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保護犬Soiと共に農業バイトで日本一周 総まとめ

約10ヶ月間、
農業バイトで日本を旅してきた話をしようと思います。

最高の思い出に正直な感想
農家選びのコツなど
たくさんの考えをまとめたいと思います。

3/25〜 7/2〜 山口県阿武町『鈴尾農園』

ここでは幅広い野菜の栽培に梱包、運搬をしました。
ご夫婦で営む農園
シェアハウスは阿武町が移住者に向けたお試し住宅を用意してくれました。
1日500円と家賃は格安です。

ここの地域にはスイカの農業バイト生が集まるため、旅人との出会いもありました。
夏の繁忙期は離れた道の駅まで運搬をしていたので1日の大半は運転で終わる
ドライブ好きにはもってこいのアルバイトです
そして阿武町の良いところは海があるところ
しかもものすごく綺麗なんです
エメラルドブルーの海
魚も美味しくて
ほぼ毎日のように海を見ながらお昼ご飯を食べました

5/2〜 奈良県月ヶ瀬『たつみ茶園』

ここではお茶の木に寒冷紗をかけたり、巻き取ったりといった仕事をしました。
お茶を作るには必要不可欠な仕事
正直、今まで巡って来た中で1番きつかったです
お茶の木はよく日光が当たるようになっており、人間も同様でよく太陽があたります。またほとんどのお茶が急斜面に植えてありひたすらハイキングをしているような気分でした。
しかしこのキツさを体験することで今まで以上にお茶の美味しさを実感
お茶が大好きに
農業バイトをするのであれば是非一度は体験してみてほしい農業バイトになります。
そしてここではゲストハウスでの暮らしになります
1日1000円と少しお高いですがお米が食べ放題です
実際ここでの暮らしが一番楽しく、家自体も一番のお気に入りでした
元々“まんりゅう“といった名前で旅館をしていたところ
金の屏風に昔ながらの家屋でおすすめのゲストハウスになります

6/11〜 和歌山県みなべ町『白龍梅本舗 横山農園』

ここでは梅拾いから選果までが仕事内容でした
みなべの梅は木から採るのではなく、落ちた完熟梅を拾っていきます。
そのためひたすらハイハイで拾っていくイメージ
梅拾いはキツい中にもみんなで団結して頑張るような
スポーツと同じような感覚がありました
梅雨の時期なため暑い中でもカッパを着ての作業は汗が滝のように流れ
逆にその汗が気持ちよく感じるような、そんな感じでした
ここでの暮らしも近くに海があるため海鮮は最高
そしてシェアハウスの家賃は農家さんが支払ってくれました
梅の仕事も繁忙期があるため6月は旅人の集まる時期で沢山の出会いがある
最高の場所でした。

7/14〜 福岡県須恵町『森牧場』

ここは農家ではなく酪農になります
私が大学生の頃からお世話になっているバイト先で
こうやってたまに帰省した際に1日からでもバイトをさせてくれる貴重なバイト先
家の近くで “農業バイト 求人“ と調べてみると案外良い出会いがあるかもしれません
牛の仕事は命について学べる大事な機会でもあり
当たり前に食べていた肉と牛乳に有難さを痛感するようになりました

8/20〜 北海道真狩村『小原農園』


北海道での仕事は本州とはかけ離れた規模で仕事内容も全然違いました
私の中では北海道の仕事が一番楽しく感じました
景色も見たことないくらいの絶景
夏なはずなのに湿気もなく、涼しくて
作業自体も大規模なだけあり、機械作業が多くそれほど大変ではありません
北海道は時給も良く、私の場合はシェアハウス代もかかりませんでした
ただひとつ、問題点と言えば交通費になります
私の場合は交通費が往復2万円まで出ましたが、ここは面積の大きい北海道
車をフェリーに乗せるとなかなかの値段がかかりました
それでもここは毎年訪れたいほど良いところでした

