見出し画像

2年振りの交流戦が終わったのでパ各球団の気になった選手とかを語ってみる話

 2年振りの交流戦、終わりましたね。

 開幕が2ヶ月も延期し、その煽りを食らって交流戦がなくなってしまった昨シーズン。去年は野球が行われるだけで嬉しかったわけですが、やはり交流戦も観たい。

 同じカードばかり見続けていても飽きてしまいますし、パンデミックの影響でここ2年ほとんど遠征していないのでありますが現地厨の僕からすると普段行けない球場に行くのが楽しい。

 幸い今年は無事開催される運びとなり、広島東洋カープ対埼玉西武ライオンズの試合がいきなり2試合中止になってしまうなどのアクシデントもありましたが、中断される事なく終えられた。

 素直に嬉しかったですね。

 僕としても交流戦期間中に3試合ほど東京ドームに行かせていただきまして。内海の登板試合と北海道日本ハムファイターズ戦2試合を楽しく観させていただきました。



6/3(木)ライオンズ戦△

6/4(金)ファイターズ戦○

6/6(日)ファイターズ戦●


 そこで今回はパ・リーグ6球団と巨人が戦った感想と、気になった選手を何人か紹介させていただこうと思います。

 まずはこの球団から。

・対東北楽天ゴールデンイーグルス(2勝1敗)

 現在パシフィック・リーグの首位を走るチームですね。

 昨年までGMをされていた石井一久さんが監督兼任となる珍しい形で就任しまして、ここまでその手腕を発揮しております。

石井一久

 なので交流戦始まるまでは結構ネガってました(笑)何しろこちらはキャプテンの坂本勇人選手もエースの菅野智之投手も離脱中でして、更には梶谷隆幸選手も怪我でいなくなってしまうという緊急事態。

 そんな状態で首位と戦えるのかとそう思っていたのですが…まさかの勝ち越し。

 まあ結果として岸孝之投手と則本昂大投手を打ち崩せたのがすべてだと思うのですが、試合を観てるとなんかこう…あまりパ・リーグと戦ってる感じがしなかった。

 それはレベルが低いとか弱いとかいう話ではなくてですね、楽天のしている野球がセ・リーグの野球に近かったような気がしたんです。

 これはあくまで印象ですが、パ・リーグの野球はパワーとスピード野球。粘るよりもヒッティング、変化球で交わすよりもスピードボール主体で追い込むみたいな野球をするイメージがあるんです。

 一方で楽天は老獪と言うか、打線は長打よりも繋ぎを意識しているように感じましたし、先発は対戦できなかった涌井秀章投手や田中将大投手含めてどちらかというとベテラン多めで技巧派っぽいピッチングをしているように思えた。

 交流戦や日本シリーズのようなたまにしか対戦しない場においてはポテンシャルの差が如実に現れると思っていて、巨人が負け越したのもそこらへんが原因の1つではあるのですが、楽天の野球も交流戦という場においては少し有利に働かなかったのかなという印象を持ちました。

 それでもしっかり勝ち越している辺りさすが首位だなあとも感じましたね。

 そんな楽天ですが、2人ほど気になる選手がいまして。まず1人目はこの選手。

瀧中瞭太


 いや~、この選手には翻弄されましたね(笑)

 岸投手も則本投手も結構オーソドックスな攻めで投げてきてた印象だったのですが、瀧中投手の場合は真逆で、変化球変化球でカウントを奪ってきたと思ったらストレートで打ち取りに来る。

 いつもあんな感じの攻め方をしているかはわからないのですが、巨人打線があの攻めににっちもさっちもいかなくなっていて、こりゃ凄いなと。

 交流戦で最多タイとなる3勝をマークされたみたいですし、どのチームもあの攻めにやられたんだなあと思いましたね。

 あとこの選手の守備が凄かった。

辰己涼介


 確か初戦だったと思うのですが、センターの頭を越えそうなあたりを背走しながらジャンプしてキャッチしていて、思わず「すげえ!」と声が出ちゃいました。

 辰己選手はドラフトの時巨人も外れ1位で指名した選手でして、外した結果高橋優貴投手を獲得するに至ったのですが、やはり良い選手であったなあとあの1プレーを見てしみじみ感じましたね。

 続いて2カード目はこのチームと当たりました。

・対福岡ソフトバンクホークス戦(1勝2敗)

 巨人のトラウマチームですね(笑)

 何せ交流戦が始まるまでオープン戦や日本シリーズ含めて12連敗中(笑)同じチームにこれだけ負け続けるって普通あり得ます?(笑)本当笑ってないとやってられない状況だったのであります。

