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【読んだ】思春期の子に、本当に手を焼いたときの処方箋33

おすすめ度 ★★★☆☆

こういう子育てノウハウ系って、説教くさかったり、不安を煽ってきたりするものが多いんだけど、これはそうでもなかった。

著者は、福岡県でファミリーホーム(里親ホーム)を営んでいる。
虐待や育児放棄などで心に傷を負った子どもたちに、24時間寄り添い、養育を通じて自立を促す「治療的里親」として30年以上活動してきたという。
いかにもノウハウっぽいタイトルとは裏腹に、親子に寄り添い、同じ目線で諭すように書かれている文章で、受け止めやすい。

以下、役に立ちそうなことメモ。


大人がちゃんと大人でいること

子どもに対してやってはいけないことリスト。

1.子どもと対等になって衝突しない
子どもが親に向かって罵詈雑言をぶつけてきた時、カチンとくるのは親が子どもと同じ精神年齢になっているから。

2.子どもを傷つける言葉を使わない
自分が傷ついたから「あなたも傷つきなさい」とやり返すのは大人のすることではない。

他にも。
3.ガミガミ言わない
4.子どもを追い詰めない
5.子どもを突き放さない

わーん、どれも身に覚えがある…ごめんなさい…
すべては、大人がちゃんと大人でいることを求められている。。。
なんか、イライラしてる時って「しかたないじゃない、にんげんだもの」って都合のいい相田みつをが精神内に登場するんよ。

注意は、CCQで

子どもに注意や指示をするときは、穏やかに(Calm)、子どもに近づいて(Close)、小声で(Quiet)やるのが重要。
大声は子どもの脳には「不快な雑音」として受け取られるらしい。
うん、大人でもそうやな。

これもわかってるけどできないよ〜と思ってたけど、これ読んだ日に息子が久々に荒れていて、ギャースカピースカ反抗してたんですよ。
屁理屈こねて、ワガママ通そうとするから、いつもの私なら煽られてヒートアップしてたんですが、本のことを思い出してね。
淡々と、穏やかに、声も荒らげずに、「ダメなものはダメでしょ」といい続けたんです。
彼も諦めて、ぷりぷりしながらしばらく拗ねてたんだけど、ひたすら私が惑わされずご飯食べてたら、冷静になったんですよ。彼も。
お互いとても冷静に、言いたいことを言い合って、妥協点をみつけて、落ち着いてごちそうさまできました。

大事ね〜!こういう成功体験をもとに、自分の穏やかさを育てていこう。

処方箋薬は対処療法にすぎない

第三章は、タイトル通り33の「処方箋」になっている。
ピンとくるものもそうでないものもあったし、正直具体性が感じられないものもあった。
まあ処方箋だからな、と思うようにしている。
病気になった時に、症状を抑えるために出される薬と同じ。
対策であり、テクニックに過ぎないのだと思う。

根本的なところで、子どもとの関係性を構築していくことや、自分自身が人間性を高めていくことが大事なんだろう。
精神年齢なんて一朝一夕で高まるもんじゃないしな。

子育ては自分育て。
今日も頑張ろ。


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