11/1〜 愛媛県真穴『宮本農園』

ここでのお仕事はミカンの収穫
初めてみかんの山を見た時は山がオレンジ色だ〜!と驚きました
そして女性の場合は収穫と選果がたまに
力仕事はゼロでキツくありませんでした
ただ問題点は給料の低さ、
男性は運搬などあるのでそこそこ良いのですが
女性の場合は愛媛県の最低賃金になります
しかし1日3食の提供に家も用意してくれるため他にお金が一切かからないと思ば良い方かもしれません
そしてみかんバイトも梅と同様、繁忙期があるため旅人の集まりに出会いと最高の場所です
そしてここの良いところはなんといっても絶景
みかん畑から見える景色は日々癒しをくれました


⚪︎農業バイトのメリットとは…

農業バイトをする中でメリットは沢山あります
一つ目に人との出会いです。
農業バイトを始めるまで気づかなかったのですが、農業バイトには想像以上の旅人が集まるということ
しかも個性豊かな旅人ばかりで、旅の話を聞けたり、アドバイスをもらえたり、中には世界を旅してお金稼ぎに日本に帰って来ている人など
バイト同士情報交換のできる良い機会でした

また農家さんと知り合えることも農業バイトの中でのメリットになります
また次の時期に雇えてもらえたり
私の中では帰れる場所が増えたような気分になれたり
農業バイトはとにかく人脈を増やす大切な機会になります。

二つ目に新たな土地を学べるということ。
農業バイトをする中で移住先を探している といった方もいました
農業バイトでは一定の期間その場で暮らさないといけないため土地を知ることができ、移住先を探すにはもってこいだと思います。
また農業バイトで認知しなければ訪れることもなかったであろう土地を知れたり
穴場を見つけれたり
また都心に住んでいて自然で心を浄化したい方にもおすすめです

三つ目に農業について学べるということ。
・農業について学びたい方
・農家の仕事に興味のある方
・新規就農に興味のある方
また農家の中には後継を探しているところもあります
農家と良い出会いがあれば、良い関係が築けたり
畑をそのまま引き継いできた人も何人か出会いました
農業バイトから人生が一変するような出会いがあるかも知れません

⚪︎援農求人サイトは『アグリナジカン』

私の場合はほとんど求人サイト“アグリナジカン“を通して農家と繋がって来ました。
ここの求人サイトを推す理由として信頼できるからです
まずサイトの使用時にアグリワーカーとして登録をします
その後管理人である山下さんとテレビ通話をして、直接自分の望みなど要望を伝えることができます
私の場合は最初から「農業バイトで日本一周がしたい!」と伝えていました
すると山下さんがざっくりとしたスケジュールを制作、細かく連絡をとってくれます
援農求人サイトには他にも“アグリナビ“や“インディード“など様々ありますが顔合わせができて信頼があるからこそ、アグリナジカンを私は推しています
また山下さんの移住地が和歌山県にあるため、和歌山に訪れた際は手厚く迎え入れてくれます。また家に離れがあるため宿泊も可能でプラス山下さん宅自体が和歌山県の移住支援センターと繋がっているため
移住体験として和歌山県から交通費1万円の補助をもらうことが出来ます

⚪︎正直な話

正直な話、農業バイトには当たり外れがあります。
だからこそ顔合わせができるアグリナジカンを推すのですが
どんなところに当たり外れがあるのかというと、

・時間にシビアすぎる農家
例えば一日の休憩が昼休憩も含めてぴったり1時間なところ
休憩時間は時給外なとこと、休憩も含めて仕事としてみてくれるところ
途中休憩なしの昼休憩のみというところもありました
あとは休憩に茶菓子を出してくれるところ、ないところ、
様々なところが農家によって異なります

・良い人ばかりではないということ
どこの農家も良い人ばかりとは限りません
やはり個々の考えがあったり、自分の意見を押し付けてきたり
最初の募集内容と異なっていたり
問題が起きることもたまにあったり、聞いたり
これに関しては行ってみないと分からないものがありますが、
アグリナジカンでは前もって農家さんとビデオ通話を通して顔合わせと質問をすることができるので少しは安心することが出来ます
また同じ農家でのバイト生同士気が合わなかったということもありました