 なんとか3戦目に勝てて一矢報いたという感じなのですが、なぜか今年のホークスさんはその後交流戦で負けまくり、終わってみれば1つ負け越した巨人よりも低い順位でフィニッシュ。むしろ1勝のみだった巨人ってやっぱダメなんじゃんと思ってしまうような結果となったわけですが(笑)

 ただホークスはキューバ勢がいない状況で日本人選手でも森唯斗投手を欠いていたわけなので、秋になればまた完全体になって勝ちまくるのでしょうし、日本シリーズではセ・リーグ代表の大きな壁として立ちはだかるのだろうと思います。

 で気になった選手ですが…すみませんがいなかったんですよね(笑)

 もちろん巨人はボコされてたので良い選手がいなかったというわけではなく、去年までの日本シリーズで散々良いとこばかり見せつけられてきたので、今更「こいつ良いな」と気付く選手がいなかったんですよ。

 ホークス戦ではむしろ巨人の戸郷翔征投手が良かったですね。中4日で先発して、しかもチームが当然のように2戦目まで負けている中5イニングちゃんと投げて勝利に導いた。もう未来のエースはお前しかいない!という感じでしたね。

戸郷翔征


 しかも先ほど紹介した瀧中投手同様交流戦で3勝する活躍も見せてくれましたし、これからの飛躍に期待しまくりですよ。

 で3カード目がこちらのチーム。

・対埼玉西武ライオンズ(1勝2分)

 西武に関しては前々回のnoteでも触れさせていただいたのですが。

内海哲也がドームに帰ってきた日|二岡せきぬ

 2018年まで在籍していた内海哲也投手が古巣相手に初登板するという事もあり、個人的にはかなり特別なカードとなりました。

 チームとしても勝ち越せたのですが…9回表に二度同点打を食らって引き分けに持ち込まれるなど波乱があった為か、正直勝ち越した気はあまりしていません。

 西武といえばやはり打力のチームというイメージがあって、今年はどの選手も不調だったり怪我で離脱してたりとあまり上手く行ってない様子でしたが、それでも森友哉選手や栗山巧選手がきっちり打ってくるあたりさすがだなと感じましたね。

 そして西武で僕が気になったのはこの選手。

岸潤一郎


 巨人戦でプロ初ヒットとなるホームランを放った若手選手ですね。

 元々明徳義塾でピッチャーとして甲子園の土を踏み、高校日本代表にも選ばれたんじゃなかったかな?結構注目されていた選手だったわけですが、大学の時に一度野球を辞められまして。

 そこから独立リーグの徳島インディゴソックスで復帰し、一昨年ドラフト8位で西武に入団と、かなりの苦労人であるわけですが。

 僕…苦労人選手に弱いんですよ(笑)

 こういう選手が一軍の舞台に上がって活躍してるのを見ると無条件で応援したくなるというか。多分巨人にいたらユニフォーム買ってましたね(笑)

 交流戦中に勢いに乗って3本もホームランを放ったようですし、このまま頑張っていただきたいです!

 4カード目はこちらのチーム。

・対北海道日本ハムファイターズ(1勝2敗)

 現在少し苦労されているファイターズですが、フレッシュな選手達に活躍され巨人はあえなく負け越しました。

 初戦レフト側で観に行ってたのですが、どうも気になった事がありまして。その日左翼手として出場していた西川遥輝選手の動きがどうも緩慢というか…。

 印象的だったのが7回裏、大城卓三選手がレフトにヒットを放った時西川選手がなんでか間に合いそうにないサードへ向けて返球した。それを見た大城選手が隙を突いて二塁を陥れたんですが、大城選手の事より「西川なにやってんだ」と正直感じちゃいまして。

 2戦目3戦目で巨人は負けたわけですが、例えば王柏融選手に手痛い一発を浴びたり、あと五十幡亮汰選手とか若くて有望な選手が多くいる外野というポジションで、初戦に彼らをベンチに回してまで起用されていた。

 もちろん西川選手はこれまで活躍されてきた選手ですし、2016年の日本シリーズで満塁ホームランを放つなど大舞台でも活躍できるスターであります。それに他球団の選手ですから、起用される事に関しては特に思うところはない。

 しかし現在ファイターズの主力選手であり、中心選手としてチームを引っ張らないといけない立場。どこか痛めているのかもわかりませんが、そんな中でも一塁から二塁へ伺おうとしている選手を注意する事はできるはず。

