるみなさん、それ以上の、応援してくださったみなさん、
「続けてください」の声に応えられず、すみません。
「男が『男になる』とき」を満席にするまで、という約束が果たせなかったことも申し訳なく思います。
ですが、先に進みます。
いままで本当にありがとうございました。
そして、よければ、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
2019年4月5日 新月 澤 祐典 拝
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