・シェアハウス問題
仕事は良くてもシェアハウスでの人間関係が上手くいかないということも良くあります
例えば共同スペースの使い方で喧嘩になったり
騒音で喧嘩になったり
↑中ではいびきがうるさ過ぎてシェアハウスを出てもらったといった話も聞きました
これもまた赤の他人と暮らすことなので個々感じ方が違ったり、しょうがないことではあるのかも知れません

⚪︎農業バイトで日本を巡ってみて

もともと日本巡りを始めたきっかけは単に日本を知りたかったから
自分の国のことを知らないまま死んでいくのは嫌だな
日本にも良いところが沢山あるのに知らないのは勿体無いと思ったから
学びたいことや目標があるわけでなく、単純な気持ちで行動していました

せっかくの活動の中で以下画像のついて発信しようと考えていました

もちろん、
野菜が手に入るまでの苦労とキツさ、農家さんの紹介
フードロスについても発信することはできました

ただひとつ、
将来の夢ランキング1位を農家に。

農家という仕事にもっと興味を持ってほしい、人気になってほしいと思い掲げていましたがこれについて農業を経験していく中で考え深いものがありました。
それは農業が環境問題に大いに関係してくるということです
体験するまで気づかなかったこと
それは農薬を想像以上に使用するということです。
本当に感じた正直な話、
薬の量を見たら野菜に対して食欲が伏せるほど
調べれば調べるほど農業は環境問題に関係していることが分かりました
長崎県の菌糸菌のみで野菜を栽培する『菌ちゃんファーム』に研修に行き農業と環境について勉強もしました

畝の作り方/菌糸菌の育て方
無農薬/動物性の肥料一切なし

ただ無農薬がどれだけ大変なのか身をもって実感していますが
ここでは無農薬栽培の野菜がすくすくと育っていました
一切虫がかじった跡もなし

そして面白い話を聞けました

ウジ虫は死んだものに集まる
害虫も同様
死んだものに集まる

野菜が死んでなく、生きていれば虫は一切集まらないよ

薬をあげればそれは野菜ではなく
ただの薬漬け
野菜自身の力ではないから栄養もないと
だから害虫が集まるんだよ。と

そんなわけないと思いながらも案内してもらった畑
無農薬とは思えないほどの綺麗な青青とした綺麗な葉っぱ

野菜を見て感動しました。

この話が気になった方は『菌ちゃんファーム』で検索してみてください
実は柴咲コウさんや、山田孝之さんの畑の師匠でもあり
凄いかたです

話が外れましたが結論を言うと
私の中では農家を増やすのではなく、コンポストや菌糸菌を扱った家庭菜園をする人が増えてくれたらと
これからの時代農家が一番強いと言われていますが
それならそれぞれ家庭菜園ができる人が増えると良いなと心から思いました

そしてもうひとつ家庭菜園が普及してほしい理由として
廃棄野菜の量です。
農家で働いてみて捨てる野菜の量に驚きました。
機械での収穫になると尚更
驚くぐらいポンポンと捨てるんです。

少し形が悪いから、大きすぎるから、虫のかじった跡があるから

問題なく食べれるものですが
実際には農協の定めた基準です。

決められた基準があるからこそ、農家がいけないとはいえませんが
中には加工品に回したり
近所に配ったりしている農家さんもいますが
そんな時間はない、もったいないと言う農家さんも
様々な農家さんがいる中でこの勿体無い出来事を活用する方法はないか
色々考える必要があると感じました。

終わりに…

長くなりましたが、以上10ヶ月農業バイトを巡ってみて感じたことでした。
出会いは最高の宝物です
この10ヶ月で全国に数えきれないほどの友達ができました。

ここまで応援してくださった方、
クラウドファンディングで支援してくださった総勢108名の方々、
一緒に活動した最高の相方はなつん。

一人では決してやりきれなかった出来事が皆さんの応援のおかげで無事完走することが出来ました

ありがとうございました。

これからもやりたいことを追いかけて楽しみながら走り続けたいと思います
まだまだ応援して頂けると嬉しいです。


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