ズボラな私が、具だくさんの味噌汁づくりを習慣化できたその極意
料理研究家・土井善晴大先生の著書「一汁一菜でよいという提案」がベストセラーになり早数年。
この本の趣旨は以下のようなものだ。
みんな料理を頑張りすぎちゃうか?家庭料理は本来素朴なもんで、健康を考えてもごはんと味噌汁と漬物の一汁一菜で十分。無理しておかずを増やさんでも味噌汁を具沢山にしたらええねん。
私は発売直後にこの本を読み、土井先生の哲学に大変共感したものだ。
しかし…恥ずかしながら当時は一汁一菜を実践しなかった。
自分の長年の食習慣から、「そうはいってもお肉などのおかずがないと自分は満足できないだろうな」と思いこんでいたのだ。
しかし去年、転機が訪れる。お肉などのおかずをしっかり食べ続けた結果、体重が人生MAX値を更新してしまったのだ。
体験で訪れたエステのお姉さんに「まずは食生活を変えましょう。朝に具だくさんの味噌汁を飲んでください。朝からあたたかい味噌汁で代謝を上げて、野菜をしっかり摂りましょう。味噌も腸活になりますしね。」と諭されたことをきっかけに、具だくさん味噌汁づくりを始めた。
結果、具だくさん味噌汁生活は半年間続いている(そして体重は-6kg。もちろん運動などもしているけども!)。
私は大変ズボラな人間なので、始める前は正直「一人暮らしで汁物かあ…ちょっと面倒だなあ」と思っていた。しかし、はじめてみて続けるうちに「無理なく続けるためのコツ」をいくつか発見したのでご紹介する(ズボラだからこそ工夫を凝らすのかもしれない…)。
1. 味噌汁のためにわざわざ野菜を買わない・切らない
一人暮らしゆえ、「味噌汁に色々な種類の野菜を入れたいけど、いちいち切るのが面倒だし、使きれなかったら勿体ないなあ」と思っていた。それを解消したのが「味噌汁のためにわざわざ野菜を買わない・切らないこと」。
どういうことか。おかずなどを作るときに余った野菜を、すべてフリーザーバックに入れて冷凍しておくのだ。
マーボーナスを作ったときに余ったナス1本、鍋の日に切りすぎた水菜、使うタイミングを逃した茗荷のラスイチ、微妙に使いきれない小松菜…
こういうものを全部、おかずなどを作る時に一緒に切っておいてフリーザーバックに入れて冷凍しておく。
これがあれば、味噌汁をつくるたびにわざわざ包丁やまな板を出す必要もない。しかも、野菜を腐らせてしまうなんてこともない。
後述するが、味噌汁はどんな具材の組み合わせも大体合う。なので、茄子も水菜も小松菜もミョウガも全部同じ袋に入れてしまう。これで具だくさん味噌汁が簡単に作れる。
ちなみに私はIKEAのフリーザーバックを愛用している
※注:冷凍に向かない野菜もあるので注意
※注:冷凍開始してから長くとも3週間程度で使いきるようにしている
2. あんまり料理しないからそもそも余り野菜が出ないよ!という方、冷凍野菜はいいぞ
1.の方法は料理をする人向け。「そもそもあんまり料理しないから野菜が余らないよ!!」という方、冷凍野菜を使ってみてほしい。
私のイチオシはセブンプレミアムシリーズ。冷凍きざみオクラは便利すぎてしょっちゅう買っている。
「オクラと長芋」「きざみネギ」「ほうれん草」など、味噌汁の具にぴったりなラインナップ。一度試してほしい。
3.きのこは万能選手
前述の写真の、水色のフリーザーバックに入っているのは「えのき」と「しめじ」(あと春菊の茎)。きのこは味噌汁に入れるといいダシが出るから、重宝している。
冷凍保存すればかなり長持ちするうえに、なんと冷凍すると加熱後のうまみが増すというイリュージョン。
