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連載版;20XX年のゴッチャ・前編

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連載した20XX年のゴッチャ・1~66を纏めました
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#ルーク

纏め読み;20XX年のゴッチャ 1~16

これは近未来空想小説と言うべき作品である。 その1;  もう一つの車列  分厚い壁の…

新野司郎
1年前
6

20XX年のゴッチャ その17

 自己隔離  その夜、菜々子がオーフ・ザ・レコードに到着すると二階の住居部分から賑やか…

新野司郎
1年前

20XX年のゴッチャ その23 

 御前会議  「列車内の様子はその後どうなっている?」  習近平主席が幾分甲高い声で尋…

新野司郎
1年前
2

纏め読み;20XX年のゴッチャ 17~27

  自己隔離 その夜、菜々子がオーフ・ザ・レコードに到着すると二階の住居部分から賑や…

新野司郎
1年前
7

20XX年のゴッチャ その28

 首脳会談   金正恩総書記が、午後一時半過ぎに人民大会堂に到着すると出迎えた中国共産…

新野司郎
1年前
2

20XX年のゴッチャ その29

 ゴッチャ  その頃、メトロポリタン放送のパリ支局長、大友祐人は愛娘を連れて自宅近くの…

新野司郎
1年前
2

20XX年のゴッチャ その37

 移植手術  本編割愛し、先を急ぐ  ミーハー専門家  その日の夜、夕方の放送を終えた菜々子がオーフ・ザ・レコードに赴くと先客が二人いた。やけに明るい話声が店内に響いている。一人は桃子、もう一人はウイルス学者の道明寺昭彦・東曙大学医学部名誉教授だった。 「あら、道明寺先生、お久しぶりです。お元気そうですね」  ルークと桃子に黙礼した菜々子が話かけると道明寺は嬉しそうに応じた。 「こちらこそご無沙汰です。相変わらず宮澤さんはお綺麗ですね。お目に掛れて光栄至極です。嬉

20XX年のゴッチャ その38

 調査開始  WHO先遣隊のコールター博士率いるチームが、翌朝、中国軍差し回しの車両に…

新野司郎
1年前
4

20XX年のゴッチャ その39

 ミトコンドリア   パリ・二十区のモルティエ大通りにあるDGSE・対外治安総局の本部…

新野司郎
1年前
2

纏め読み;20XX年のゴッチャ 28~39

その28;  首脳会談    金正恩総書記が午後一時半過ぎに人民大会堂に到着すると出迎え…

新野司郎
11か月前
3

20XX年のゴッチャ その40

 WHO本部  スイスの西端にある都市・ジュネーブの国際空港とレマン湖のほぼ中間にWH…

新野司郎
11か月前
1

20XX年のゴッチャ その41

 デイリー・ブリーフィング 「ウイルスは入手したのか?」  オーバル・オフィスと呼ばれる…

新野司郎
11か月前
3

20XX年のゴッチャ その42

 空薬莢 「何でそんなものを飾っているんだ?」  夕刻、長身の白人の男がルークに尋ねウ…

新野司郎
11か月前
2

20XX年のゴッチャ その43

 苛立ち  現地時間翌金曜日早朝、パリ十三区のパリ・セーヌ南総合病院の宿泊施設で事実上の隔離生活に入った部屋のドアベルが鳴った。  肝臓外科の権威、アラン・パスカル教授が、ドアの外に置かれていた朝食を台車ごと部屋に入れるとトレ―の上に小さなメモが置かれていた。手書きで「成功を祈ります。ボナ・ペティ」と書かれている。今日の手術の事を知る由もない食堂の職員ではない。DGSE・対外治安総局の連絡員の手によるものだろうと教授は思った。  朝食はクロワッサンなどのパンの盛り