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仲人の仕事 親の存在

最近は仲のいい母子が増えました。母親も若くてきれいなので姉妹のようです。

映画に行くにも買い物するのもいつも一緒。実家の居心地が良いのでなかなか出ていきません。

母親もそろそろお嫁に行ってほしいといいながら大きな娘に甘えられてまんざらでもなさそうです。しかし母親の揺れる心と娘のそれは少し違います。

お見合いも母親が難色を示すと素直に娘は従います。「お嫁には一度は行きなさい!でも遠くはだめよ」とくぎを刺します。

実家は大切です。小さなころから育まれた土地から離れたくないという気持ちは分かるようなそうでないような…。

私たち母娘にはその感情はありませんでした。

さっさとお嫁に行って、一年目には遠くに転勤していきました。

私にはその時はまだ会社もあり打ち込むものがありました。

結婚してくれてホッとしたというか任せられる人ができて「あ~良かった」と肩の荷が一つ下ろせた気がしたのです。

私自身も東京で就職して結婚で退職と同時に実家を離れました。

仲が悪いということもなく、関係は良好でしたが成人して実家を離れることはごく自然なことだと思っていました。

なので最初は近くの人でないとお見合いしないという条件が仲人としてはなんとももったいなく、何とか遠方の人とも組み合わせましたが、地域を見たとたん母子からやんわりと断られます。

やすやすと気持ちを変えることは難しいようでした。その壁を超える男性もなかなか現れません。

子供部屋おじさんやおばさんが普通になってきました。それがいいとか悪いではなく、生活が豊かになって、子供が成長したらさっさと出て行くのが普通だった時代は遠くになったのかもしれません。

サザエさんのマスオさんが理想の旦那さんだという女性もいて、母親とは二卵性双生児。二人がそれぞれの道を歩むのにはどんなきっかけができた時なのか。物質的?精神的?私には謎の一つです。

親離れ子離れはこんな親子にはつらくて寂しいミッションですが、

確実に親も年を取ります。娘も同じ。

そして娘さんに「本当はどうしたいの?」と尋ねることがあります。

離れたくないという感情と結婚したいという気持ちの天秤は少し母親とは違っているようでした。

子離れが先か親離れが先か…。どちらもちょっぴり勇気が必要です。
この際、母親は娘のため!と思って手放すべきでしょう。
決して永遠の別れではありません。新しい家族が出来、お互いの人生が豊かになるのだと信じたいです。


最初は娘も寂しい思いをするかもしれませんが、親子の関係はこれからも続来ます。

そんな出発を後押しするのも仲人の仕事だと思っています。

今日もいい日にしましょう!

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