野菜と同じく、料理のときに出た余りを冷凍保存しておくこともあるが、きのこは味噌汁用にわざわざ買うこともある。安いときにまとめ買いして、切って冷凍保存しておくのだ。野菜は皮をむいたりする必要があるが、きのこは切るだけだから苦にならない(同じ理由で油揚げもまとめ買いして切って冷凍保存する)。えのき、しめじ、しいたけ、まいたけを使うことが多い。
4.出汁パックを使う
若干割高にはなるが、出汁パックは本当に便利。鍋に入れて少し煮出して取り出すだけ。私の場合、出汁パックのおかげで味噌汁生活を続けられているといっても過言ではない。
これは嗜好もあるだろうから、出汁を一からとるでも、ほんだしなどの顆粒タイプを使うのでも、自分にとって最適なものを選ぶのが良いと思う。
5.味噌汁の包容力を信じる
「具沢山にすると言っても、何を入れたらいいのかなあ。豆腐とわかめくらいしか思い浮かばない…。」という方もいるかもしれない。
味噌汁の包容力を舐めてはいけない。
何を入れても大概おいしいのだ。しかも具だくさんにすればするほど、出汁がでてよりおいしくなる。
▼油揚げ×きぬさや×ねぎ×小松菜
▼空豆×ねぎ×つまみ菜×まいたけ
▼ウインナー×ゴーヤ(ゴーヤチャンプルーで微妙に余ったゴーヤを使用)
私は具材の一つとしてかつお節を入れたり(当たり前だがダシがさらに加わるのでおいしい)、七味唐辛子を振ったりしている。
とにかく、肩ひじ張らず「この食材も入れちゃえ~!」という気楽さとノリの良さを大切に、味噌汁の包容力を信頼するべし。
それでも迷う…という人は、
葉物野菜(小松菜・ほうれん草・キャベツなど)1種×きのこ1種×油揚げ
をベースにするといいかもしれない。慣れてきたら、きのこをもう1種類追加してみるとか、春なら新玉ねぎを入れてみるとか、だんだん具材を増やしていけばよいのだ。
6.一人暮らしの方は小鍋を使うといいかも
味噌汁は日持ちしない。万全を期してある程度冷ましてから冷蔵庫にうつしているが、なるべくその日のうちに&遅くとも翌日には食べ切りたい。
最初のころ、何度か「作りすぎて食べ切れない」という失敗をしてしまったので、味噌汁用に片手鍋を買った。一度に作る量を大体2杯分くらいにしておけば、余らせずに済む。
小鍋を買ってからというもの、晩ごはんと同時並行で翌日分の味噌汁を作ることも増えた。前日の晩に作っておけば、翌日の朝ごはんと昼ごはん(テレワーク中なので家で食べている)がグッと楽になる。
7.まとめ~具だくさん味噌汁づくりをはじめてよかったこと~
土井先生の本を読んだときは「おかずがないと物足りないんじゃないかなあ」と思っていた。しかし、やってみると全くそんなことはない。
具だくさん味噌汁を作りだしてから、他のおかずを考えるのが格段に気楽になった。
朝ごはんは卵かけごはんや納豆ごはんで十分。昼ごはんも買ってきた刺身や冷凍のシュウマイをチンして並べるだけで良い。仕事が夜遅くまで長引いて「何か食べたいけど、しっかり食べるのは気が引ける」という日も、味噌汁を温めるだけでよい。
ダイエット目的で始めた「具だくさんの味噌汁づくり」だが、日々の料理全般が格段に楽になるといううれしい誤算つき。
料理好きな私でも、テレワークとなって以降、毎日献立を考えるのは正直疲れた。料理があまり好きではない人はなおさらだろう。
毎日の献立を考えるのにちょっとお疲れの方、健康を気にされている方、よければ「具だくさん味噌汁づくり」に挑戦してみてほしい。
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