 それを見ている限りはまったくしようともせず三塁へ投げてる姿を見て、個人的にはモヤモヤしてしまったわけです。

 ただ日曜観に行った時、西川選手が今度はレフトのファールフライを果敢に滑り込んでキャッチしていた。

 その姿を見て少しホッとしたというか、「西川選手、かっこいいじゃん!」そう思ったわけであります。

 長くなりましたがファイターズで気になった選手はこの人。

石川亮


 彼のリードが凄く良かったように感じたんですよね。

 2戦目、3戦目と終盤巨人が追い付きそうになるタイミングがあったわけですが、そういう場面で巨人の打者がことごとく裏をかかれたようなリアクションをしていた。

 土曜の試合は僕もテレビで観ながら「ここ普通ならストレートだな」とか「ここは定石だと変化球だな」と感じたところで全部逆のボールが来ていたし、打者も全部空振りか見逃しをしていまして。

 まあなんか長い間観てるとリードの定石みたいなものがわかってくるじゃないですか。それは打者が視聴者以上に感じているでしょうし、その場面でいかに読みを外せるか、またそれに応えるだけの球をいかにピッチャーが投げるかってのは重要なんだなあと感じましたね。

 続いて5戦目。交流戦の中で最も強いチームと当たることになります。

・対オリックスバファローズ(2敗1分)

 いや~オリックス強かった(笑)

 今年の交流戦優勝チームにもなったオリックスですが、観てると「このチーム強いな」って正直感じましたよ。

 先発投手にしてもスタメン選手にしても個々でポテンシャルの高い選手が揃ってますし、リリーフにしてもまだ粗削りですが150kmを超えるストレートを投げられるピッチャーが何人もいる。

 交流戦ってやっぱこういうチームが勝つ傾向にあるんじゃないかと思っておりまして、チームとしての総合力よりかは選手一人一人の力、その場を支配できるパワーがある選手の数が物を言うのだと痛感しましたね。

 パ・リーグではむしろこういうタイプのチームがデフォなのでしょうし、長期戦ではアクシデントが付き物ですから主力が離脱した場合の代役も必要になってくるのでオリックスがこのままペナントレースも突っ走れるかは正直わかりません。

 しかし、ことセ・リーグにおいてならこの野球でごり押して優勝も可能だろうなあと思いました。

 気になった選手はこの方。

宮城大弥


 この選手とんでもないですね(笑)

 個人的にドラフトの時宮城投手欲しかったんですよ。巨人は左腕育成には定評あるチームなので、宮城投手もきっとモノにできるだろうと。

 まさかモノになる通り越して球界代表する左腕になりそうなほどの活躍を2年目でするとは思いませんでしたが(笑)

 この宮城投手に加えてエースの山本由伸投手や山岡泰輔投手、今季は少し不調のようですが田嶋大樹投手もいるんですから、オリックスのピッチャー陣の未来は明るいですなあ。

 最後に対戦したのはこのチーム。

・対千葉ロッテマリーンズ(2勝1敗)

 巨人が毎回ZOZOマリンスタジアムではバチボコにやられるこのカードですが、今年は奇跡的にというか(笑)勝ち越す事ができまして。

 ロッテの勝ちパターンである唐川侑己投手がアクシデントで投げられなくなったり岡本和真選手が3HRを放つなど大暴れしたのもあって勝ち越す事ができたわけですが、初戦はかなり紙一重だったので負け越していてもおかしくはないカードではありましたね。

 あと巨人戦に3試合ともスタメン出場していた加藤翔平選手が火曜日に中日ドラゴンズへトレードに出されていたりして、「マジ!?」って思ったりもしました(笑)

 気になった選手は…例えば先発していた本前郁也投手や小島和哉投手も気になったのですが、個人的には彼らよりもこの選手に目が行きました。

佐々木千隼


 日曜に巨人がチャンスの場面で登板した佐々木投手に抑えられてしまったわけですが。

 2016年ドラフトの外れ1位で5球団重複するという異例の事態になった時、実は巨人も指名しておりまして。佐々木投手のくじをロッテが見事引き当て、巨人は外れ外れ1位で吉川尚輝選手を指名したわけです。

 その佐々木投手は去年までの4年間なかなか活躍できずにもがいていたみたいなのですが、今年になってリリーフという形で才能を開花させた。そういうのを目の当たりにして、なんだか人生というものを感じちゃいましたね。

 以上で交流戦の総括を終わります。巨人は負け越したもののリーグ全体としてはセ・リーグの勝ち越しで交流戦が幕を閉じました。なんと12年振りの出来事だそうで(笑)むしろなんで今まで勝てなかったんだとは思いつつもまあ嬉しくはあります。

 来年はぜひ鳴り物を復活させてもらって、応援歌のある交流戦を観たいものでございます。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。そして交流戦お疲れ様でした。

 パ・リーグファンの皆様、また来年お会いしましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?