見出し画像

#51 実習生も受け入れています

NPO法人にいまーるは、
• 聴こえる⼈と聴こえない⼈がお互いに⾼め合える場を作る
• 社会的少数派(マイノリティ)の⽣きづらさを解消する
• 聴覚障害者の社会資源を拡充する(ゆりかごから墓場まで)
を理念に、就労継続支援B型 手楽来家(てらこや)、共同生活援助 グループホームかめこやの運営を行っています。
今回は、実習生の受け入れについてご紹介します。

「新人研修として受け入れてもらえますか」

コロナ禍になる前、地元の銀行から研修を受け入れてほしいとの依頼がありました。
普段、ろう難聴者との関わりがない銀行員の方をどのように受け入れたらいいか、私たちも試行錯誤しながら、利用者さんたちとの作業や会話をしてもらいました。
担当者さんと打ち合わせを行い、「ろう難聴者と一緒にいる空間に慣れてもらう」ことを目的として対応しましたが、結果的にはさまざまな反応が見られました。

・耳が聞こえないだけだと思っていたので、コミュニケーションが想像していた以上に大変だった。
手話を覚えたいという気持ちが強まった。
・「銀行の中で不便な思いをしていないか」と考えるきっかけになった。

#46 他者との関わりでも書きましたが、にいまーるではボランティアだけでなく実習や職場研修を受け入れています

企業や団体から「うちの職員をビシバシ鍛えてほしい」と依頼を受けた後、期間を決めたりどういうことを覚えてもらいたいかを確認したりしています。
実際に現場に入るだけでなく座学をあわせて行うことで、情報交換したり知見を深めたりしてもらっています。依頼先には必要に応じてフィードバックとしてコメントを送っています。

今年度は、鹿児島と沖縄からろう者の研修生が来訪しました。
それぞれの組織で培ってきた風土が違う中で、ろう難聴者の支援に必要なスキルと知識を身につけるためにはどうしたらいいかを考えて対話する時間をとってみました。
今ある社会資源だけでなく、ろう難聴者としての身体的な感覚や手話と日本語の比較を通して、自らの障害についても考えてもらっています

耳が聞こえない自分ができたのだから、同じ障害を持っている人にもできるはず」という言葉は、時には励ましの言葉にもなり、時にはコンプレックスを強めてしまう言葉にもなり得ます。
それに対して、どういう職員でありたいかを追い求めるきっかけを提供できるよう問題提起をしました。

社会の一員として自分にできることは何かを見出せるきっかけになれたらという思いで、これからも引き続き実習生や研修生を受け入れていきます。

ご関心のある方はぜひお問い合わせください。


▼ お問合せはこちらから ▼

文:臼井千恵
Twitter:@chie_fukurou

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?