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今回の「利上げ」と将来の銀行破綻の可能性

金利上昇局面での銀行のリスクを考えてみます。

平均が0%付近の金利の、既発国債の平均満期は、8年です。

現在、国債の残高は、国庫短期証券含むと1224兆円です。

2022年6月末、普通国債は、

日銀が528兆円(49.6%)、

国内銀行が153兆円(14.8%)、

生損保が208兆円(19.6%)、

年金基金が75兆円(7.1%)、

海外が75兆円(7.1%)

所有しています。

平均満期8年の国債は、市場の金利が1ポイント上がると、8%価格が下がります。

1039兆円×(1+0%×8年)÷(1+1%×8年)=962兆円

評価額77兆円が下落。

77兆円は、売買されるまで出てこない「含み損」です。

今回の金利上昇は、0.5ポイントですから、4%価格が下落します。

では、日本の金融危機がいつ起こるのか。

金利2%になり、既発国債が16%下がる時です。

金利2%では、166兆円の含み損が出て、金融機関の自己資本が、時価でのマイナスになります。

そうすると、破綻しているとみなされ、銀行間の取引が出来なくなります。

欧米では、銀行資産の時価評価するのは、普通のことです。

銀行のファンドマネージャーやトレーダーは、含み損の大きな銀行との取引で、満期日の運用資産の損を出すと、即刻クビになります。

現在、自己資本比率が11%付近のメガバンクも、自己資本比率が8%以下になると、海外銀行との金融取引や通貨の交換が難しくなります。

国内取引の条件では、自己資本比率4%です

国内取引が主の、地銀の自己資本比率には、金利が上がると、すぐに4%を割ります。

銀行にとって、預金の増加を超える、短期の貸借取引と外為が出来なくなることは、短期取引が出来ない「銀行破綻」です。

かなり前ですが、ゼロ金利政策となったばかりの頃、山陰合同銀行の頭取の講演会で、「我が行には、何千人もの行員がいるが、現在、全ての利益を出しているのは、国債のトレーダー(数人の行員)です。」という言葉がとても印象的でした。

つまり、金利が下がっている時には、銀行は国債で利益を出します。

しかし、金利が上がると、国債保有の銀行には損失が出ます。

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