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S1グランプリを終えて、僕が今思うこと


〜はじめに

楽しんで読んでいただくために、少し面白おかしな表現や、イジりも含まれます。ご容赦ください。

※※

総勢200名以上のオーディエンス、4名のトップセールス候補のプレゼンテーター、特別審査員、スポンサー、そして運営スタッフ。

日曜日の大崎に似つかわしくない異様な熱気に包まれたイベント。

それが、S1グランプリです。

テーマは至極簡単。

セールスのトップを決める大会で、今大会が3度目となります。前大会が約70名相当の参加ですから今大会はおよそ3倍の規模となるわけです。

それはもう会場は大変なことになっていました。機材トラブルに、採点に対する様々なご意見。

私は今回審査員として参加しましたが、隠したって仕方ない。オーディエンスの方々はイベントに対して「最高!」という感情と「モヤモヤ」という気持ちを持っているかと思います。

折角なら最高の体験にしたい…と勝手ながら感じましたので、今日はS1グランプリの裏側、全部見せちゃうことにしました‼️

当日のスライドゥにあった質問にもお応えします。是非ご覧ください。(読了13分くらい)

大会概要

テーマはセールスのトップオブトップを決める大会です。イベントは全部で3部構成になっており、

❶ プレゼンテーション

❷ 審査員によるパネルディスカッション

❸決勝戦2名による即興ロールプレイング

となっています。❶のプレゼンテーションでは、予め運営がオーディションにより選出した、異業種のセールスエキスパート4名によって競いあいます。

プレゼンテーターが、自分自身の原体験を振り返り、トップになれた工夫や取り組み、これを13分でプレゼンテーションいただきます。

❷のお楽しみコンテンツを挟んだあと、決勝に進んだ2名が、同様の商品を同じ責任者にそれぞれ営業します。最終的に審査員とオーディエンスの票数を多く獲得した方が、勝利の栄光を掴むのです。


S1グランプリからの逆ナンパ

さて、そんなS1グランプリに審査員として参加した私ですが、一体どうやって出会ったのか。

それは主催者である釣田さんからの逆ナンです。

まず、縁もゆかりもない釣田さんからTwitterでこんなメッセージが来ました。


やべえのきた、あやしい



当然私は一旦スルーをします。

しかし、今度はFacebookメッセンジャーでこんなメッセージが来ました。


なんだこの人www


私を囲い込んで逃す気ゼロじゃん、笑笑‼️

しかしやっぱり私もセールス出身。熱意を持って“めげない人”をやっぱり応援したくなるんですよね。

実際に会ってみたら、とても誠実で熱い志を持った人でしたので、喜んで審査員のお話をお受けしました。


セールス界の怪獣たちを前に…


審査員を快諾した私は、他の審査員情報を聞いて耳を疑います。

プロセスマネジメントの第1認者で、セールス界の重鎮。ソフトブレーン・サービスの野部さん。

リクルート歴代売上No.1で、科学不能な天才セールスパーソン。モリチの森本さん。

目標達成のエキスパートで、合理的な鋭い視点で営業を科学する、アタックス・セールス・アソシエイツの横山さん。


アベンジャーズかよ。


私の第1印象はこんな感じ。でもどっちかって言うと…制御不能な怪物たちの祭典。

ゲームのラスボス(最後の大ボス)が一堂に集まり、ディナーをしている感じでしょうか。

いや、そんなシーン絶対あり得ないんです。

そんな4人が営業の未来を議論し合う…

こんな巨匠や怪物の皆さんコントロールできるのかっ…て、先が思いやられました。

まあ、今思えばコントロールしようとしている私も大概なのかもしれません。

さあスタートだ‼️って…あれ?

いざ会場につくと、とてもお洒落なカラフルネオンの演出にワクワクするような音楽。まるでここはディズ○ーランドかな…?と錯覚してしまうほどでした。

そして審査員控え室に案内されます。

いよいよ、正義のヒーロー。アベンジャーズとの対面の瞬間です。

野部さん、そして横山さん…2人とも背も高くてオーラが凄い。そんな中、運営スタッフに連れられてモリチさんが陽気に登場。

ホッとしたのを覚えています。

その後、運営からの入場の説明。1人ひとりカッコいい演出の中、パリコレ風に登場するらしい。

めっちゃ恥ずかしい

でも、ドヤ顔ですね。。


審査の判断基準について答えます


さて、いよいよ4名のセールスエキスパートによるプレゼンがはじまりました。

皆さんが知りたい核心に迫りたいと思います。恐らく多くの方が、それぞれの審査員の採点の基準に質問があるのではないでしょうか?

