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自然の中に身を委ねて

ある春の休日

高知県仁淀川周辺にて

山の中を散策する

連日降った雨で、土は湿り、葉や岩肌から雫が滴る

春のあたたかい気温のはずなのに

日陰に入ると、さっと冷たい空気が頬をさする

新緑の香りが

無機質な街で働き暮らす

私の日常を忘れさせてくれる

ジメジメしたところが大好きなコケやシダが

生き生きと緑に輝いて美しい

そのそばに青く澄んだ仁淀川が流れる

“仁淀ブルー”と呼ばれるほどとても綺麗な青い水だ

流れに逆らって泳ぐ魚がはっきり見える

ドーと勢いよく水が流れる音

大きな岩に当たり水しぶきをあげる音

壮大な自然を目の前にすると

私のような一人間のやること成すこと悩みなど

何てことない

取るに足らないもののように思える

自然に逆らうことはできない

コケがジメジメとした日陰でしか育たないように

人間にも自分に適した環境がある

私にとってこのような大自然は

心を満たし命を吹き返してくれる場所

小さな生命に喜ぶことができる

晴れの日も雨の日も美しい自然を愛することができる

本来ありたい自分の姿になれる場所



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