そこで運営の採点ガイドと私の判断基準を公開しておきたいと思います。

| 運営の採点ガイドライン

上記のように、自分なりに苦労したり創意工夫した点が見られたかどうか…などが採点基準となります。

また、お客様志向といった“顧客のために”どのようなサポートや関わりを築いたのか。このような大枠の基準が設けられていました。

中谷さんのスコアに、ギャップが生じたのがこの辺りだと言えます。

発表内容がいつの仕事で、どんな問題意識に対して作られたセールスコンテンツなのか。この辺りのストーリーが見えなかったので、共感を得にくかったのでしょう。

ただ、個人的には中谷さんのセールスモデル、ゴールデンスタンダードは良く体系化されていて、とても素敵なモノサシになりそうだな、と思いました。

アンカリングの考え方も、『商品の競争優位を発揮させるための刷り込み』という活用のしかたでしたね。テクニックとして真似したいな…と思いました。

※中谷さんツイッターより

西村さんは、とても言語化と整理が上手かったと思います。より深く掘り下げるためのヒアリングモデル5Q(クエッション)を体系化されていました。

質問の掘り下げるためのフレームは良くあるものの、ユーザーの心理と比較して、何のために聴くのか…が整理されていたので、教育などで非常に使いやすいなと思えました。

そして、森内さん。

森内さんはビジネスコミュニケーションを円滑にするために、ソーシャルスタイルを活用しようと言う話でした。コミュニケーションスタイルをサザエさんに比喩して解説していたので、とてもわかりやすく楽しめました。

惜しかったのは、初対面であった方や事前のヒアリング方法で、コミュニケーションスタイルを見抜く判断軸が体系化されていなかったことです。これが出来てたら、凄かったでしょうね!

最後に反保さん。営業成果を出すには支援者を作ること、そして人を動かす力が必要なんだ!という話でした。テーマとしては非常に面白く、誰もが知りたいこと&解明したいことであります。

こちらも、支援者を動かすための、相手の心理状態やテクニックなどあれば、さらに奥行きが深まると考えています。今回はやったことに終始してたので、やり方が不足していたかもしれません。

尚、私は先ほどのオリジナリティ、再現性、お客様志向の採点基準に、ほんの数%ですが独自の判断軸を持たせていました。

それは『プレゼン(スピーチ)力』です。

事前に運営スタッフには、スピーチ力でスコアが左右されすぎないように…と依頼されていました。でないと、実績よりも話がうまい人が優勝してしまうからです。

この話に、わたしは半分納得しましたが、もう半分は腑に落ちていなかったのかも知れません。

だって、相手に伝わらないメッセージに価値なんてないでしょう。

営業とは“言葉のプロフェッショナル”であって欲しいと思います。相手を知り、相手を想像し、相手のためになる提案を考える。顧客の心を突き動かすような言葉を使うのも、トップセールスの必要要件だと考えています。

なので、伝える力も判断基準に少し加えていました。


巨匠(怪獣)vs わたし パネル戦争

さぁ、いよいよ審査員によるパネルディスカッションが始まりました‼️

もともと、大枠でどんな質問をする予定かは聞いていました。

その質問テーマを見ると、恐らくこれは、○○さんが答えると良い質問だな…。

というのは大体わかりましたし、スタートすると予想通りの展開が始まりました。

ある意味、そんなお飾り形式の質疑応答を、良い意味でぶっ壊してくれたのはやはりこの人、レジェンド級セールスパーソンの森本さん。

※モリチさんのFacebookから拝借

モデラーターの小林さんが、別の人に振った話に対して、モリチさんも応戦。

この時、野部さんと私は目が合い同じことを想起します。(後程の飲み会で同じ気持ちだったことがわかりました)

今日、フリートークの日ね。オッケー。

…と。

すかさず、野部さんと私はマイクのスイッチをオンにします。勿論、いつでもトークに入って行くためです。

「プツっ」とマイクのスイッチがオンになる心地よい音が聞こえてきます。

さぁ、今井。いつでも行けますよ…という大勢の中、異なる音が隣で聞こえてきます。

「コトンッ」

んっ…。

横山さん、床にマイク置いちゃった…

流石、合理の鉄人。

決して周りのペースには飲み込まれません。

それにしても、横山さんの論理的な見解や落ち着いたモノの運びは勉強になるな…。

というか、野部さん・森本さん、横山さん。。

やっぱりみんな凄い。独自の理論を持っているし説得力がある。

野部さんは、データと経験に裏打ちされた科学的な見識を、とてつもない力強さと共に伝えてくれる。背景にあるのは絶対的な自信だ。自身がトップセールスであるという揺るぎない誇りと研究データが私たちを魅了する。

森本さんは、森本さんの宇宙を持っている。リクルートの叡智を集めても分析不可能と言われた、モリチロジックが存在する。人間が科学できない唯一のエネルギー、それは愛だ。モリチさんの営業には愛で溢れている。

横山さんは、思慮深くとても論理的な解釈を持っている。ある意味モリチさんとは対照的で、合理の世界で判断がなされる。なので、わたし達にとって理解しやすく再現しやすいのだ。また営業だけでなく、ビジネスとしての視点で様々な気付きを与えてくれる。

…。

なんだこの個性的でバラバラな集団は。

リアルDiSC、リアルソーシャルスタイルじゃん。

となると…私の立ち回りは…

・現場に寄り添う & 調和を図る

これが私の役割だな…とセットアップして、より現場に近い解釈や、全体的なバランスを取る視点での対話を意識しました。

そんな立ち回りをしていたら…


わたしで遊ぶなww

この時ばかりは笑ってパネルディスカッションになりませんでした、笑笑


決勝戦でのスコアについて


決勝戦は勝ち上がった2名による、実戦ロールプレイングです。商品はS1グランプリのチケット。

10分間の制限の中、このチケットの法人枠を売らなければなりません。

相手はこの人。

別役慎司 肩書:俳優ロールプレイヤー

※写真は別役さんのFacebookから拝借


やばい!笑笑


なんか凄い人キタwww

どよめく会場。私もあらゆる営業を見てきたつもりでしたが、こんな肩書きの人は初めてです。 

そして、決勝戦が始まると、優しい人柄なのですが、難攻不落のネガティブ発言が炸裂します。

しかし、みんな同じことを思ったはず。

いるわ…こういう人

そして、攻略できないままタイムアップ。会場からは、息をするのを忘れて見守るオーディエンスの、ため息や悲鳴に似た笑いも聞こえてきました。

※写真は別役さんのFacebookから拝借


わかるわかる。


しかし私は、こんなことを思ってました。


めっちゃ やりてぇ…

やっぱり私は営業マンのようです。


さて、肝心の審査としては、細かなテクニックもさることながら、大切にしたのは、どちらの営業パーソンから買いたいか。という視点です。

西村さんの、聴くスタンスや誠実さがしっかりと伝わり、わたしは西村さんに投票しました。

改めて思ったのが、人間は理屈だけでは動かないな。でも、だからこそ人がやる意義のある仕事なんだよな…。

営業=人間力だと気付かされた機会でした。


答えられなかった質疑応答


最後に、スライドゥに上がっていた質問項目について、こちらで簡単に回答させていただきます。


⬇︎


採点グラフは後から出した方がバイアスが少ないのでは?

釣田さん!これは改善の余地がありますね!

今井さん、パクる営業マンを育てるためにどんな教育をされていますか?

教育だけだと一過性になりがちなので、文化としています。セレブリックスでは T T P  という言葉をつくり、プロジェクトマネージャーやリーダーとの会話で、当たり前に TTPした?という会話を行います。TTPとは徹底的にパクる。の頭文字ですw

営業は自分がやるよりも、メンバーにやらせる方が難しいと思っています。ポイントはありますか?

本当に色々あるので、一概には言えませんが、良いところや個性を潰してしまうと、窮屈になったり自分に自信が持てなくなってしまいます。なので、指導においては“悪いところをなくす”という関わり方が手っ取り早いと思います。お客様視点に立った時に、嫌だった話し方、聞いて欲しかったこと、聞きたくないこと…をロールプレや同行などでアドバイスしてあげてください!

生き方や仕事に対する理念を教えてください

Sales is cool  営業はカッコいい。という世界を作るのが私の野望です。詳しくはプロフィールをご覧ください!

営業は、泥臭いと思われている。 若い子は不安よな。今井動きます。

動きます。

今井さんの解説、厳しいけど優しいですね。 

ありがとうございます。プレゼンターに対して厳しくも真実を伝えることが、私の正義です。勿論、尊敬の念があってのことです。

イスが痛い

長時間ありがとうございました。運営スタッフにも伝わっていると思います。

評価に公平性はあったのか?

上記の通り採点基準はありました。審査員もそれぞれがリスクを取り、自分の信念に基づいて採点をしています。私たちもプレゼンテーターが弛まぬ努力と、勇気を振り絞ってあの場に立ったことを知っています。その前提で1点の重みを理解して、反論も予測した上で、あえてあの点数をつけています。全てを理解いただくのはおこがましいとは思っていますが、私たちも適当に採点しているのではない。ということはご理解いただけたら嬉しいです。

最後に

こんなに長い文章を最後まで読んでくださりありがとうございます。

私が最後にメッセージを送りたいのは、主催者の釣田さんをはじめ、運営スタッフの皆さんです。

こんなステキな場をご用意くださり、ありがとうございます😊

機材トラブルなど、色々問題はありました。

しかし、運営スタッフの方々は、それぞれが別の会社に所属して、赤字覚悟でこのイベントを運営しています。

そんな彼等、彼女らを支えているのは、

日本の営業をもっと良くしたい…

という、愛に溢れた大義があるからです。

とはいえ、お客様からお金をいただいている以上、そこはプロフェッショナル。

最高のものを提供しなければなりません。

第4回での改善と更なるパフォーマンス向上に期待しています。

S1グランプリを終えて、僕が今思うこと。

はこれで終了です。

さあ、今日も沢山の良き出会いに期待して、顔上げて頑張りましょう(╹◡╹)


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